vol.483 誤った次元認識
2025-04-17
・スーザンさんからのお便り①
・数列について
・1に近づく無理数
・誤った次元認識
はい。前回までは玉串さんを延々やってましたけども、玉串さんね。
2024年の10月5日スーザンさんから来ております。
『目風様、みわ様
動画302~309にてご回答を頂き誠にありがとうございました。
最近は愚かな判断から誤った選択をして頭を悩ませることが多かったのですが、そういった経験から宇宙全史に質問を書き込ませて頂くことが如何に私にとって価値ある行動であるかあらためて感じております。
今回頂いたご回答も大変内容が深く、質問をさせて頂きたいことが多岐に渡ってしまいそうでしたので、本日は一先ず動画302で頂いた内容についていくつかお伺いしたいと思い書き込ませて頂きました。
質問内容が相応の段階に至っているかやや疑問ではありますが、本日もどうぞよろしくお願い致します。』
えー、色々ありまして、302で頂いた内容についていくつかお伺いしたいと思いますと。
数列について。うーん、数列ね。色々あるね。
a1、a2、a3って数列って知ってます?
アン)
知ってます。
でも忘れちゃいました。
習った?
あんたは?
かわかつ)
まあ…宇宙全史で学んだことなら
いやあ、全然知らないんだ、習ってないからこれ。へー。
まあ数列ってあれだよね。なんつの?アルゴリズム?
要するに計算方法の一種だよね、多分。数式の一種だと思うんだよね。色々書いてあって、まあ色々書いてくださってます。
『●数列について
数列に関して、a1, a2, a3, ... と「a」をつけて表す理由について再度取り上げて頂きありがとうございました。
動画の中で目風様にまとめて頂いた通り、私の見解としましては、
※ a_1, a_2, a_3, ... と「a」をつけて表した場合、グローバルに数列全体について(普遍的な一般の数列について)考えており、1, 2, 3, ... と具体的に数字を並べて表した場合はローカルな(個別の)数列を表している
と考えておりますが、以下、この点について具体例を交えてもう少し詳しく書き込ませて頂きたいと思います。
(今回もいつものように分かりにくい書き方になってしまうのではないかと懸念しておりますが、このように毎回理解を深める機会を頂けるのは大変有難いことだと感じております。誠にありがとうございます)
まず、具体的に次の (1), (2), (3) の3つの数列
(1) 1, 2, 3, 4, ....
(2) 10, 12, 14, 16, ....
(3) 1, 2, 4, 8, ....
を考えてみますと、これらの数列はそれぞれ並んでいる数字が違うため、3種類の異なった数列を表しております。
(1) の数列は 1, 2, 3, 4, ... と数字が1ずつ増加しており、(2) の数列は、10, 12, 14, 16, ... と数字が2ずつ増加しておりますが、このような数列は、一つ前の数字との差が常に等しい((1)は1ずつ、(2)は2ずつ大きくなる)ので「隣り合う数字の差が常に等しい数列」という意味で等差数列(とうさすうれつ)と呼ばれております。
一方、 (3) の数列は 1, 2, 4, 8, ... と数字が並んでいるため、一つ前の数字との差は一定ではありませんが(1から2で1増加、次は2から4で2増加、そして4から8で4増加, ... と増え方が一定ではない)、常に一つ前の数字の2倍になっているという性質があります(1の2倍が2, 2の2倍が4, 4の2倍が8, .... と倍々で数字が増えていく)。(3) のような数列は「隣り合う数字の比が常に等しい数列((3)の場合は隣り合う数字の比が常に2)」という意味で等比数列(とうひすうれつ)と呼ばれております。
上記の観察から、(1), (2), (3) の数列は3種類の異なった数列と見なすことも出来ますが、(1), (2) は等差数列という同種のもの、(3) は等比数列という別種のものと考えれば、3つの異なった数列を、2種類のカテゴリーに分けることが出来ます。
これは、並んでいる具体的な数字の情報を捨ててしまい、一つ前の数字との関係性にだけ注目することで、3つの異なるものだと思われていた対象を、2つのカテゴリーに分けることができ、情報が少しスッキリした(?)と言えるのではないかと思います。
しかし「一つ前の数字との関係性」なども気にせず、(1), (2), (3) 共に、左から右に順番に数字が並んでいるということだけに注目すれば、そこにあるのは単に
1番目の数字、2番目の数字、3番目の数字, ...
という情報だけですので、1番目の数字に a1 というラベルを貼り、2番目の数字に a2 というラベルを貼り、3番目の数字に a3 というラベルを貼り .... と記号を用いて表したのが a1, a2, a3, ... という数列の表記法だと理解しております。こういった点から、何の属性も持たない最も一般的な(何でもよい)数字の列という意味が a1, a2, a3, ... という表記法には込められていると思います。
補足説明1 アルファベット a の右側についている数字は数列の中での順番を表す数(一番左から数えて何番目にあるかを表す序数)となります。
補足説明2 私自身は、a1, a2, a3 という記号が数字そのものを表しているというより、単なるラベルあるいは数字を入れられる箱のようなものをイメージしておりますが、a1 + a2 のような計算をすることも出来るので、a1, a2, a3 などの記号は、中学校で習った x, y のような文字(数字を代入することが出来る記号)と同じものだと考えるのがより正確だと思います。
補足説明3 仮に等差数列を b1, b2, b3, .... という記号(ラベル)で表し、等比数列を c1, c2, c3, .... という記号(ラベル)で表すと決めてしまえば、b1, b2, b3, .... という表記法は (1), (2) を含む全ての等差数列をまとめて表すことが出来ており、また c1, c2, c3, .... という表記法は (3) を含む全ての等比数列をまとめて表すことが出来ていることになります。
上で述べた理由から、(1), (2), (3) は、どれも「数列」というカテゴリーに属しておりますので区別せずに一番左の数字から順番に a1, a2, a3, ... と一括して表せてしまいますし、
(4) 2, 4, 6, 8, 10, .... 
(5) 1, 3, 5, 7, 9, ....
なども、並んでいる数字は異なりますが「数列」という意味では同族なので、数列 a1, a2, a3, ... という表記には(4), (5)の数列も含まれていることになります。つまり、
(1) の場合だと、a1 = 1, a2 = 2, a3 = 3, a4 = 4, ....
(2) の場合だと、a1 = 10, a2 = 12, a3 = 14, a4 = 16, ....
(3) の場合だと、a1 = 1, a2 = 2, a3 = 4, a4 = 8, ....
となっており、また (4) と (5) の数列に対して、a1 + a2 は何か?と聞かれた場合、これは数列の1番目の数字 a1 と2番目の数字 a2 を足すといくつになるか?と聞かれていることになりますので、
(4) --> a1 + a2 = 2 + 4 = 6
(5) --> a1 + a2 = 1 + 3 = 4
というように解答することができます。
大分長くなってしまいましたが、以上が具体例を交えた私なりの数列に関する説明となります。
私の力不足のため更に分かりにくい説明になってしまった所が多々あるかもしれませんが、どうぞよろしくお願い致します。』
で、難しく言うとあの、なんつうんだろうな?まあいいや、これもうよく分からんから。
ま、いろんな数列があるんだよね。あの…なんつうんだろう?
あるね。
多分ここに書いてあるのは、なんだっけ?数列の種類ね。隣りえっと1から、なんだっけ?隣の…との数列。え、a?なんだっけ?1、2、3、4、5とかあって、ま、1つの数字があって、その隣の数字との間が、等間隔なものが、なんとかで、また他の間隔のものがなんとかとか、色々この関係性が。
で、数列の種類があるということじゃないでしょうかね?等比数列っていうのか?あの、等しいものがね。そうだよね。
a1、a2、3とか書いてありますけども、これ、私に覚えさせようと思って、分からせようと思って書いてくださったんですね。ありがとうございます。でも、覚えられません。
あと、無理数のことに関しても書いてありますね。
円周率とか、平方根、2の平方根とかね。はい。
『●素性がよく分からいない無理数たちについて
動画302にて、円周率πや2の平方根√2 などは具体的な対象が考えられる一方、その他無限にある無理数のうち多くものには根拠がない(我々の世界で対応する具体的な対象が分かっていない)とお教え頂きました。
確かに、円周率πであれば円周の長さと直径の長さとの比率、√2 ならば1辺の長さが1の正方形の対角線の長さなど具体的な対象が思い浮かぶ一方、それ以外の殆どの無理数には具体的な意味が見つかっていないように感じます。
(無理数について深く知りたいと思い研究している数学者はたくさんおられますが、目風様が仰ったレベルで理解している方はおられないような気がしました。また、もし実際に各無理数に対応する具体的な対象が分かれば、整数論など数を扱う数学の分野は今より大幅に進展していたと思われます)
無理数に対応する具体的な対象として、目風様が動画の中で仰っておられた √2 (2の平方根)や、3の3乗根、あるいはさらに 4の4乗根、5の5乗根....などがまず初めに思い浮かびました。これらの数は、
2の平方根 --> 1辺の長さが1の正方形の対角線の長さ
3の3乗根 --> 1辺の長さが1の立方体の対角線の長さ
4の4乗根 --> 1辺の長さが1の4次元立方体の対角線の長さ
5の5乗根 --> 1辺の長さが1の5次元立方体の対角線の長さ』
円周率π。うん、そうだね。円周率πであれば、円周の長さと。
あ、そうかそうか。無理数ってのは、その分かりやすい無理数と分かりにくい無理数、要するになんつうの?具体的な対象としての無理数が存在しない、そういう無理数もあるってことね。それを言ってたのを、スーザンさんが書いてくださったんですよね。
「目風様が動画の中で仰っておられた √2 (2の平方根)や、3の3乗根、あるいはさらに 4の4乗根、5の5乗根....などがまず初めに思い浮かびました。」と。
「2の平方根 --> 1辺の長さが1の正方形の対角線の長さ」
この辺、画面が出ると思います。
で延々やってて、4の4乗根、5の5乗根というのがあると、もう訳がわかんないと、イメージできないよ、という話ですよね。
『と具体的な対象が一応考えられますが、4の4乗根辺りになりますと、4次元立方体というものを具体的にイメージする必要があるため、√2や3の3乗根ほど明確なイメージは持てなくなるように感じます。
この場合、例えば4次元立方体や5次元立方体というものが普通に存在している世界の住人には、(我々が√2や3の3乗根に対して具体的な対象を思い浮かべるように)4の4乗根や5の5乗根の具体的なイメージがあると考えてもよろしいのでしょうか?
数学的には4の4乗根や5の5乗根のみならず、6の6乗根、7の7乗根あるいはもっと一般にnのn乗根という無理数を考えることが出来ますので、上の予想が正しいのであれば、次元が相応に高い世界の方々は4乗根や5の5乗根...などの無理数を「1辺の長さが1の(4次元、5次元...)立方体の対角線の長さ」として、ごくごく当たり前に認識しているのではないかと考えた次第でございます。』
で、数学的には、4の4乗根、5の5乗根だけではなくて、もうずっと延々、7とか8とか9とか、nのn乗根という無理数を考えることができるというので。あることはあるんだけども、それを、その認識できるかどうかっつうとこが問題ではないかということなんですね。はい、ああ、そうですね。
『一方、nのn乗根という無理数においてnを無限に大きくしていきますと(3の3乗根、4の4乗根、5の5乗根.... という数列を考えますと)、これらの無理数の値がどんどん1に近づいていく(極限値が1になる)ことが知られております。』
あ、そうなの?そうなの、へえ。
『この事実は、遥か彼方の高次元世界においては「1辺の長さが1の(高次元)立方体」のようなごくありふれた図形を考えますと、その1辺の長さと対角線の長さが等しくなっていく(立方体がつぶれてしまう)という不思議な現象が起こるということを意味しているのではないかと感じますが、次元がどんどん上がっていくと、最終的には直線状の世界(1次元世界?)と同じような認識の世界になっていくということはあるものでしょうか?』
これ。これわからんね。これ検証してみたいね。
面白いね。そう。
ただですね、1番問題なのは、これAIに解決させることはできるんですけども、私も考えること多分できると思うんだけども、あれだよね、出だしが違ってるよね。
スーザンさんは次元っていうのを空間次元だとまだ思ってるわけね。
で、数学的な次元もやっぱり空間次元だという認識で、数学的にも認識してますから、数学自体のその学問がですね、空間次元だと思ってるんですよ。
だから、そのベクトルがこう…クロスしますよね、90度で。で、これが二次元でしょ。
で、3つクロスしたら3次元でしょ?で、4つ、どういう風にクロスするかわからんけども、4つクロスしたら四次元だという風に一応規定してるわけですよ、暫定的に。
でも、そうじゃないですよね。宇宙全史で言ってる次元っていうのはベクトル次元ではない。
https://scrapbox.io/files/68031a90d720968d369a540f.png
(この問題解決していますがムッチャ長くなっていますので「会員ページ」の中で掲載しておきます。
とても大事なことが書かれてあるので、読める方はお読みください)
また時間が来ちゃった。この次は次回。
vol.484 現代数学の檻