ははは主義
「ぼくはひとに嘘も言いたくないし、殴られたくもありません。では、先生、ぼくはどう言わねばならないのでしょう?」
「それなら、おまえはこう言わねばならない。『あぁら! このお子さんは! ほら! なんてまぁ……。あぁら! ハッハッ! Hehe! he, hehehe!』」
「『野草』中、まれに見る平明さを有する」とも評される”諷刺的寓話”「論を立てる」は、解釈の上でもさしたる議論はなく、自分の意見を明確にせず笑ってごまかす日和見的処世哲学、所謂「ははは主義」を魯迅が諷刺した作品であるとの読みがほぼ定説となっている。