物語の作り方―ガルシア-マルケスのシナリオ教室―
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商品説明
聞く人の心をつかみ、揺さぶる物語はどうやって作られるのか。何千年ものあいだ物語を求めつづけてきた人類にとって、普遍のテーマと言っていい。現代でも作家や脚本家はもちろん、魅力的なストーリーを作り出すことへの欲求は多くの人が潜在的に抱いているはずだ。
『『百年の孤独』』、『族長の秋』などで知られるラテンアメリカ文学の巨人ガルシア=マルケスは、映画脚本にも手を染めている。その彼がキューバにある映画学校で、脚本家やその卵、映画監督たちと交わした議論を活字化したのが本書。自在に交わされる対話を追ううち、読者は物語の誕生と変質という摩訶不思議な瞬間に立ち会うこととなる。
ディスカッションはおおむね次のように進行する。テレビドラマ化を念頭において、生徒ひとりひとりがストーリーを披露、これに対してガルシア=マルケス(愛称の「ガボ」で登場)やほかの人々が意見を述べ、検討を加える。このプロセスを経るうち、物語はしばしば思わぬ方向へ変化していく。たとえば、バイオリン奏者である夫の挙動に不審を抱く妻が、彼の正体はテロリストだと知るストーリーのはずが、ふとした拍子に彼女のほうがテロリストという設定になっている。または悲劇のつもりで進めていたラブストーリーが、いつの間にかコメディーとしてまとまることもある。
この議論を導き、精彩を与えるのはやはり「ガボ」である。提示された物語を糸口に独自のイメージをあふれさせ、惜しげもなく皆の前に投げ出す。かと思うとユーモアたっぷりに生徒を刺激し、ときには創作の本質に触れる言葉を口にする。巨人の存在感に今さらながら圧倒される思いだ。
この教室で議論され、練り上げられるのは単なる紙上のストーリーではない。まさに、生れ落ち、成長していく生きものなのだ。じつは、それこそが物語の本質と言えるのかもしれない。ガルシア=マルケスの愛読者のみならず、物語に魅かれるすべての人に本書は開かれている。そして人間に物語が与えられた喜びを、あらためてかみしめることになるだろう。(大滝浩太郎)
最初に展開される泥棒の話は、乙一の手を握る泥棒の物語を想起する面白い話だったなーtetsuya-k.icon
天皇と皇后の傘のイメージについても興味深かった(その他、色々面白いところはあった。退屈な節もあった)
作者表記ゆれ: G.ガルシア=マルケス