OSSで利益は得られるか?
OSS(オープンソースソフトウェア)について考える。OSSというとエンジニアネタになってしまうけれど、この考え方はいまやITの世界だけに限らず至るところに見られるので、一応一般ネタということで。
Log4Jの脆弱性の話が出てから、OSSって割に合わないよねって話が出ているけど、実際にどうなのかを考えてみる。
OSSでソフトウェアを公開している人の気持ち
私もGitHubで公開しているんだけど、私の場合は次のようなモチベーションである。
誰かに使ってほしい
作るのが楽しい
褒められたい
自己ブランディング(キャリアに役立てたい)
こういう感じなので、無償で公開して、誰からも経済的支援がなくても平気、という感じである。
むしろ、有償にすると「製品」になるので次のことがついてまわる。
保証しないといけない
競合に勝たねばならない
ということで、私の場合、無償であることはなんの問題もない。
OSSで利益は得られるか?
OSSで公開したコードはほとんどの場合、そのままカネにはならない。
同じ時間を仕事に使えばそのままカネになるので、OSSをやっている間はある意味では機会損失になる。
ただ、私の場合は自己ブランディングになると思っているので、キャリアの形成に役立つとは思っている。
つまり、私というエンジニアのフリーミリアムモデルのような役割になっている。
それと、これはもっと大事なことなんだけど、OSSによって私はすでに利益を得ている。
LinuxやRubyなどの各種OSSは無償で使え、それらの学習リソースも無償で得られたので、私はこれらについて学習することができた。自分が作ったOSSも、微力ながら「これらのOSSの上に作っているもの」という意識がある。
(いったんここまで)
わんど.icon
ちょっと非直感的なぐらい、ITの世界、OSSに依存してますよね、
npmのパッケージ一覧を見て、これ全部無料?っていう。
Googleがえらいというのはある。
GPLは流行らなかったけど、オープンソースは生き残った。
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tokyoyoshida.icon
その企業が利用するソフトウェアをすべて有償のものに変えてもサービスの質は変わらない感じがするから不思議ですね。保証のレベルはぐっと上がるんでしょうけど。
わんど.icon
faker.js事件が起きましたねー
「OSSを頑張れば収益が得られるようになるというのは公正世界仮説」という一文が Javascript (Typescript)開発者なので開発に利用する環境のほぼすべてがオープンソース、MITライセンスなのよな......
Javascriptのオープンソース文化、
元々Javascriptがブラウザからソースをみれることに起因している気もする。
tokyoyoshida.icon
起きましたね。。
npmを使うために毎回検証する必要が出たりなど、一定のコストが発生する場合、それを代行するサービスが現れそう
有料npmとか
これまでも、Linuxのリポジトリも保守・先進的に色付けがあったり、GitHubのスターの少ない無名パッケージを野良と読んで区別することである程度の信頼性を区別していたけど、今後も願わくばそのぐらいに留めたい
npmなどのパッケージマネージャが社会的混乱を招くようなら、法規制が入りそう