「識字は最も政治的ではないように見えて最も政治的な社会の枠組みだ」という認識
菊野久一『識字の構造』がそういう話をめちゃ深堀してくれるhoagecko.icon
この本は長い間積読してるので読まないといけないな
hoagecko.iconは「識字は最も政治的ではないように見えて最も政治的な社会の枠組みだ」という認識があった それを深堀してくれるのがこの本
そもそも漢字や楔形文字だって特権階級が呪いを記録するためのものだった その起源(オリジン)から考えて政治的でないと認識することは大変危険
hoagecko.iconは自身に認知のゆがみがあることを良く感じているが、その最も酷い例の一つがこれだった
高校生時代が終わるあたりまで識字の危険・政治・抑圧性に全く気づかなった
識字を覚えてからこれを気づくまでに10年もかかっていた 今でもhoagecko.iconの自己嫌悪のトピックの中心的な一つになっている
同時に、これを認識しない人の差別性に激しく反発している
著者は識字を「社会による暴力」と主張している
求人の要件は高卒資格・大卒資格に大別されているけど、それよりもまず前提とされている能力の一つ
しかし、高卒・大卒の資格と違ってこれのあり/なしの問題はまず話題にならない
角知之『識字神話を読み解く』にはこの問題を抱える人たちが相当数いることと、それらをわざと認識してこなった社会の問題が記述されている これが社会問題にならないのはおかしい
誰が言ったのかは忘れたが、「言語を滅ぼすことは民族の特性を滅ぼすことと同じ」という話があった
ウイグルの文化的虐殺も、まず公的空間から民族固有の言語を排除することからスタートしたらしいので、中国共産党は明らかにその見地に立っているだろう モンゴルの自治区でも同じ施策を始めているらしい
自治区ではないモンゴルの方はそれに対抗するために、公文書等でのモンゴル語への転換を急ピッチで進めている
ここまでくればもはや戦争
これも衝撃的だった
hoagecko.iconが想定する以上に、日本という国は識字を持たない人を疎外し、抑圧している 同書によると、日本が途上国として80年代までに回答していたUNESCOによる国際的な識字率調査には「就学率」と同じ値をそのまま提出していたらしい 明らかに問題があるが、全く報道されていない (陰謀論)
なおこのような認識が「日本は90%後半台の高い識字率」という識字神話を生んだと著者は指摘している
なお同書では、その就学率の調査自体も問題があったことを脱線しつつも指摘している
具体的には特別支援学校等がその調査から外されていたことが問題視されている
GHQが外圧で実施させた調査が日本で唯一の識字率の全国調査だったりする なお外国人・障碍者の回答はなく、ついでに「恥だから」と(老婆などに)懇願されてスルーされた事例も相当数あったとされている
それらを除いたとしても90%後半よりはずっと低い数値だった
最近国立国語研究所がようやく重い腰を上げて広範な識字率調査を実施するらしい 予定されている学術調査の中で最も期待している
そもそも毎年の頻度で調査するべき問題だと思うが、国のここまで冷淡な姿勢を見るとまずないだろう