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そのひとつ前は5万年前に今のオセアニアあたりにあった大陸で、原人として生きていました。 この大陸は今のその一部だけ( 3分の1) がオーストラリア大陸として残っていますが、ほぼ海中に沈んでいます。
( 地球の過去の歴史における大陸移動の現代の科学者たちの理解も浅いものになっています。 実際は彼らが考えているよりももっと激しくかつ速く大陸は変動し、移動し、その形をめまぐるしく変えています。 「 宇宙全史」 第1巻参照)
このオセアニアあたりは時間とお金があれば探求してみると非常に面白いものがたくさん出る場所です。 実際あのモアイ像の島などはムー大陸の残骸ですし、過去の数多くの文明が浮き沈みして残した島々がオセアニアになっています。
その原人だったひとつ前の生は海獣で生きています( やはりともに一緒に出ています)。
そもそも最初に地球にやってきて初めての生体はイノシシのような、しかしもう少し丸っこい4つ足の動物で、哺乳類の一歩手前といった感じのものでした。 今でいいますと有袋類という分類に入るかもしれませんが、哺乳類よりは構造が簡単な生体でした( 袋は持っていませんが)。
しかしそこから30回ほどで人間に入っていますからある意味エリートといえばエリートかもしれません。
そして彼らの特質は「 いつも一緒に出る」 というところにありました。
「 一緒に出る」 といいましても、決して夫婦や恋人という形ではなく、そこまで濃くはない関係ですが、それでも常に一緒にいるというちょっと変わった魂のグループ( 上の方は2つ以上はグループとされています) のようでした。 もちろんそれはこの宇宙に誕生した時から「 ずっと同胞」 という形を意図されプログラミングされていたのです。
彼らは人間になる前は原人で出ていましたが、他の人たちの魂はどうなのでしょうか。 みんな人間になる前は原人から始めているのでしょうか。
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「 それぞれ違うね」
「 原人以外では犬や猫のように感情のあるもの、爬虫類はちょっと違う」
「 人間が哺乳類なので、この地球では( 人間になる前は) 哺乳類から始めている」
「 それは哺乳類が爬虫類より偉いとか、昆虫より段階が上だとかいうことではなく、たまたま人間が哺乳類だからということでそういう形」
彼らの場合は有袋類に近い原始哺乳類とでもいったらいいのでしょうか。 そういう形から転生を始めていますが、もっと別な( 哺乳類以外の) 生体から始めている人たちもたくさんおられます。 それはその方たちのその時の境涯によるもので異なっているのです。
今回は安永という一人( 実際は2人のグループですが) の直前の前世からこの宇宙で始まった時点にまで遡って調べることで、人間の( 魂の) システムの一部を垣間見ることが出来ました。
しかしこうした私たちの魂のこの宇宙における本来の姿はもっと複雑で、もっともっと精妙に綾なす構造になっています。 それはこの後「 宇宙全史」 のワークの進展とともに明かされていくはずです。
たとえば安永と神山は宇宙の黎明期に眠ったような原始的な意識の段階からスタートすることを余儀なくされています( あるいは自ら選択しています)。 その宇宙の初期段階でもすでに高度な生命体は存在してお
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りましたが、それを比較して安永と神山がその時存在していた高度な生命体より劣っていたのかというと中々一概にそうともいえないのがこの宇宙の構造の複雑なところなのです。
その時点では明らかに安永と神山は同じころに存在した高度な生命体の指導を受けていましたが、宇宙全体( 空間的だけではなく時間的にも) からの視点で計りますと、そこにあまり格差はない( まったくない) ともいえるのですが、その視点を獲得するには、私たちはこれからまだまだこのワークでの勉強を続けていかねばならないようです。
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第2章 まんだらけ山口の転生
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山口に関しましては、最初に収録したのがもう2年ほど前になってしまいます。 江戸期の彼の過去世はすぐに収録できたのですが、それから何とかまとめて出そうと考えているうちに、とうとうタイミングがこの時期になってしまいました。
彼もまんだらけの重要な部署の責任者です。 いよいよ出版というこの時期に「 名前はどういうハンドルネームにする」 と聞いたら「 本名で構いません」 という潔い返事でしたのでそのままにしてあります。
本来私たちに降りてくる情報は整然としたものではなく、私の質問に限定して答えるだけという形になっています( 余計なことは一切降りてきません・余計なことというよりも、実際はもう少しわかりやすく整然と整理して、あるいは詳細に答えてくれてもいいでしょうと思うのですが、そこは妥協なさらないようです。 あくまでも私の理解の範疇でワークをこなしなさいということが原則のようです)
ですからあなたの前世の物語は、時系列で語られるというよりはほぼこちらの質問に対して降りてきた情報の順番になっていますが、出来るだけわかりやすく整理して書いていくようにしますが、出来ましたら「 宇宙全史」 第1巻だけはお読みになったほうがここに開示される情報の拝啓は把握できると思います。
最初に出てくるシーン
時代は江戸時代です。
江戸の初期で、戦国時代が徳川家康により終焉し、幕府が江戸に築かれ、情勢的には混迷期から安定しつつある時代に入ろうとしている頃でした。
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あなた( 山口) は旅芸人の一団と一緒になって日本中を回っているようです。
中心は京都、江戸ですが、大きなお祭りがあるときなどは地方にも出かけています。
呼ばれればどこへでも行くようで、当時そういう通信網が整備されていたらしく、祭りなどがあり土地の有力者が声をかけると、近くにいる( そこにたどり着けそうな) 芸人たちや見世物集団が駆けつけるようになっていました。
30人前後の歌舞音曲の旅芸人の集団でしたが、あなたはその芸人集団の一員ではなく、一緒についていきながら小間物を扱う商人でした。
しかし物を売るだけではなく、人身売買もやっていました。
大体扱うのは子供でしたが、当時は「 間引き」 や「 姥捨て」 などという食い扶持を減らす習慣が地方や田舎には当たり前のようにあり、あなたが買い付けている子供も、あなたが買わなければ遅かれ早かれ飢え死にするか、どこかに放置されるか、生まれたばかりの幼児なら川に流されるなどするのです。
ですからあなたが買うことにより、当然その子はどこかに売られ、そこで働くことになるのですが、それでも「 間引き」 されるよりはましでした。
いわばボランティアの感覚であなたはやっています。
さてこの時旅芸人集団もあなたもお互い利益が重なるような共生の関係にあったのです。
あなたは地方から地方に行くとき安全に移動ができ、色々なものを仕入れ、また別な土地で売るといったことができる身分を証明できる商売の鑑札を持っているのですが、旅芸人たちはあなたが持っている商売の鑑札があることで全国の関所や検問をスムースにスルーすることができ重宝していたのです。
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当時の旅芸人集団というのはお上からまず疑われる対象になっていました。
それは罪人やお尋ね者、あるいは隠密などが旅芸人に身をやつしていることが多かったからですが、あなたが持っていた鑑札が関所などを通る時に役に立ったのです。
つまりその( 全国どこで商売をしても特定のものを扱ってもいいという) 鑑札は正式にお上に許可をもらって取得しているものなので、旅芸人の集団自体がこの鑑札があることにより純粋に「 商売目的」、正式な商売の一環として認められたのです。
ちなみに当時隠密はよく旅芸人を装っていたようです。
それも旅芸人の中にまぎれて活動するということではなく、女子供、家族そろって集団で旅芸人に身をやつし隠密行動をとっていました。
後にいわれる( 伊賀や甲賀などの) 忍者集団ですが、すでに当時からそういう形の隠密活動があったということです。
ですから国境の検問は旅芸人には特に厳しいものがありました。
ところであなたはどこでそんな便利な鑑札を手に入れたのでしょうか。
たかが小間物を扱う旅商人にそんなものを手に入れるすべはないはずです。
その探求の前にまずはあなたの生い立ちをたどります。
生まれは山形
あなたは当時東北の栗原という地名のところに生まれています。
今のカテゴリーでいうとどうも山形らしいのですが、調べてみても栗原という地名は見当たりません。
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宮城にその地名は残っていますが、山形とはかなり離れています。
かなり昔のことなので、興味があれば古地図ででも調べてみてください。
子沢山の家族であったあなたは兄弟の一番上で、幼いとはいえ働き手ではありましたが、やはり買い手もある程度使える子供が欲しかったので、当時9才だったあなたが売られています。
その時のあなたはけなげにも「 仕方がないこと」 と子供心に割り切っています。
売られた先は
江戸は深川の遊郭で遊女相手に小間物( 衣類や薬、化粧道具など) を扱う商家に売られています。
主( あるじ) は商人でもありましたが女衒もやっていました。
女衒とは、遊郭の女郎( じょろう・今でいう売春婦) になる女性を各地から買って来る商売をするものです。
この主に連れられて全国各地に行ったり、店の留守番をするために算盤や帳簿付けを教わっています。
幸せという感想はこの時のあなたにはありませんが「 食べられることは食べられた」 それだけで満足という感じでした。
慣れてくると主人の代わりに一人で女衒の使いをしていますが、この時やはり山形の故郷の近くにもよっています。 しかしあえて自分の故郷には寄らずに、宿場町の人買い市場( 口入屋があった場所です) といいますかそういう場所だけで用を済ませています。 実家はそこからでもかなり辺鄙なところなので中々気軽にはいけないところですが、それでも行こうと思えば行くチャンスはあったのですが、彼のその時の境遇が行きたいと思わせなかったというのが本当のところでしょうか。 やはりどこかで後ろ暗い感じを持っていたとい
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うか、かなり複雑な性格で……あえて背を向けるといいますか、ちょっとねじ曲がっている感じで、すでにこの頃から素直ではなかったのです。
そこで16才の時まで奉公しています。
当時の16才というのは、すでに一人前の男性でしたが、あなたはその時そこの遊郭でトラブルを起こしています。
相手は遊女で最近あなたと同じく東北地方から売られてきた色の白いおたつという15才の女性でした。
よくあるドロドロの熱愛ということではない、もっとほんのりとした恋仲でした。
なぜかあなたはおたつに会うと深い安らぎを感じ、普段はあまり人を信じようとしないニヒルなところがあるのですが、それが消えてしまうのです。
二人で密会しているところを見つかり、あなたは殴られ蹴られして「 殺されないだけましだと思え」 という捨て台詞と共にそこを放逐されています。
ところで遊郭では女郎の名前は通常通り名を付けますが「 おたつ」 というのはなぜか本名でした。
ついでにいいますとあなたの当時の名前は「 ごた」 でした。
以下はごたという当時の固有名詞で綴っていきます。
次の就職先
当時の江戸の深川の遊郭というのは公式の許可はない岡場所といわれる非合法の売春拠点でしたが、それでも岡場所の中ではランクでいうとほぼ上級の部類でした( 当時唯一合法とされていたお上が認めていた遊
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郭は江戸では吉原だけでした)。 ごたが次に転がり込んだのが「 何とか掘」 というやはり遊郭でした。
何とか掘というのは、上の何とかが中々収録できなくてそのままにしてあります。 余裕のある方は当時の遊郭の場所を調べてみてください。
ランクは深川よりかなり落ちて、そこにいる遊女たちは年を取り、誰にも身請けされずさりとて故郷にも戻れず、どこにも行き場のない女性たちや、性病などのひどい病を持っているもの( すでに顔や身体の表面に異常が出て来ているもの)、あるいは男女ともに犯罪歴のあるものなどが集まっている、いわば吹き溜まりの様な場所でした。 名前にあるように堀端にあったのですが、深川や吉原にある堀とは異なりまさしくどぶ川というにふさわしい黒々とした水たまりでした。
ですからそこにいる連中もごろつきとまではいきませんが、中々の荒くれたちがそろっていました。 深川の遊郭にいた時にはごたも主人に習って女衒商売を手伝っていましたから、他の遊郭のそうした連中ともある程度付き合いが出来ていました。
そうした伝をたどり「 何とか掘」 の遊郭のやはり同じような遊女相手の商店に就職しています。
ごたは前の主人について帳簿や女衒の仕事もやっていましたので重宝され、やはり主人について地方にも行き、商売のことも色々勉強しています。
この時地方に出向いた時に親方の鑑札がいかに大きな影響力を持っているか、大事なものかということを身にしみて学んでいるのです。
その鑑札も結局は親方が大金で買った( 賄賂という形) ものでしたが、効力は絶大なものでした。
ここでこの鑑札なるものについて少し考察しておきます。
そもそも当時の関所などで確認を受ける木札( 手形) の様なものですので、簡単に偽物が造れてしまうのではないかと思うのですがどうもそういう単純なものではなかったようでした。
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まず鑑札を手に入れるにはそれなりの役所( この場合は女衒商売という裏のビジネスですので有力者というのが近いでしょうか) に届け出るのです。 その時に認可されて授けられるものにこの鑑札というものがありますが、もう一つ「 但し書き」 という許可証兼身元確認証の様なものがセットで必要になってきます。 この但し書きにはどこで誰がどういう関係で商売をするのかというようなことが書かれているものでした。 そしてそれは各役所( 番所や関所、土地の有力者、この場合は口入屋など) に通達され、いわば顔見知りという関係性が重要なファクターになっていたようでした。 ですから単純に木札の鑑札を模造してそれで関所を通ろうとしても中々うまくはいかなかったのです。 特に女衒という商売はそんなに広い世界ではないので、その土地の有力者や何からみんなつながっていましたので、単純な偽物の木札では通用しなかったということがあります。
当時の関所などではたとえ鑑札を持っていてもあからさまに怪しいと判断した場合は問答無用で排除( 切り捨てもありました) していました。 そういう時代だったのです。
そして本来木札と許可証は一組ですから常時一緒に持っていなければいけないものなのですが、次第にそのシステムが形骸化していき、持っていなくても賄賂などで通してくれたということになっていったようでした。
そもそも女衒の鑑札というものは、狭い世界の権利関係になっていますので、いわば相撲の親方の権利( 既得権) の様なもので、あまり簡単にお金で買えないものなのです。 そこでどうしてもほしい場合は有力者に顔をつないでもらって、賄賂で何とかしたようです。
なお女衒が扱うのはほぼ女性でしたが、中には見目のいい男の子はお稚児さん用にお寺に売ってもいました。 そしてもちろん女性は遊郭でさばいていたのです。
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ここでごたの仕事は親方の代わりに地方に行って女性を仕入れてくるとか、店の商売をしたり、両替商との交渉もやっています。
そうした仕事をしているとやはり同じような仲間が出来て、一緒に飲んだりもしていますが、どうもごたは一人ぼっちな感じがその周りに漂っています。
みんながワイワイガヤガヤやっている時に急に隅っこに行って蛙のようにキューっと固まってしまったりしています。
見ていますと孤独というよりは「 人嫌い」 という感じが大きいのです。
どこからその人嫌いという習性が来ているのでしょうか。
調べてみますと彼の人嫌いは、実はあのおたつから来ていました。
彼女の末路は哀れでした。
彼と無理やり引き裂かれた後、彼女は酷使され2、3年後に労咳で血を吐いて死んでいます。
ごたがおたつにあれほどの安らぎを感じたのは、実はおたつが彼の母親に似ていたからでした。
半ば無意識にごたは9才の時に別れたあたたかい母親の面影をおたつに重ね合わせ、深い安らぎを得ていたのです。
9才の時にけなげに「 仕方がない」 と割り切ったつもりではいたものの、やはり子供心に深く傷は残っていました。
その唯一の癒しであったおたつを無理やり引き裂いた世間に対して、ごたは「 人嫌い」 という形で意識下の抵抗を抱えていたのです。
このおたつとごたのもっと前からの関係性を見てみようと探求しましたが、その縁は存在しませんでした。
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二人の縁は薄かったのです。
そもそもごたが抱えている宿命が、
「 孤独の中から自分の進むべき道を選ぶような宿命」
「 それは種族の宿命」
というものでした。
それがどういうものかは、もう少し後で解説しますが、今はこのごたの時の人生における天命( 人生の目標・課題) を見ておきます。
ごたのこのときの天命は、
「 慈悲( 心) を持って生きる」
カルマ( 本来的な癖・傾向) は、
「 まわりとの縁が薄いというカルマ・親子とか情をつなげる人の縁が薄い」
どうやら元々そういう傾向性を持って生まれて来てはいたようでした。
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鑑札を手に入れた事情
やがてごたは旅芸人と一緒に日本中をめぐることになるのですが、その経緯はどういうものだったのでしょうか。
また当時中々手に入れることが難しかった商売の鑑札をどうやって手に入れたのでしょうか。
この二つの人生の転機はある日一度にやってきています。
それは主人が亡くなった時でした。
急に亡くなったので店は商売のこと家族のこと、また愛人や商売に関する借金などのゴタゴタに巻き込まれ、そのどさくさに紛れてごたはいくらかの金銭と鑑札を持ち出して出奔しています。
そしてそれまで全国を回って女衒の手伝いをしていた関係で知り合っていた旅芸人の集団に話をつけて一緒に回るようになったのです。
しかし大事な鑑札を持ち出された家族や関係者は番所( お上) に訴えたりはしなかったのでしょうか。
確認しますと、
「 因果を含めて鑑札が使用不可能になるような届出がなされていない」
難しいいい方ですが、主人が亡くなった後のどさくさで親族・親戚関係が相続でわけがわからないほど紛れてしまって、結局その店もつぶれてしまっています。
キチンと店を管理していたのはもちろん亡くなった主人でしたが、その次がごたしか運営・経理状況を把握はしていなかったのです。
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ですから残されたものにとって鑑札などあまり意味がなく、唯一意味があったのは残ったお金だけでした。
その点ごたは頭がよかったのでしょう。
根こそぎ金目のものを持ち出してはいなくて、後の仕入れの足しになる程度のお金しか持っていかなかったので、疑われもせず「 奴は出て行ってしまったのか」 程度で放置されたままになったのです。
その後ごたは主人の名前を借り、鑑札に合わせて生きることになります。
ごたの商売
ここでごたの商売のやり方を見ておきましょう。
旅芸人たちと京都や江戸を拠点に地方を回っていますが、地方に行ったときは主に江戸や京都で仕入れたハイカラなもの( かんざしなどの装飾品、宝飾品、小物など) を大体3倍~5倍の値段を付けて売っています。
それでも売れるのは、地方の人たちが自分で京や江戸に行くよりもはるかに安い値段で買えるからです。
現代と違って、実際に旅支度をして、宿に泊まり、路銀をそれなりに使い、時間もかけて都にいくよりははるかに安くすむのです。
彼は一般的な安いものは祭りの露天で売っていましたが、高価なものや珍しいものは直接地元の庄屋などの金持ちの家に上がり込み商談するのです。
そういうお得意様のようなものがあちこちにあり、ごたにとっては食うには困らない稼業でした。
また彼はこの時人身売買もやっており、その収入もバカにならないくらいありました。
ついでにこの時代の商業事情についてお話ししておきますと、ごたが学んだ中で「 両替商」 との付き合い
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というのがあります。
今でいうところの銀行のようなものですが、当時すでに貨幣制度における貨幣の流通は庶民の間にまで広く浸透してはいました。
しかし大きな金額( 両単位) や金銀の塊( これは重さで計ります) 、それに宝石なども今と違い貨幣と共に流通していましたから、これを一般的に使用する細かい単位のお金( 文など) に両替する場所が「 両替商」 でした。
ところがその頃の両替商は中々きわどい商売をしていまして、農民や庶民は両替の換算計算が出来ないので、あらかただまされていました( それでも大きな金額のお金などはそのままでは使用できないので仕方がなかったのでしょう)。
つまり当時両替商はぼろ儲けしていたといえます。
それが商売といえば商売なのですが、ごたは前の主人についてそうした両替商との付き合い方をある程度学んでいましたから、そんなに損もせずうまくこなしていました。
このように江戸の文化を見ていますと中々面白い事情が判明してきます。
時間が許せばそのうち江戸時代を深く探求してみたいものです。
( ある程度「 写楽は誰なのか」 などは収録してあるのですが、おそらくもっと色んな面白い事実が出てくると思います)
道中で出会う妖怪達
旅芸人たちとごたは荷物をそれぞれ背負ったり手に持ったりしていきますが、大きなものや重いものは荷
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車で運びます。
通常宿などには泊まりませんから( 祭りの後で稼ぎが大きかった時などは泊まったりしますが、それもごくたまにです) 、野宿、自炊は日常でしたからなべ釜などももち歩くわけですから、出来るだけ身軽にはしていますがそれなりの装備になっています。
大切な芸に使う小道具や衣装は行李などに入れていますが、雨などが降ったときは大きな油紙で覆っています。
一行は呼ばれればどこへでも出向く旅から旅への渡り鳥のようなものですから、途中山の中で野宿をしたり、着いたらもう日が暮れていたというようなことはしょっちゅうでした。
この時代にはすでに妖怪たちの力はだいぶ衰えていたとはいえ、今よりはもう少し精力的に活動はしていました。
当然彼らもいわゆる「 だまされる」 ということをしますが、だいたいそれは狐狸の類として片付けられています。
また実際狐や狸がだますのですが、その構造を詳細に見てみますと、ダイレクトに動物の狐や狸がドロドロンと化けたりするのではなく、妖怪たちが狐や狸を使って( その魂魄体や気体を利用して) 人間をだますということをしています。
他の動物でもよかったのですが、狐と狸はそのエネルギー体が使いやすいといいますか、相性がよかったということもあり、また狐狸の類は全国どこにでもいてポピュラーな存在でしたから、そうした意味でも使いやすかったようでした。
ですから実際に狸や狐が化けたり術を使ったりして人をだますわけではないのです。
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先に述べましたようにこの頃妖怪たちはすでに力をなくしていましたから、ダイレクトにだますというよりは、こうした動物たちのエネルギー体を借りるという段階をはさまないと顕現できない状態でした。
旅芸人たちの中でも実際に夜の山中で人が一人二人消えてしまったり、荷物がなくなったりということがありました。
中には人間の色恋沙汰で勝手に駆け落ちというようなこともありましたが、妖怪の仕業ということもあったのです。
実際に人が消えるというのは現代でもあるのですが、この原因、理由につきましては非常に複雑な事情が絡んでいますので、いつかまとめてお話しします。
荷物や物が消えるというのは、妖怪がそれを必要としているということで、一般的にはそうした物品を彼らは「 よりしろ」 として使います。
何といいますか……人を化かす時の「 媒体」 としてつかう時に必要なようです。
そのほかにも長い旅の中では喧嘩や刃物沙汰、トラブルは当たり前のようにあったことでした。
ごたはそのまま57才まで結婚せずにいます。
それはおたつのことがあったということもありますが、あまり自分から積極的に女性とかかわろうという気もなかったようでした。
この時は今と違い容姿もそれ程ではなく、あまり女性の方からも相手にされなかったということがありました。
今生は「 華やかな男前」 に生まれてきていますが、その時そういう憧れが少しあったようでした。
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今生の天命は、
「 仲間を助けて自分を知ること・それで自分の幸せを見つけること」
カルマは、
「 偏屈さの克服はある」
ということでした。
そしてあなたの守護霊様からのお言葉です。
「 世界を広げるために色々なことをしなさい」
「 ゲームの世界ならそこから色々な世界を吸収できるだろう( 見つけられるだろう) 」
最後の思い
そしてごたは57才の時( 今の長崎の) 壱岐で亡くなっています。
老衰でした。
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息を引き取るときの最後の思いは、
「 ああ終わった……」 ( とても穏やかでした)
心残りはなかったのか聞いてみました。
「 心残りはあの娘のことだけ」
それだけのようでした。
調べてみましたが今生ではおたつは出てきておりません。
どうもあなたは薄いのです。
もう一回どうしても会いたいとは思っていないのです。
「 そこまで激しくはない」
種の源
「 宇宙全史」 第1巻でも解明してありますが、人類の大方の起源は3億年以上前にさかのぼります。
そこから続々と時を刻んで宇宙の各方面から今回の宇宙の最後の決着をつけようと( もちろんそういう自
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覚は持っていませんが) この地球に集結しています( あるいは集結させられています)。
あなた自身の性向性を語る時に「 それは種の宿命」 という言葉がありました。
そこであなたの出自を見てみました。
来た星は「 爬虫類の星」 でした。
そしてそれがどこから来たのか、探ってみたところ中々取得出来なかったのです。
数分間、何やら情報を降ろす方も「 どうしたものか」 という感じで、果たして明かしてしまっていいものかどうか迷っておられる感があったのです。
そして結局降ろされたのが、
「 月」
というものでした。
月といわれても色々ありますが、真っ先に頭に浮かぶのは地球から見た月ですが、宇宙には惑星の衛星としての月はほぼ無数にあります。
果たしてどこの月なのでしょうか。 太陽系外の月などほぼ知りません。
色々探求してみますと、結局太陽系の火星の月であるフォボスという直径20キロくらいの小さな衛星でした( 火星にはもう一つダイモスというのがあります)。
宇宙全史では地球上の人類はすべてこの宇宙のあちこちから集まって来ていることになっていましたが、太陽系内からというのは初めてでした。
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そこには何か大きなカラクリといいますか秘密があるようなので、それで先ほどから上の方はあまり情報を出したがらなかったのかもしれません。
どうも以前は私がまだその事実を受け取れるキャパがなかったのでその段階が来るまでお預けになっていたようです。
それではフォボス以外にも太陽系の惑星などには生命体が現在でもいるのでしょうか( 以前確認はしていましたがこの情報を得て再確認です)。
「 ヒューマノイド系ではないがいたね」
今現在もいるのでしょうか。
「 あなたたちの目から見るといるとはいえないだろうね」
見えないけどいるということでしょうか。
「 いないといっていいだろう」
太陽系における地球以外の惑星での彼らの学びはすでに終わっていました。
( ここの記述は非常に曖昧で、実際には「 終わっている」 と「 まだ進行中」 という矛盾する状態が存在しているのですが、この解明はややこし過ぎるので保留にしておきます。 後でもう少し詳しく解説が入ります
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が、この同じ本に収録されている「 パラレルワールド」 についてのご質問にお答えしている中にも、少しその回答が書いてあるはずです)
それではあなたはいつごろこの地球に来たのでしょうか。
「 この文明より少し前」
それはおよそ8000年前の事でした。 地球入植者としてはずいぶん新参になります。 おそらくあなたたちが地球入植者としては最後といってもいいくらいになります。
その頃まで太陽系には生命はいたのです。 しかしそれまでに時間を経てそれぞれ行くべきところに分散していきました。 時期だったということもありますが、地球における現在の文明がこの宇宙においての最後の文明ということになるのです。
もちろん本体の火星にも生命体はいました。
実は今回の探求でその事実がこの宇宙における9個の実験惑星と深く関連していることが判明したのです。
これで太陽系に9個の惑星が存在する本当の意味が分かったということがいえます。
つまり太陽系には以前冥王星問題で議論になりましたが( 地球の現在の科学者の間では議論になったという意味です) 、最近の観測で冥王星よりも大きな惑星が存在しました。 そのためどの星を太陽系惑星にするのか、これまで通り水金地火木土天海冥のままなのか、新しく発見された星を加えて太陽系惑星とするのかという難しい問題がありました( 結局2006年に冥王星は太陽系惑星の序列から外されてしまいました)。
しかし人間界とは異なりこの大宇宙のシステム上はやはり冥王星は太陽系の惑星ということになっていま
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す。
9個の実験星の詳しい解説はやがて「 宇宙全史」 第2巻がでますが、その中で明らかにされますのでここでは簡単に説明しておきます。
私たちのワークの初期にこの宇宙のどこかには「 宇宙の最終的な総括を行うための9個の実験星がある」 と明かされました。 そこではそれぞれ異なった進化をたどる生命体がそれぞれの段階で文明を築き、最後の総決算に挑んでいたのです。
私はそのお話をお聞きした時、地球もそういう星のひとつであり、しかも実験星の中では最後の最後、最終的なこの宇宙の総決算の場だと思い込んでいました。
実際そうなのですがそこには一つ勘違いがありました。
9個の実験星を収録した当時、私たちにはそれぞれの星の名称が与えられずその星の表面的な色で区別していました。
そこには黒・グレー・紫・緑・ブルー・赤・白・たまご色・ベージュという識別があったのですが、この中のブルーを収録当時私は地球だと思い込んでいました。
しかし今回火星にかつて生命体がいて、そこで進化の総括的なことがなされていたということが分かった時点で、火星は赤の実験惑星と対応はしているものの同じものではなく、それぞれ独立した存在でありながら帰属意識、同胞意識でつながったある意味裏表の関係性を持つ星々だったのです。
すなわち太陽系の9個の惑星は、この宇宙のどこかに存在する9個の実験惑星とすべてそれぞれ対応しているということなのです。 地球もまた同じで地球がブルーの実験惑星ではなく、地球と対応した( お互い反映し合う) ブルーの惑星というのが存在するのです。 そこではどういう在り様でどういう進化をしているの
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か( してきたのか) ということは「 宇宙全史」 第2巻で語られることになっています。
おそらくここでお話ししただけではあまりスッキリ納得お出来にならない方が多いと思いますが、そこではこの宇宙における不可思議ではありますが精妙かつ深遠な構造が具体的に語られますのでしばしお待ちください。
フォボスで爬虫類系の生命体が生きていた頃の人口はどれくらいだったのでしょうか。
「 約2、300万体はいた」
もう一つの月ダイモスにもやはり同じく爬虫類系の生命体がいたのでしょうか。
「 そこにはアメーバに近いような種族、ウミウシのようなタイプだったね」
( このダイモスにいた生命のお話には後で判明するのですが、タイムラグがありました・つまりフォボスと同時期に生命体が存在したということではなかったようでした)
それにしても火星の月であるフォボスはせいぜい直径が20キロそこそこ( 完全な球体ではなく変形していますが) の小さな衛星です。 大きな小惑星といった方がいいかもしれないほどのものなのです。 その月に2、300万体の個体が生息していたということは、ギッチギチに詰まっていたのか、それともよほど小さな個体だったのかということになります。
よくお聞きしてみるとその姿は地球でいいますと「 カイガラムシ」 のような姿に近いものでした。
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山に入りますと木々の梢によくギッチリと密集して固まっている昆虫だか何だかわからないものを見かけます。 あれがカイガラムシです。 様々なタイプがいますが、基本的にフォボスでもああいう様で折り重なり、あまり動かない感じで生息していました。
ごたの性格は偏屈で人嫌い、孤独癖があるということなのですが、フォボスでそんなに密集していて果たして孤独になれるのでしょうか。 確認してみました。
「 変わっているからねえ」
実際にどういう生活をしていたのでしょうか。
「 確かにギチギチの生活だったね。 常に隣人というか傍らに自分と同じようなものがいて飽きてしまう、うんざりしてしまう……ちょうど満員電車の中の様なもので自分以外のものがいるのが嫌っ! てなっている」
「 そういう自己中な孤独感……誰も自分を理解しないという変な自己憐憫に陥りやすい人たちだったが、彼はその中でも特に変わっていた」
どう特に変わっていたのでしょうか。
「 偏屈……そういう傾向が強かったね」
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なぜそれが強くなってしまったのでしょうか。
「 元々そういう皆さんが寄ってたかって集まっての学びの場ではあったのだが、彼の場合は個体差というか魂の傾向性なんだろうね」
そんな中で調和はあったのでしょうか。
「 う~ん、わいわいがやがやしていたからねえ」
「 そんな中でも段々調和の道に進んだ連中もいれば、学びが出来なくて偏屈な方向に行った連中もそれはそれでいたね」
カイガラムシといいますが実際の姿はどんなふうだったのでしょうか。
「 地球の感覚でいうところの爬虫類というよりは、顔はカエルに近い感じで、身体には殻はなく、ヌメッとした感じで小さな足があったね。 トカゲに似てはいるが……本当に小さな手足のトカゲガエルといった感じのもの」
男女の差はなく両性具有の形態で、たまごで増えていました。 普段は両性具有といいましても生殖器は体
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内に埋没していて、何百年( フォボスの時間ですが) に一度生殖のチャンスがありました。
種の大イベントで、その時だけいわば突然変異で男女の差が出来( 男女どちらかの生殖器が現れる) 、生殖が行われ、終わるとみんなで死んで世代交代ということになり、ガラリと変わってしまうのです。
これはフォボスという星の周期でもありましたが、種のプログラミングでもあったのです。
この種の特徴としては「 情緒的な多様性、複雑さがない」 ということがあげられます。
こうした生命体が多様性の塊のような地球に来て戸惑うことはないのでしょうか。
「 それはあるね。 だからこの地球界の転生に入る前に順応するための予備知識、訓練、学習システムはあるよ」
どうも基本的にはその訓練や魂のチューニングはJUMUがやっているようです。 JUMUもまともな仕事をやっているんですね。
フォボスはすでに進化の過程を終えていますが、アセンションした人たちはどこへ行ったのでしょうか。
「 それぞれ……だが、ほぼ地球の地平かな( 地球レベルとそう変わりはなく、多少の上下がある程度ということのようです) 」
ここまでで一応あなたの収録は終わっていましたが、別な収録から再びあなたの履歴に新たな情報が積み重ねられました。
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まずあなたがフォボスにいた時期のことです。 この年代が特定できません。 先ほど書いておきましたが、あなたは約8000年前にこの地球にやって来ています。 そういう年代は特定できるのですが地球を離れた時間フィールドになりますとどうもむつかしいようなのです。
これまで「 宇宙全史」 を学んでこられた皆様は「 確かに太陽系外の宇宙は時空間が異なり、地球時間とのすり合わせが難しいかもしれないが、火星は一応太陽系の中でしょう」 と思われるかもしれません。 確かにそうなのですがここでややこしい事情がまた別にあったのです。 それは先ほども書きましたように、まだ正式には開示しておりませんが、この宇宙にある「 9個の実験星」 という情報はすでにBBSをお読みの皆様はある程度ご存知だと思います。 この「 9個の実験星」 につきましては「 宇宙全史」 第2巻で詳しく開示される予定ですが、ある程度の知識がないとこの先どうにも進まない内容なので先ほども少し書きましたが、ここでもう少しかいつまんで書いておきます。
9個の実験星
私たちの宇宙には最終段階を迎えてその総決算のための最後の実験が宇宙に散らばる色で名付けられた
「 黒の星・グレーの星・紫の星・ブルーの星・赤の星・白の星・たまご色の星・ベージュの星」 この9個の実験星で展開されています。 そしてこの9個の実験星は、私たちの太陽系にある9個の惑星にすべて対応しているということです。
太陽系にある9個の惑星が陽となり9個の実験星が陰という関係性( 正と負でもいいのですが) でこの宇宙の最終段階を決しようとしているのです。 例えば今問題になっている火星は赤の星と対応していまして、お互いがお互いを補完し合うという形になっています。
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ここでややこしいのはこの火星と赤の星だけが関係性を持っているのかといいますとそうでもなく、実際には9個の実験星と太陽系惑星の9個がすべて複雑に絡み、それぞれがそれぞれに影響を与えつつすべて同時進行( ?) でこのレベルの宇宙の雌雄を決しようとしているのです。
すでに私たちは9個の実験星の収録を何年か前に終わっています。 その時はすでにアセンションしてしまった星やある程度の結果を出した星がありました。 ところが今こうして太陽系惑星との関係性の中で改めて精査していますと、すべてはいまだ終わっておらず、先ほどいいましたように「 同時進行」 レベルで動いているというのが正確な表現になるのです。
おわかりでしょうか。 すべては運命共同体で( 最終的には地球の結果がそれを決めるのですが) お互いがお互いに影響を与えつつ、この宇宙の雌雄を決するという形なのです。 すでに終わった( と思われる) 実験星も実際はいまだ継続中で地球の成果を受け取る用意があるということもいえるのです。 その逆に地球は9個の実験星や各太陽系惑星における進行の影響を受け、それを最終決算に持ち込もうとしているのです。
各フィールドの時間
おそらく今の私の説明ではご理解していただいていないと思いますので別の側面からお話ししましょう。 この宇宙における「 時間」 というものをいまだに宇宙全史ではまともにご説明していないため混乱が生じるかもしれませんがとりあえずお話ししておきます。
地球には地球における固有の時間( 経験を積むという形での認識時間) があります。 火星にもそれがあり、お互いのフィールドに共通項( 時空間や次元・意識のレベルなど) がどれだけあるかということでお互いの時間の融通性というものが決まってきます。 つまり火星の時間が地球の時間に適応できるか、あるはまた
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その逆が出来るかということなのですが、現実はそれが出来ない状態です。
同じ太陽系の中なのにどうしてそんなに異なるのでしょうか。 実は火星は特に地球との関係性が深いためある意味遮蔽( 隔絶) されているということがあるのです。 他の惑星はまだそれほどでもないのですが、火星は特に昔から「 闘いの星」 といわれている赤い星です。 別に赤いから闘いの星というわけではないのですが、そういう歴史を火星の種族は持っています。 その影響は「 闘争心に火がつく」 という形で地球に反映してきます。 ですからその影響を今の地球には出来るだけ遮蔽したいという思いから地球と火星は隔絶されているため、時間の共通項が存在しないのです( それでも地球ではあちこちで闘争だらけですが、情けないことに遮蔽してこの程度ということがいえるのです)。
そのためあなたの存在したフォボスが( 地球時間で) 何年前かという特定ができないということがあるのです。 ただ火星には火星の複雑な歴史があり、それはまた別の機会にお話ししますが、最初に火星のごく初期( 火星には生体の進化状態により第9世代までの歴史があります) 、太古の火星の第二世代の時にフォボスにあなたは出て来ています。 その時の形態は後に獲得する「 カイガラムシ」 の形ではなく、アメーバ状の形を持たない生体でした。 そこからあなたは次第に進化して行き、カイガラムシの段階でフォボス( 火星系) を卒業し次のステージに移っています( この段階であなた方は今の地球人類の精神レベルよりも多少上位にありました)。
次のステージ木星
そこは来るべき地球という最終段階の学びの場に赴くための調整の星でした。 そして何とその星はやはり太陽系内の辺境( と上の方はこうおっしゃいます) の惑星、木星だったのです。 正確に申し上げますと木星の
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衛星の一つですから「 辺境」 とおっしゃったのかもしれません。 そこでの学びを経てあなたはこの地球に来ておられるのです。 そこまでの修行を経てもいきなり地球に入ることは出来ずに、先ほど書いておきましたがJUMUのチューニングを経て地球の輪廻に参入しています( このチューニングは他のすべての方たちにも共通ですが)。
それにしてもあなたの種族は太陽系内での移動ばかりです。 これまでにはあまりない例ですので、そのあたりを確認してみました。 そうするとあなたの種族は「 地球レベルの学びをしなければならない」 そういう魂でした。 太陽系限定といってもいいくらいのエネルギーレベルにあるのです。 つまりそのエネルギーの振幅幅しかない狭い範囲の限定された種族ということがいえます。 かなり特殊な種族のようですが、なぜそういう形なのでしょうか。
これもそのルーツを追ってみますと、あなた方の種族は前の宇宙のサイクルから持ち越された種族であったのです。 月読の大神の言い方ですと「 いたのよね」 という言い方になります……つまり今回この宇宙を開いてみたら、そのレベルに凝り固まった種が存在していた「 残っていた」 ……ということのようです。 しかしながら私たちの多くはそういう形で、前の宇宙から成就出来ないまま持ち越されてきた魂( 種族) です。 この宇宙( 天之御中主大神) は、どんな些細な、いかにつまらないものでも消去するということをしません。 その進化を待ち、その自覚を待ち、その学びを待つのです。
頑固さの定義
しかしいくらあなたが頑固とはいえ世の中には頑固な方はいくらでもおられます。 職人などは頑固なほどこだわりがあっていいということもありますので、どうして木星の辺境地である衛星にしかあなた方を受け
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入れるフィールドがなかったのでしょうか。
月読の大神 「 頑固にも色々あるからねえ」
「 職人の頑固さと、生きる上での頑固さはまたちょっと違うからねえ」
「 生物としての頑固さ……といってもいいかな」
狭いということ……狭いところから学ばなければならない、狭い領域でしか学べないということでしょうか。
「 選択範囲を自ら狭くしてしまい、そこの範囲しか生きられない」
「 でもそこから出なきゃいけないんだよ」
彼は今まんだらけという会社でゲームを担当していますが、彼からゲームをとると生きていけないんでしょうか。
「 あれは彼にとって天命に近いものがあるね」
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「 生きがいでもあり、糧を得る手段であるというところが合致している……幸せなタイプだね」
「 しかし本来はそこから抜け出すことが天命……そこから昇華するということ」
仕事においてもっと人に喜んでもらうとか、人を育てるとかいうことでしょうか。
あなたの守護霊様からです。
「 もっと斬新にこだわっていいよ」
「 ゲームを通して……古いものから見つけ出すといいよ」
そういえば最近あなたはこれまで苦手としていた、地方店の人材を育てるという意欲を見せていますし、ゲームのビンテージ( 古くて価値のあるもの) を本格的にやりだそうともしているようです。
いよいよあと30年たらずで私たちの宇宙の大決算の時が迫っています。
あなたは再び「 学び」 も「 自覚」 も「 進化」 も持ち越すのでしょうか。
それとも。
すべての選択はあなたにゆだねられています。
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( 注:この見開き右側の片面、72ページ目は丸々余白になっている)
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第3章 二人の過去世
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