指示型のリーダー
しかし田中氏は、「チームの発達度合い」という変数を加味して考えると、それは不思議なことではないと説明しました。なぜなら、場面や状況によって効果的なリーダーシップは異なるからです。「今回の研究に当てはめると、新しい部門に着任してチームを立ち上げていくフェーズにおいては、実はコーチングよりもダイレクティング、すなわち指示型のマネージャーの方がふさわしいのではないか、ということになります」(田中氏)
田中氏が一例として挙げたのは、サイバーエージェントが「ABEMA」を立ち上げた際の藤田晋社長のリーダーシップです。今でこそ誰もが知るサービスに成長したABEMAですが、立ち上げ間もない時期、藤田氏は配下にいる担当役員に「イエスマンに変わってくれ」と要求し、現場へどんどん細かく口を出していくスタイルで事業をリードしていきました。サイバーエージェントには本来、若手に責任ある役割を任せ、人を伸ばすことで事業をつくっていくスタイルがあります。しかし、社運を賭けて勝負する新規事業で、藤田氏はあえて「時にはリーダーが圧倒的な強権を持つことが必要だ」と判断し、ABEMAの事業を成長軌道に乗せていったのです。
わんど.icon 人のやりたがっていることを見つけて支援するタイプとしてリーダースキルを伸ばしていて、
こういった、我を出して指示するタイプのリーダーシップはまだできないんだけど、必要性は理解してきた。
なぜならほとんどの人間は受け身なので。指示を求められている。