ギルドの情報共有とコミュニケーションについて
フロー型情報とストック型情報
ギルドのようなコミュニティを運営するにあたって、情報は何よりも大切なものとなります。
そしてその大切な情報を効果的に生み出し、共有するには「フロー型の情報」と「ストック型の情報」という2種類の分類を意識すると扱いやすいかと思います。
フロー型の情報とはコミュニケーション等によって生まれ、流れてゆく情報です。チャットやtwitterのリプのやりとりをイメージするとわかりやすいと思います。他愛のないやりとりの中で新たなアイディアが生まれたり、だれかの質問に別の人が答えたり。そうしたものによって生まれるのがフロー型の情報です。
長所:新たな情報が生まれやすい。1人では生み出せないような情報を複数で補完しながら生み出せる。
短所:コミュニケーションの中で生まれるので、断片的である。すぐに流れてしまい見つけにくい。
ストック型の情報というのはどこか1か所にまとめられた情報です。参照性と網羅性があるwikiみたいなものだと思ってください。
長所:調べたいことを見つけやすい。欲しい情報の周辺の情報も得られる。
短所:作るのが大変。情報のアップデート等のメンテナンスも大変。
コミュニケーションによって「フロー型の情報」の断片を日々を生み出し、まとめられるような情報になったとき「ストック型の情報」として速やかにまとめる。
この2種類の情報を効率よく回すことによって、価値ある生きた情報が常にコミュニティと共にある状態を保ち、結果としてコミュニティ自体の価値を高めることにも結び付きます。
情報のメンテナンスコスト
情報には作成時だけではなく、それを維持するコストが掛かります。状況の変化によって使えなくなった情報がいつまでも残り続けていると、結局は誰も利用しなくなるので全てが無駄になってしまいます。
しかし、使うかどうかわからない大量の情報を定期的に棚卸して最新化するコストなんてまず捻出できません。
結局、誰かが情報をアップデートしたときに、周辺に修正すべき情報を見つけたらついでに直してくれる、そんな小さな善意の積み重ねに期待するしかありません。
各人から、そうした小さな善意が発生し継続的に運用されるようにするためには、
誰かが実際にやってみせ、その背中を見せることること。
コミュニティへの恩返し、信頼、愛着などの好意を持たれるようにすること。
が必要になってくるかもしれません。
言葉で書くのは簡単ですが、非常に難しいことだと思っています。
しかし、こうした場が上手く作れれば情報メンテナンスだけではなく様々な面で自律的に動く有効なコミュニティとなってゆくはずです。
心理的負担の軽減
とはいえ、いきなり完璧なものなど作れないし、完璧なものだけを出しているとハードルが上がって気軽にアウトプットできなくなるという弊害すら起こり得ます。
なので、
不完全でもいいから、気軽に情報を公開する。
公開した情報を更新して「育てて」ゆく。
このあたりはesaという情報共有サービスの「情報を育てる」というコンセプトが非常に参考になりましたので、ぜひ見てみてください。
ツールの紹介
世の中にはさまざまなコミュニケーションや情報共有のツール・サービスがありますが、下記を推奨します。
フロー型情報共有(コミュニケーション)ツール:
ストック型情報共有ツール:
各種wiki