下坂英「科学におけるエポニム」
from 学ぶときに人の話が出てくるのがイヤ
下坂英, 「科学におけるエポニム」, 東洋英和女学院大学学術リポジトリ, PDF download
3. 複数の名前が並ぶエポニム
a. 共同研究型
マイケルソン=モーリーの実験
エーテル仮説に対する疑問
エーテルの風の風速が実験誤差の範囲内$ = 0であると確認された実験
光速不変の原理
ワトソン=クリック模型
DNA の二重螺旋構造
補足
実際には共同で研究してないが、広い意味で共同のケースも入れたい
1人が実験によって発見
1人が理論的に証明
b. 同時発見型
複数の独立に研究している研究者が同時に発見
シューメーカー=レヴィ彗星
池谷=関彗星
彗星とか小惑星は人名のほうが分かりやすいかもSummer498.icon
基本的に全部石ころだし()
特徴のある小惑星 - Wikipedia
エポニムを超える分かりづらさ
全部同じじゃないですか
もしかして: ギリシャ神話の人名nishio.icon
互いに認め合うという大人の解決が望ましい
だが、大科学者たちが激しく論争し合ったりする
先取権論争
エポニムが嫌いな理由の一つSummer498.icon
しょーもない論争の種になる印象がある
エポニムが無くてもやりそうな気がするが、それは影でやっといてもろて
しょーもない論争のせいで名前に表記揺れが生まれる実害が出るのが嫌
c. 合体型
ボイル=シャルルの法則
d. 見直し型
結果的に a (共同研究型) か b (同時発見型) になる
後の科学史の (?) 研究でもう一人の貢献が大きいことが分かり、二人の名前にするケース
八木=宇田アンテナ
チチウス=ボーデの法則
そして先取権論争へ
5. 科学のエポニムの今後を考える
エポニムに対する批判もある
まず、わかりにくい
スネルの法則
何の法則?
サイクル → ヘルツ
サイクル = 周期なので分かりやすい
ヘルツ: 誰?
さらに、欧米人ばかりの名前が使われているのがいやだという人もいる
笑うSummer498.icon
日本人の名前の単位inajob.icon
思わぬ誤解の原因にもなる
フレミングがペニシリンを発見
フレミングの法則のフレミングではない
エポニムに対する擁護もある
科学の世界の人間味を感じさせる
親しみを持つきっかけになる
(アリス・ロバーツ、田沢恭子訳『アリス博士の人体メディカルツアー早死にしないための解剖学入門』フィルムアート社、2016、103 頁。)
(前略) 発見者にちなんだ命名は、体をファンタジーに満ちた『指輪物語』の世界のように感じさせてくれる、すばらしいものです。(後略)
専門用語が全部エポニムになってるノンフィクションファンタジーを書いたらいいんじゃないすかねSummer498.icon
ある専門分野の歴史を説明する本はある意味歴史小説みたいな楽しみ方ができるし、全部エポニム版の科学史は読んでいて面白そう
逆にエポニムを完全に排除して意味を探求した命名をした本も読んでみたい