Q3_1
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表紙・初版帯
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宇宙全史1
質疑応答 3
著者
みわ
虚空蔵55
2010年8月7日人類は終末への最終的なベクトルを
選択しました・決着は2038年の予定です
そして軌道修正可能な最後のポイントが
2012年7月に迫っています
宇宙の黎明期から星々での転生・弥生時代・江戸時代と
時空を超えて語られる超リアルな人の転生・原発事故で
誰も知らない真実・宇宙の基本概念・パラレルワールドの
解明・今回始めて創造された魂・虚空蔵55の正体が明らかに
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表紙・初版帯
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宇宙全史1 質疑応答 3
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( 注:この見開き右側の片面、2ページ目は丸々余白になっている) 
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はじめに
まんだらけの意味
私の正体の一部はこの本の中で、ある程度明らかにしております。
しかしなぜまんだらけという会社にあって、こういうワークが始動したのでしょうか。 もちろん私がそこに所属しているということがありますが、初めの内は私自身にも理解が出来ないことでした。
ところが最近になってそこには私の集合魂のカルマの解消ということがあったということがわかって来ています。
私の集合魂は魔法使い( 魔導師) たちの集団です。 彼らは地球の歴史の表舞台には立たず、常に裏からフォローする形で、人類や他の生命を支えてきました。 そのフォローの一つに「 教育」 というファクターがあったのですが、彼らの持つ独特な力は、この地上においては時には自分たちに全知全能というような感覚を与えてしまうものでもあったのです。
実際考えて頂くとお分かりになると思いますが、魔法によって物や人( 私たちは時間さえも) を思いのままに操ることが出来たなら、そこにはどうしても「 何でも出来てしまう」 =「 何でも許されてしまう」 という誤った感覚を身につけてしまう危険性が常に存在したのです。
その一つに本来地道に教育すべき天命をないがしろにし、うわべだけの魔法で興味だけをひいて強引に説得するという安易なやり方という傾向性を修正せざるを得ないカルマを持ってしまっています。 魔法は使ってもよかったのですが、その使い方に問題があったということでしょうか。
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そうした特殊なカルマを私は今生かなり背負って来ています。
先ほど私たちは「 人類や他の生命を支えてきた」 と書きましたが、その他の生命というのが、肉身としてはすでに今は絶えてしまった妖怪系の人類でした。 中には妖精のようなものもいましたが、皆様が良くご存じの河童や天狗などの他に、今では全く知られていないような生命体が昔は普通に人類と共存していたのです( 「 宇宙全史」 第1巻参照)。 それが伝説や物語になって今に伝わっています。
まんだらけという会社には妖怪系の人種が結構います。 肉の身での妖怪ではなく、そのスピリッツ( 魂) が妖怪系ということです。 もちろん普通の人間もたくさんいますが、その多くは真面目という一面を持ちつつも普通の人よりも頑固だという面も持ち合わせています。 ある意味純粋なのですが、自分というものを抱え過ぎてしまい、社会との馴染みが保ちづらいという側面があります。 簡単にいいますと常識が通用しない面々がそろっているのです。 しかしそれはある意味いい面でもあるのですが……。
その彼らを私は今回魔法を使わずに教育していくという課題を持って来ています。
あと二つまんだらけという会社における大きな課題がありました。
この会社は今から約30年前にスタートしていますが、その頃は日本の漫画、アニメ、玩具というジャンルは国内においてもすでに大きな産業であり、海外においては日本独自の文化としてとらえられていましたが、そうしたステイタスがマニアもそうでない人たちも含めて多くの日本人には認識されていなかったということがありました。
最後にまんだらけが扱う主な商品は、漫画、アニメ、玩具、同人誌といったアイテムの中古品だということです。 やはりそんなに昔ではないのですが、当時は中古品というのは古道具屋や廃品回収業者、骨董商とい
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うその多くが怪しげなビジネスをするうさん臭いにおいのするジャンルでもありました。 つまり販売価格がハッキリと明示されていなくて、ほしそうな人には高く売りつけるという商習慣が明確にありましたので、中々一般的には認知されていないカテゴリーだったのです。
そこで売価をハッキリ明示する、またそれに伴い買値も明確に提示するという( 当時としては) 革命的なビジネス戦略で頭角を現して来たのがまんだらけでした。 これらの「 日本の漫画は文化」 「 中古市場の流通革命」 という二本の柱でまんだらけの方向性が決定づけられていました。
さらに中古産業というのは今でこそリサイクルという言葉や「 自然にやさしく」 という環境問題などを含めた意識で認知されていますが、確かに中古産業は物質的なリサイクルという現実も伴っていますが、まんだらけという業態におきましては「 文化( 歴史的な遺産) の後世への継承」 というとても大切な役目も担っていました。
こういう雰囲気を思い返しますと、それまで常識とされてきた社会通念を様々な形で覆すところからのスタートであり、進化でもあったといえるのかもしれません( このあたりの詳しいことは「 まんだらけ風雲録」 という本が太田出版から出ています)。
そこに従業員の「 社会性がない」 「 融通が利かない」 「 自分に妙な自信を持っている」 といういわば偏屈な人種が集まっていますので、この会社を大きくするにはどれだけのエネルギーが必要であるかということですが、しかしそこで私に最も要求された要素は「 不屈の意思」 というものであったのです。 私自身特別な力もエネルギーもない中、このファクターはその後どこまでも常に最重要課題としてつきまとうものでもありました。
さてこの本の冒頭にはまんだらけの従業員の過去世から始まっています。
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これは「 宇宙全史・質疑応答1」 ( 199頁) で「 北の辻から」 というハンドルネームで書き込んであったやはりまんだらけの従業員の文章を読んで「 私も見てもらえるのだろうか」 という希望がありましたので収録したものです。
「 北の辻から」 というのはまんだらけの中でも重要な地位にある人物ですが、今回ご紹介する二人もそこそこ重要な役を果たしている人たちです。 つまり私の周囲にいる重要人物といってもいいのですが、それにしてはこれまでの精神世界の様に、私の周囲にいるからといって「 ブッダの高弟だった」 とか「 イエス弟」 だったとか「 菩薩様の生まれ変わり」 などというカッコいい存在でないことはお読みになれば一目瞭然です。
しかしそこには「 宇宙全史」 第1巻の膨大な情報を裏付けると共に、第2巻へのイントロとしての含みも持った内容になっています。 私がこのワークを始めて以来常に感じているのは、本当に荒唐無稽な内容なのですが( 私の取得ミスや理解の範疇外以外は) 終始一貫した内容で、そこにまったく「 妥協」 や「 矛盾」 という構造が見られないという信頼がありました。
妥協というのは、先ほども書きましたが、私が理解していようがいまいが、あるいは現状の人間知では常識外の事でも、淡々と降ろされるその情報に揺るぎがないということなのです。 また私をおだてて自分たちの思うとおりに動かそうとか、叱りつけて、脅すことで従わせようということがこれっぽっちもないのです。
私がいやになってこのワークを外れようが、世界がそのために破滅に向かおうが……それは問題ではないとはいいませんが「 どちらでも良し」 というスタンスは揺るがないのです。 もちろん上の方たちは愛と慈悲に溢れた存在です。 というよりもその在り様が( 人間たちの常識的な愛や慈悲とは少し異なるのですが) 愛や慈悲そのものでもあるのです。
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さてそれでは地球が終末に向かうこの時期に開示される「 本当に本当に本当のこと」 を心してお読みください。 それがどこまでもあなたの心に染み入るかどうかで、今回の宇宙の決着が決定づけられていくのです。
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宇宙全史 質疑応答3
目次
はじめに
3――まんだらけの意味
5――なぜこのワークがまんだらけから始動したのか
第一章 まんだらけ安永の転生
18――今生に関わる最も濃い前世
21――戦国時代
22――弥生時代
25――星での転生
27――宇宙の黎明期にあった惑星
32――2番目・水の惑星
35――3番目・地球に来る直前の星
37――地球での転生
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第2章 まんだらけ山口の転生
42――最初に出てくるシーン
44――生まれは山形
45――売られた先は
46――次の就職先
51――鑑札を手に入れた事情
52――ごたの商売
53――道中で出会う妖怪たち
56――最後の思い
57――種の源
58――宇宙全史では初めての太陽系衛星( フォボス) からの出身者
66――9個の実験星
67――各フィールドの時間
68――次のステージ木星
69――頑固さの定義
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第3章 二人の過去世
74――一人目
74――目に関わる家系の因縁
77――魂と家系( 肉体) の因縁( カルマ)
79――爬虫類の星
85――親子三人三つ巴のカルマ
86――二人目・Sさん
87――天命
90――本当の自分
94――ヨルダン河の孤児たち
95――妻の葛藤
97――田舎の星・ケセウス
100――現状
第4章 大自然の波動と生命
104――本来は秘伝とすべきもの( 道を踏み外す弟子たち)
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105――高橋信次の苦悩
106――カバラの流れ
107――わずか200部しか作られなかった
110――最初の著作ではないが初期の集大成ではあった
111――GLAから幸福の科学へ
112――エル派閥の限界
114――今( 現状) を見て
115――祈り
115――エル・ランティの変容
116――中国大震災の子供たちの祈り
117――最後に
第5章 虚空蔵55の正体
121――地球の最終段階
122――ギリギリの攻防
128――生死を賭けた気の手術
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131――この混乱は沈静化することなく末期まで続く
133――分岐点は2010年8月7日
134――人類が絶滅への選択をした日
135――最後の臨界点・2011年7月
138――「 やりきれなさの皮をかぶった傲慢さ」 という人類の姿勢
142――祈りの秘密
144――地球生命の魂
148――クズの本当の意味
149――宇宙始まって以来の悠久のクズの有様
160――原発事故の真実
168――東電の体質
182――「 本文より」 ↓
私たちは覚醒するまでは全員例外なく「 黒魔術」 にかかっています。
どんなに立派なことをいっていても、どんなに立派な行いをしていてもその行為は偽善と自己保身、自己顕示欲の裏付けに過ぎないのです。
中世のヨーロッパで頻繁に行われた「 魔女狩り」 というものがありましたが、魔女が使う「 黒魔術」 を当時の人々は恐れ、手当たり次第に教会と共に魔女と決めつけた女性を火あぶりにしていました。
しかし本当に黒魔術にかかり、その黒魔術をかけてもいたのは火あぶりにしていた人々でした。
私たちはその時も今現在もすでに「 黒魔術」 にかかっているのです。
その黒魔術は親から子へ、教師から教え子へ、政治家から民衆へ、会社の上司から部下へ、友達から友達へとかけ
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られ、またかけ続けているのです。
私たちは戦争というものを嫌っています。 しかし相変わらず世界のどこかでは紛争、戦争が続いています。
私たちは平和で幸福な人生を願っていますが、どこかで誰かが無駄遣いをしているために、高い税金と過酷な労働、日常性の決まりきったルーティンにはめ込まれているのが現状です。
それはまるでモルモットがクルクル回るカゴの中で、死ぬまで走り続ける事を強制されているようなものですが、しかしそれを望んでいるのも人々なのです。
それは人類そのものが黒魔術にかかり、また黒魔術を他人にかけ続けているからということでもあるのです。
私はその黒魔術から皆様を解き放とうとしているのですが……
185――今回の東日本大震災は「 淘汰」
190――AC広告機構の恐怖
193――人々が気づくべきことと覚悟
201――虚空蔵55の正体
201――創られた存在
201――初めての転生
202――ラムサ
207――肥田春充の慈悲
212――倦んでしまった宇宙
219――現実を見ようとしない社会
228――恐竜人間の謎
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237――伊吹山1
237――私の肉体改造
247――伊吹山2
250――故郷に消えた集合魂の澱
256――伊吹山3
257――無くなった性器
259――東京近郊の修験の山を駆ける
265――修験の山2・高尾山系
266――天狗の本拠地
267――大天狗のお試し
270――お盆に集結する不成仏霊たち
270――その浄化
270――富士登頂
271――天帝との邂逅
271――瑞兆・巨大な獅子と雌雄つがいの鳳凰・それに竜神にのった白衣観音
272――パラレルワールド
273――パラレルワールドの概念
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274――実際のパラレルワールドという世界
275――世界は確率で存在する
276――パラレルワールドは無限にあったのでは?
277――イエスが磔にされなかった世界は存在するのか
279――このまま世界が何事もなく過ぎていく歴史が存在するのか
281――恐竜人間が存在しなかった世界はあり得るのか
284――「 宇宙全史」 第1巻のお知らせ
294――「 宇宙全史」 第1巻 地球全史 篇 目次
306――「 宇宙全史」 質疑応答1 目次
307――「 宇宙全史」 質疑応答2 目次
308――「 宇宙全史」 非公開情報
316――「 宇宙全史」 シリーズ通信販売について
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第1章  まんだらけ安永の転生
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まんだらけでも比較的重要な位置にいる従業員である安永のお話です。
本に収録するときに本名を出すかどうかで打診しましたが「 全然かまいません」 というこたえでしたのでそのままにしておきます。 ただソウルメイトの神山に関しましてはすでに別名に変えています。
まんだらけは年に2回東京の本部で各地方店の店長( 場合によっては副店長も) 、流通拠点のセンター長や本部の部所長などが集まって戦略会議を開きます。 その際ついでといっては何ですが、各人の個人的な進捗状況を見る場合もあります。 そういう時に収録したのが以下の文章です。
安永の基本的な性格は「 前しか向いていない」 「 反省はするがすぐに忘れる」 ということがあります。 つまり一言でいいますと「 大雑把に前を向いている」 といった方がいいかもしれません。 本来停滞が嫌、スピードが持ち味という人物ですから常に目標設定を与えてあげるということが私の仕事になっています。
この安永を語るときにどうしても外せない人物がいます。 それは戸籍上は赤の他人なのですが、何かと安永のフォローをするような立場にある神山( この人はHNになっています) でした。 その関係性は中々面白いもので、安永の前世においてもつかず離れずといった微妙な関係にありました。 彼も安永も共に男性ですが、この関係性もついでですので収録しておきました。
今生に関わる最も濃い前世
すでにこの時明治維新から10年余り経て、西郷隆盛が西南戦争で亡くなって2年後の1879年に江戸( 東京) は葛飾・北区のあたりの水郷で近くに大きな川がある所で安永は生まれています。
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この時神山も兄弟ではないのですが近隣の男の子として生まれて来ています。 お互い洟垂れ小僧の悪童仲間で安永が親分、神山が子分でいつも安永にくっついて遊んでいました。
長じて安永は戦にいっています( 戦というよりもいさかい……騒乱といった方が近いでしょうか)。 この頃は明治維新より既に30年以上たって1895年に日清戦争も終結してはいましたが、それからも国内でも政局をめぐり、思想運動に関わる騒乱が一般市民、農民たちを巻き込んで日本のあちこちで起きていました。 とにかく政情、社会情勢が不安定な中で、そういう時に色々画策する思想家がいたのです。
そうした今は名も残っていないような地方の騒乱に巻き込まれ( 安永は自ら志願して行っていますが) 20代後半で死んでいます。
首謀者はハンチング帽をかぶったハイカラな格好をした男で「 農民のために立ち上がらねば」 というスローガンで農民たちを蜂起させていますが、お上の思想犯狩りにあい壊滅させられています。
安永はその時は右顔面を鈎爪のような武器で裂かれて、後に破傷風で亡くなっています。
神山はそういう思想には染まらず、逃げてきた安永をかくまい最後まで世話をしています。 元から熱くなれないタイプで、
「 お兄ちゃんはバカだ」
「 自分は利用されないでまっとうに生きる」
「 平凡を全うする」
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安永は「 あおられ、のせられて無駄死にする」 ということに後悔しています。
負傷して逃げる時にハンチング帽の首謀者は「 農民のため」 とかいっておきながら、みんなを放置してさっさと自分だけ隠れてしまい逃げおおせています。
そしてまたどこか別の場所で同じようなことをしています。 当時はこうした似非思想家のような者が結構いました。
しかしこのハンチング帽の男は、もっと上の者にやはり利用されていて、結局末路は野垂れ死にしています。
安永のこの時の天命( 実はカルマでもあるのですが) は、
「 世のため人のために改革することが自分の正義」
学はないが、でも気持ちだけは持っていました。 当時の農民をやっていて自分は無力だとわかってはいたのです。 気持ちだけは熱かった……そこであのハンチング帽をかぶった男には学があるからついていこうと思ってしまったのです。
神山の守護霊様にお聞きしました。
「 推進力がこの人( 安永) の持ち味なので、ほっておきなさい。 ただ迷ったら私( 神山) が修正するよ」
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「 だから今生ではやはり側にいてストッパーえはあるが、( 自分・神山が) 情熱を学ぶということも課題としてはあるね」
お互いスタンスは異なりますが安永と神山は戦友であり盟友でもありました。
それではこのひとつ前の生を見てみますが、やはりここでも二人は一緒でした。
戦国時代
時は戦国時代です。
生まれたのは大阪の山の中でした。
二人とも農民ですが雑兵もやっています。 普段はまじめに農業をやっていますが、戦国時代ですから一旦戦が近くであったりすると、せっかく耕した畑や田んぼがめちゃくちゃにされてしまいます。 安永はそこで誰彼かまわず有力者につき志願兵として雑兵の身分で戦いに参加しています。 一応そこでは簡易な甲冑を支給されています。
そこで戦っているふりはしていますが、出来るだけリスクは避けて戦場を巡り、戦利品( 死体から刀や鎧、その他適当な金目のもの) を集めて商売にしていました。
安永は商売が上手でそうした物をさばくルートなどもちゃんと確保しています。
こうして資金を貯め、また人脈を築き、それを元手にやがて商売を始めています。
今でいいますとリクルートでもいうのでしょうか、当時は口入屋( 人材紹介) といいました。 この時代
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にやはりまんだらけにおいて要職にある「 北の辻から( というハンドルネームで) 」 が質疑応答の1で登場してきていますが、彼の過去世においてもやはり戦国時代にかかった頃に口入屋をやっていますが、安永との接点はありません。
ここでは安永や神山にはあまり波乱万丈の人生はなく、神山は安永が商売を始めた頃に実家の長男がなくなり仕方なく田舎に戻り農業を継いでいます。
「 俺はこっちの方が向いている」
その後安永は結婚もし、そこそこ旦那とよばれる身分にまでなっています。 神山との行き来はありましたが神山も安永を頼らず、安永が神山に援助するということもなく、友情はあったのですがあっさりとしたスタンスでした。
しかし霊的に見ますと二人の関係性は濃く、何かもっと濃い転生はないか調べてみました。
弥生時代
戦国時代より一つ前の生です。
この時は兄弟でした。
時代は日本の弥生時代。 西暦でいいますと一応紀元直後( 西暦1年) くらいになります。 場所は東北の岩手あたりで、二人ともアイヌっぽい濃い顔をしています。 大体この頃の日本人で北の地方に住む人たちはこ
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うした濃い顔になっているようです。
神山はやはり兄弟の弟として生まれていますが、小さい頃に飢饉で亡くなっています。
両親はいましたが生活能力があまりなく、子供たちは自分の食い扶持は自分で見つけるしかなかったのです。
幼いなりに神山は自分で草の根などを探しては食べてはいたのですが、体力がなく食べてもすぐに下痢をしてしまい、次第に衰弱していっていました。
この時安永はかろうじて生き延びています。 弟が次第に衰弱していって、やせ細りものもいえなくなって死んでいったということ、そしてそれが次は自分の番だという鮮烈な思いは強く魂に刻まれています。
しかし「 自分はこのままでは終わらない」 という強い思いが、生命力への執着として強烈に刻み付けられています。
実は飢饉に関しましては江戸時代の飢饉を以前調べていたことがあったのですが……私自身の感覚として
「 どうして飢饉で人が死ぬのか」 という疑問がありました。 つまりたとえ日照りや洪水等で何も収穫がなくても、山に行けば木の実はあるだろうしイノシシ、鹿などの動物、空にはスズメや色んな鳥、川には魚やタニシ、最悪草の根、昆虫でも食べるものはあるだろうと考えていたのですが……どうも飢饉という時代にはそうしたものがすべて( 一時的ですが) なくなってしまうということがあったようです。
飢饉とはそういうもので、ほとんどの動物、魚、虫さえもいなくなってしまうのです。 全体……世界がほぼそういう状況になってしまうのが飢饉なのです。
この時は一年間ほど全体的に不作、50%ほどもない感じで、それにしたがって人間も半分に減っています。
昔は今よりも自然の影響が強く出たということがありますが( 人間自体がギリギリの所で生きていたとい
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うことでもあるのですが) 、そういうことが頻繁にありました。 なぜこういう飢饉が頻繁にあったのかお聞きしました。 最初はいいよどんでおられましたが出たお答えが、
「 淘汰」
何を淘汰するのでしょうか。
「 人」
なぜでしょうか。
「 ………」
ここはいいづらいらしく、最終的に教えていただいたのは、
「 リズム」
ということでした。 つまり自然のリズムで、浄化の一環ということでした。 当時はこうした規模の小さな浄化の範囲で事は済んだということのようでした。 しかし現在はたまったものを一気にクリアする大きな浄化が必要な状態になっているようです。
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安永は天命を全うし、当時としては長寿の40才まで生きました。 伴侶も見つけ、子供ももうけて、それなりに幸せな一生だったようです( 老人の姿にはなっていないのですが、今の40才よりは老けて見えます。 栄養もよくなかったですし、よぼよぼではないのですが老衰に近い寿命だったということのようです。 もう少し大きな視点から覗きますと、そういう人間の寿命のサイクルがその時代には適応されていたということがいえます)。
最後の思いは「 これでよかったと思う反面、もっと他の世界も見てみたかった」 というかすかな願望もありましたが、それでも大往生でした。
安永と神山の関係性はこのように常につかず離れずくっついて転生しています。 これはこれらの前の生もほぼ同じですが、夫婦という関係性はずっとさかのぼっても全くありません。 面白い関係ですがそれは本来の出自である星に原因がありました。
しかしここでは安永と神山のもう少しの進化を待たなければ開示できないようです。
いつかまた二人の在り様の全貌が明らかにされる日が来るのでしょうか。
星での転生
ここまでが2、3年前までの収録でした。
そしてつい先日2011年になってからの収録がここからです。
安永と神山の境涯が少し上がったのでしょうか( あるいは時代が変わったのでしょうか)。 彼らの転生の
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源であるこの地球に来る前の星々での転生があかされました。
すでに「 宇宙全史」 第1巻でご説明しておりますが、私たちの太陽系より外というのは、地球上( 物質界) での生活環境とは全く異なる在り様が展開されています。
そうしたことを踏まえてこの先の文章をお読みいただかないと中々ご理解が難しいかもしれません。
私たちのこの宇宙には様々な生態の生命が生きています。
人間は哺乳類ですが、爬虫類系の生体がいれば昆虫系の生命もいます。
あまりなじみのないのが鉱物系や木質系といったものですが、こうしたものがそもそも二足歩行で歩くというようなことがまゆつばものだと思われても仕方がないかもしれません( 実際は地上にある4本足や6本足、魚や鳥などの形態の方が特殊な在り様で、2本足がこの宇宙ではスタンダードとなっています)。
私自身宇宙全史を収録していまして鉱物が内臓などの構造もどういうものかわからないまま動き回っている状況を最初の内はいぶかしげに受け取っていました。
まさに子供向けの漫画のようなシチュエーションに思えてしまいます。
確かに地球の科学を基本にして類推しますとあり得ない生体ですが、世界そのものが異なるという前提を受け入れてしまうと、それもまたありなのかとも思えるのです。
何度もこのワークでは繰り返して申し上げておりますが、太陽系外の外宇宙では明らかに私たちの環境とは異なる波動になっており、いわゆる一種の「 霊界」 と位置付けてもあまり変わりはないということだったのです。
ある一定の波動の宇宙人というのは、幽霊のようなもので私たちの目には見えず、またその姿かたちは到底地球上のどんな生体からも想像できないような形態を備えていました。
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いやむしろ「 形態」 というよりは「 構造」 とした方がいいかもしれません。
なぜなら私たち人間のように胃や腸などの内臓がなくても、水などなくても生きていけるという構造を持った宇宙人が大半だったからなのです。
多くのそうしたものは単純な代謝システムに依存していて、例えば体全体で空間からエネルギーを吸収できるといった便利なもので、私たちのように食べ物をどこかから手に入れて来て、口で咀嚼して胃で消化し腸で吸収といった煩雑なことをしなくていいのです。
そんな便利な代謝システムがあるのならどうして私たちはこんな面倒な体を持ってしまっているのでしょうか。
それはそこに棲む世界の波動というものが深く関わり、またこの宇宙全体の進化形態の方向性が深く絡んでいるのですが長くなりますので出来ましたら「 宇宙全史」 本編をよくお読みになって学んでいただきたいと思います。
まずはそういう予備知識を持って非常に原始的な形態の星への旅をご覧ください。
宇宙の黎明期にあった惑星
時はこの宇宙の初期にさかのぼります。
何年前かという時間を特定したかったのですが、どうしても測ることが出来ませんでした。
おそらく宇宙の黎明期から今日に至るまで何かしらの時系列の断裂、あるいは宇宙そのものの持つ構造的な要因により現在( 地球) の時間でもってそこまでは辿れないということだと考えられます。
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いずれこの不明瞭な時空構造も明らかにされるとは思いますが、今はこのまま進行していきます。
ここの星系には太陽系のように中心に恒星( 太陽) があり、その周りを8個の惑星が巡っていました。
ただ私たちが注目すべき彼らが生息するその惑星は太陽から3番目と5番目の軌道上にあったのです。 といいましても二つの惑星に彼らが棲んでいたというのではなく、その軌道が、あるときは3番目、またあるときは5番目とその軌道が4番目の惑星の軌道と交差していたのです( 軌道そのものがかなりな長楕円になっています)。
その惑星上に降り立って空を見上げると、地球とは異なりほぼ真っ暗といいますか、濃紺色に近い宇宙がそのまま見える空になっています。
つまりほぼ透明な透き通った空で、地球のような空気の乱反射がないシンプルな大気になっていました。 しかし大気自体は重く淀んだ感じで、かなり密度が濃いものでした。
さて安永はそこの住人なのですが、彼らは先ほど疑問を投げかけた「 木質系」 の生体だったのです。
どんな形かといいますと、丸太のような身体にフワフワのワカメのような手足がついたもので、顔は丸太の上部にあり、ただ目と口がぼんやりとあるかないかという感じで存在しているだけです。
そもそもワカメのようなフワフワの足で歩けるのかといいますと、もちろん地球上では不可能で、よほど重力が小さな環境でしかそういうことは無理なように思えるのですが( 或いは水の様なものの中とか) 、ちゃんと彼らは陸上でスムースに滑るように歩いて( 移動して) います。
また明確な男女の区別はなかったようで、コミュニケーションはテレパシーのような原始的な感応作用で行っています。
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すでにこの時から神山とは一緒にこの星に生まれています。
人口は星全体で約100万体ほどでした。
それにしてもどうしてわざわざ丸太のような( 私たちから見ると) 不自由な生体になっているのでしょうか。
初めに申しましたようにこの星があった時期は私たちの宇宙が出来た頃でした。
そこで安永や神山はある意味「 実験」 という形で最初から高等生物のような一定の段階にいるという生体ではなく、ちょっと眠っている所からの出発というテーマを元に作られています( もちろん宇宙の黎明期にも高度な意識を持つ生命体はいたのですが)。
それではこの原始的な星で彼らは何を学んでいたのでしょうか。
「 生存」
というお答えが来ました。
非常に原始的な命題ですが、そこで同胞を増やして繁殖するというのがそこの住人の学びでした。 それは地球の樹木に近いような形の学びでもありました。 そしてその丸太のような身体の形は彼らの精神状態( 段階) を如実に現していたのです。
見ているとゆっくりと滑るように動いています。
そこでは最小限のエネルギーで最低限の生活の代謝で生きるということをしています。
なぜ彼らは動くのでしょうか。 もし最小限の代謝ということが命題なら地球上の木のように動かない方が効率的だと思うのですが。
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「 動くことは最初から設定されている身体」
つまり最終的に彼らは地球というこの宇宙における最終段階の実験に参加してきています。 その目的のため地球上にあるような固定された樹木という種とは異なる在り様が最初から要求されていたのです。 実は動くということは生命活動にとって非常に重要なファクターでもあるのです。 だからこそこの宇宙の進化系にダイレクトに参加する( 補助という意味ではない) 生命体はすべからく「 動く」 というファクターを備えているのです。
よく誤解されている思い込みに「 類人猿はやがて人類に進化する」 あるいは「 類人猿は人間の祖先」 というような誤解がありますが、類人猿( 原人) には類人猿の人類とはまた異なる進化目的があり、形が決まっているのです。
魂レベルでは類人猿が人間になったり、犬猫が人間に生まれ変わったり( ごく稀ですが) ということはありますが、今ここで展開されているこの星の木質人類が地球上の木のようなものに進化する、あるいは変性していくということはないのです。
ただ彼ら( 木質人間) が地球上に来て人類の進化系に参列した時に、形骸として地球上に残すものとして植物や樹木がそこに顕現するのです( 形骸として残すということもできますが、そのDNAにエッセンスを移すという言い方もまたあてはまります)。
地球上の樹木のお話をしていますと、その代表のような方が来られ何かいいたげに佇んでおられます。 ほぼ人類に対する怒りのような感情をお持ちのようですので、人類を代表して一応謝っておきました。 刻々と伐採される広大な熱帯雨林や開発の名のもとに踏みにじられてきた森林たちの人間に対する恨みは大きなも
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のがあるようです。
「 滅びるがいい……人間だけ」
というような思いが伝わってきます。
さて彼らの寿命は非常に長いもので、薄明の中のぼんやりとした生を送っていたのです。
エネルギーは基本光合成でしたが、大気や土の中からもエネルギーを摂取しています。
先ほど書きましたが目や口の様なものはありましたが、それは何か「 とりあえず」 という形の目であり口で、実際にその口で摂取出来ていたわけではなく、代謝は体全体で大気や土から吸収し、光合成はワカメのようなヒラヒラでやっていました。
もっと昔は彼らもテレパシーではなく、目や口を使ってコミュニケーションしていたのですが、その名残のようなものがこの時の彼らの目や口のようなかすかなものになっています。 その後長い時間をかけて進化の末に原始的なテレパシー能力を獲得しています。
ここでは安永と神山の形質にはその経験により多少の違いは出ましたが、ほぼ均質でした。 先ほども書きましたがいきなりの高等生命というのではなく、最低限の生命活動を学び、段階を踏んで覚醒をしていくというプロセスを選択しています。
この星は彼らがこの宇宙に顕現した最初の生でした。
そこから地球に来るまでにあと2回( 2段階といった方がいいかもしれません・各段階での転生は何度も 
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あったようです) 星での転生があります。 地球に来てその時点である程度のレベルだといきなり人間になれるのですが、そこまでの段階を踏まねばならない生命( 魂) もあったのです。
たとえばアメーバ状の生命体はこの宇宙では哺乳類や爬虫類と同じようにスタンダードな高度な意識を持つ生態としてありますが、細菌のような単純な生命体はやはり粘菌などの段階を経てから地球の人類に参列します( 細菌のような原始的な生命からの人類への参加はほとんどないのですが)。
そして地球に来る段階になりますと地球の霊界構造に組み込まれ、地上での転生が始まります。 しかしその段階でもまだ人間という生体に入れるほどの魂の段階が来ていない場合は、地上で様々な生命形態の段階を経て、経験を積み、学んでいく必要があるのです。
安永や神山の場合は実際にそういう形の転生を地上で受けています。 しかし今はこの地上での転生を見る前に、あと2回ある彼らの星での転生を見ていきます。
2番目・水の惑星
ここで彼らはもう少し速いテンポの進化を選択しています。
惑星全体がほぼ水の惑星で、ところどころにポツリポツリと島のような陸のようなものが存在しています。
しかし地球の海の水のようにさらさらとした液体ではなくもっと粘着質な濃いスープのようなとろとろした液体でした。
もちろん塩水でもなく、星自体の次元は地球とほぼ変わりはないものの、時間やもろもろの設定が決定的に地球と異なるため地球の物質との対応性はほぼありません。 たとえば地球上( 太陽系内) の水素の原子は原子核一個の周りに電子一個が存在していますが、やはりこの惑星でもその形状の原子は存在するのですが
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それが水素ということではないのです。
さて彼はちょうど地球のオタマジャクシのような形態をしていましたが、大きさはオットセイくらいありました。 この時はさすが二本足ではなく流線型で泳ぎやすい形をしています。
白っぽい灰色の体に小さな目と閉じていると一直線に見える大きな口がありますが、他に目立った特徴は見当たらないのでかなりシンプルな生体です。
一見大きなオタマジャクシのようですが、大きくなってカエルになるというようなことはなく、生まれてから死ぬまで大きさは変わりますがずっとこの形のままです。
この惑星での主たる生命体はこのオタマジャクシのようなものだけで、他には彼らの食料になる藻のような植物があっただけでした。 この藻にしてもおいしい、美味しくない、貧弱である、かたい、固くないというくらいの差はありましたが、ほぼ単一の生体でした。 つまりこの惑星には大雑把にいいまして2種類の生命しか存在していなかったということがいえます。
彼らはこの時も100万体ほどいましたが、他には藻以外何もなく飽きるということがなかったのでしょうか。
そもそも惑星自体も地球のように陸や海が明確に分かれていて、多様性に富む様な地形を持ってはいないのです。 一見島や陸に見えるのも粘性の高い海が乾いたといいますか、凝固したような同じ組成のものでできていました( 凝固とまでいかなくて単に粘度の違いというくらいのものです)。 ですからこの惑星は生命系もそれを育む星自体も非常にシンプルな構造で成り立っていました。
そこに棲むメインの生体であるオタマジャクシは、初めからそういうものしか知りませんから飽きるということもなかったようでした。
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大気は地球のような空気があるわけではなくその多くが海中に溶け込んでいて、ほぼ大気と呼べるだけのものがない状態でした。
ここでの生は前の丸太人間よりは動きがありましたが、それでも地球でのサイクルと比べますと非常に長いスパンの生でした。
単純な環境構成の中で単純な生を受け、彼らはそこで何を学んだのでしょうか。 それは生命の基本的なセオリーである「 弱肉強食」 というものでした。 彼らの食べ物であった海の中の藻もいくらでもあるというようなものではなく、常に生存にギリギリのところで調整されていたのです。 また藻の中でも美味しいもの美味しくないものもあり、そうしたものの争奪戦の中で強くなければ生き残れないという現実を学んでいました。
この巨大なオタマジャクシたちには明確な性器の様なものがなく、生殖は時期が来ると大きな個体( つまり成長したもの) がメスになり、小さな個体たちがその周りに円を描くように集まり一斉に精子を口から出し吹きかけます。 そうするとその時期だけメスになった大きな個体は、口をあけ精子を吸い込み、自分の口の中にある卵子に受精させ、熟成させ、卵を孵した後に小さなオタマジャクシの形で口から吐き出します。 それが出産になります。
彼らの口は食べ物を食べる役もしますが、排せつも生殖も出産もすべてそこで行います。
安永と神山はやはりここでも同じ仲間として何気に一緒にいましたが、厳しい生存競争に破れ安永が先に餓死し、ついで神山がその後を追っています。
結局彼らは小さな個体のまま死んでいますが、一度だけ生殖に参加は出来ていました。
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3番目・地球に来る直前の星
3番目の星になります。
この惑星には海と陸がありましたが、海は地球の様な波が寄せ来る海ではなく、まるで沼のようなとっぷりとした粘性のある液体でした。 しかし前の2番目の星の海の様なドロドロした粘性ほどはなくもう少し薄まってはいましたが、それでも常に波が立つような海ではなかったのです。
空には昆虫のような生物が飛び交い、海辺には地球の白亜紀にあったような湖沼地帯のジャングルのような植物が繁茂していましたが、その浜辺に彼らは生息していたのです。
その姿は地球でいいますと甲殻類、カニの仲間のような形でした。
「 宇宙全史質疑応答1」 で出て来ました、やはりまんだらけの重要なポストにいる「 北の辻から」 も地球に来る直前の生体はヤシガニでしたから似たようなものなのでしょうか。
一言でカニといいましても大きさは1メートルもあり、甲羅にギザギザの突起物があって戦闘的な風貌のカニでした。 動きも中々敏捷で結構な速さでシャカシャカ走り、一気に獲物を捕らえています。
彼らは水辺に棲んでおり、そのエリアでは300ほどの個体が生存していましたが、惑星全体では彼らのテリトリーは4つほどあり、常に2000体から3000体の個体が生きていました。
この惑星は以前と異なり地表の造りも入り組んで、その生態系も複雑に構成されていましたが、彼らは地球上での人間と同じように食物連鎖のトップにいたのです。
そしてここでの彼らのテーマは、
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「 力を得て君臨すること」
でした。
しかし食物連鎖のトップにいたのは彼らだけではありませんでした。 もう一つの種族が陸上に存在していました。
それは見た目が地球のサイのようなずんぐりとした、しかし生々しい動物でサイよりももっと獰猛な顔をしていて、身体を覆う鎧状の皮膚も頑丈にできていたのです。 大きさはカニと同じくらいかそれより少し大きいほどで、お互い天敵として出会うと常に戦い続けていました。
元々はキチンと棲み分けをしていて、そんなに出会うことも争うこともなかったのですが、惑星自体の衰えと共に食べ物が少なくなっていき、状況が変わっていったのです。
最終的に安永と神山( この時も一緒に出ています) は同時にサイに負けています。 カニは硬い甲羅だけではなく毒を持っていて、それを霧のように吹きつけ皮膚に炎症を起こしたり、全身をしびれさせたりすることも出来ました。 しかし結局この時はサイの太い足で甲羅を粉砕され食われています。
ここでの学びは「 共存共栄ということ、そして自分だけではないお互いの相互作用で生き抜くこと……つまりチームワーク」 という知恵を獲得しなければならなかったのです。
彼らもよく頑張ったのですが、サイの方が少しだけチームワークが良かったようでした。 カニ達もそんなにチームワークは悪くなかったのですが、サイたちはカニをキッチリ包囲してしまっています。 どうもカニ達の方が少々自分勝手だったようです。
安永はこの時不確か( 足りなかったが) ではありましたが「 協調性」 を学び、神山は「 協力」 を学んでい
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ます。
この惑星でこうした生を3回ほど経験して彼らは地球にやって来ています。
多様性にとんだ様々な生態が生息したこの星の生命たちの多くもまたその段階がクリアしたものは地球にやってきているのです。
もちろんあのサイたちも来ていました。
地球での転生
彼らが地球に来たのは今から約3億6000万年前の地球霊界におけるプレアデス霊団の基礎となる大軍団が大挙して何段階かにわたって来たときの一団に交じっていました( 「 宇宙全史」 第1巻参照)。
それを月読の大神は、
「 多様性が大挙してやってきたとき」
と表現されます。 つまりそれまではエル・ランティが連れてきたイルプロラシオンの人々などの単一の種族がいくつかという感じでしたが、プレアデス方面からの来客は数多くの種族がまじりあい、まとめられて何段階にもわたり来ています。
ここから彼らはいきなり人間として地球上で転生を始めたのではなく、現在のまんだらけという会社で人間として働くまでには30回ほどの転生を繰り返していますが、その中で最初に人間として生まれたのは冒頭でお話ししました弥生時代の日本でした。 そこから人間としての転生輪廻を始めています。
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