虚血再灌流障害
組織への血流が一時的に遮断された後、血流が再開(再灌流)されたときに生じる組織損傷Claude.icon
メカニズム
虚血時
酸素不足で細胞がエネルギー不足になる
嫌気性代謝に切り替わり、乳酸などの老廃物が蓄積
細胞膜のポンプ機能が低下し、カルシウムイオンが細胞内に過剰流入
この段階では細胞は傷んでいるが、炎症はまだ強くない
再灌流時
急激な酸素供給で大量の活性酸素種(フリーラジカル)が発生
活性酸素が細胞膜の脂質、タンパク質、DNAを酸化して破壊
損傷した細胞から炎症性サイトカイン(IL-1、TNF-αなど)が放出
好中球などの免疫細胞が集まり炎症が悪化
血管内皮細胞も損傷し、血管透過性が亢進して浮腫が起こる
臨床的に重要な場面
心筋梗塞: 冠動脈の再開通後に心筋損傷が拡大
脳梗塞: 血栓溶解療法後の脳浮腫や出血
臓器移植: 摘出から移植までの虚血時間とその後の再灌流
外科手術: 血流遮断を伴う手術(心臓手術、血管手術など)