価値は開かれている
価値は、ある基準によって決定される。その基準を持つものを文脈と呼ぶならば、文脈の数だけ価値のバリエーションはあることになる。
一つの物事がどのような文脈に所属するのかを、事前に確定することはできない。未来において常に想定外の文脈に属する可能性を持つ。
つまり、価値はその総体を完全に決定することはできない。価値は開かれている。
だから、価値の総体について考えるのではなく、部分的に限定して考えることが有用。
「ほげほげさんにとっての価値」
「Aというクラスタにとっての価値」
「今の自分にとっての価値」
価値について考えるときは、どうしても、今この瞬間の自分が判断する価値を価値の総体だと捉える傾向があるが、それは今この瞬間の自分の知識が全世界の知識とイコールであると思い込むのと同様の偏り(バイアス)である。