ビビデバ / 星街すいせい(official)
https://www.youtube.com/watch?v=8ZP5eqm4JqM
擬態するメタによる意欲作。タイトルからも分かる通りシンデレラが主題で、シンデレラといえばロトスコープということで、ロトスコープを中心とした実写合成作品です。うーん……何から話せばいいのか……。とにかく3月一番衝撃的だった映像ですね。たぶん僕だけではなくみんなそうだったと思います。批評性の高い映像で、リアルとバーチャルとかいう話をしだしたら2記事ぐらいは書けてしまいますが、ここでは技術面にとどめておきます。
全天球カメラを使った360度映像にロトスコを重ねるという飛び道具に次ぐ飛び道具映像で、カメラワークをあとから付ける手法で作られています。YouTubeは360度映像に対応しているのですが、そうはせず視聴者の視点を分散させないように、またカメラワークを演出として使えるように最終の書き出しはFHD映像になっています。もちろんチェックも大変なのでそこもあるかもです。
ロトスコで気になるのはフレームレートですよね。本作品は実写は基本的に24fpsでアニメは基本3コマ打ち(8fps)になってます。この打ち方自体はよくあるみたいで『a-ha - Take On Me 』や『Nulbarich - NEW ERA(こちらは30fpsなので少し早い)』も同じような感じです。しかしこの作品では、靴を投げたところからアニメは2コマ打ち(12fps)になり、自撮りのタイミングで実写も12fpsになり合流します。そして顔と手を除いて実写というタブーすれすれのいわゆる部位Tuber化した状態でダンスパートが始まり、実写・アニメどちらも3コマ打ち(8fps)になります。実写丸出しのダンスシーンヘの違和感をなくすための12fps合流なのかなと勝手に思っています。面白いのがカメラを置くタイミングだけ実写が24fpsに戻ることで、その後の背景の映像は動かないのにエフェクトとカメラワークも相まって24fpsに見えてきます。
VTuberのMVなのに完全に実写の人しか映らないカットなど攻めた表現も多いのに、ファンの思う星街すいせい像を壊さない作りになっていてVTuberについてとか「星街すいせい」について、深く思考していないと作れない作りになっていて、これから様々な作品のリファレンスになっていくであろう映像です。展開やそれに合わせたカメラワークも良いですし、これは想像ですが、たぶんアクターの仕事もとても良いのだと思います。
にしても、ダンスのときに顔だけでなく手も描いてるの面白いですね、VTuberは手を隠すので。てか曲良すぎだな、ツミキによる作詞作曲の気持ちよさたるや言いしれないものがありますね。
ディレクターの擬態するメタ
「“POKÉDANCE”」や「META TAXI」
2024年