写真小史
1931年に発表された、ヴァルター・ベンヤミンによる論考。本論は文字通り写真についての「小史」をなしており、カメラ・オブスクーラの技術がニエプスやダゲールらの発明や開発によって、像が定着されるところから記述が開始される。とはいえ、この論考は、写真史以外の文脈においても重要な問題が提起されている。その代表的なものは、「視覚的無意識」という概念である。そこでは、人間の目ではなく、カメラという機械によって捉えられたイメージには、人間の知覚が抑圧する「無意識」が写りこむと主張される。後に書かれることになる「複製技術時代の芸術作品」で展開される「アウラ」という概念も、本論に登場する。そのような写真メディアの特性に対応した写真家として、ウジェーヌ・アジェ、アウグスト・ザンダー、ジュルメール・クルル、カール・ブロスフェルトらが取り上げられることになる。
https://artscape.jp/artword/6053/
まだ読んでないので読みます
持ってないと思っていたが、中古で買いなおした複製技術時代の芸術作品がそれ一本ではなくいくつかのベンヤミンの論考が乗っている本だったことに最近気づき手元にあることが判明した。