vol.467 わからないこと
2025-04-01
・わからないこと
・条件が特定された熊
・マクロの世界の熊
餅巾着さんの話で。はい。それでですね、また熊とケーキの話に戻ります。ドアね。
『そのため、「この私が」「〇〇時、〇〇場所での、ドア」を開けると「ヒグマの北海太郎が〇〇時に○○場所の部屋の中にいる」という具体的な状態しか存在しないのが通常の世界です。』
とおっしゃってるわけですよ。
これはね、ここからちょっと違うの。ちょっと餅巾着さんと実際に直接話してみたいんだけども、何を言ってるかわかんないのよ。
クマがどこに…わかる?あんた。
かわかつ)
わかります。
どういうこと?
『(餅巾着さんのお便り)
世の中には、抽象的なドアは存在しませんし、抽象的なクマも存在しません。
そのため、「この私が」「〇〇時、〇〇場所での、ドア」を開けると「ヒグマの北海太郎が〇〇時に○○場所の部屋の中にいる」という具体的な状態しか存在しないのが通常の世界です。例えば、私が実家のドアを開けたときに、中にヒグマの北海太郎がいる確率は、そこにいるかいないかのどちらかの必然であり、確率論ではありません。』
かわかつ)
ドアに隠れてるクマの話をしていたけど、
家の中にいるっていう想定で、確率論の話からは外れてしまったっていう
全然違うことを喋ってるよね?そうだよね?そうだよね?そうなんだよ、餅巾着さん。
で「それは確率論ではない」っていうことだけど、クマが家にいたらそりゃそうだよ。
それは確率も何もクマがいるって見てるわけだから。
熊が見えないところで、例えば家が閉まってて、自分は1ヶ月ぶりに帰ってきたと。そこにクマがいるかどうかの確率ってのは存在するじゃないですか。
そうじゃなくて、○○の場所にクマがいてってわかってるんだったら、それはもう当たり前じゃんね。確率論もへったくれでもないことを言ってるわけだから、と思うわけ。この文章からは。
たぶん餅巾着さんは違う話をしてると思うんだけど、多分迷い込んじゃってるよね。
『そこには確率は関係ないことになります。なぜなら、「私が●時●場所のドアを開けたとき」と条件が特定された場合、その特定結果によってクマがいるいないの結果が変わるわけではなく、最初からクマはそこにいるかいないか決まっているからです。』
でも、餅巾着さんにとっては、いるかいないかは分かんないわけだよね。決まってるかもしれないけども、いるかいないかはわかってないわけですよ。だから餅巾着さんにとっては確率なんだよ、やっぱりそれは。そこはちょっと混同してるよね。もう自分はわかってるもんだと思ってるわけよ、餅巾着さんは。そこはちょっと違うよ。
『結局、全体の事象と特定の事象は、物理的な因果法則で結びついているので、確率という話は出てこないことになります。』
違う違う違う違う違う。ドアというものが前にあって、餅巾着さんの視界、あるいはその認識視界からは隔絶されてるわけよ。全然わかんないわけですよ、そこに何があるか。
わかってるのは、ケーキが2個とクマがどれかにはあるっていうのしか分かんないわけよ。そういうことよ。だけど、餅巾着さんはもうそれ分かってると思ってるわけよ。
どっかに確実にあるっていうのは分かってるけども、どこにあるかは分からない。だから確率があるわけよ。そこがちょっと迷っちゃってるよね。
『ここで、また疑問が浮かんできました。「条件が特定された私」「条件が特定されたクマ」とは何かということです。そこで、考えてみたのが、クマの条件は時間・場所・構成物質の状態で決まりますので、「極限まで時間を短縮した(プランク長を光速が移動するプランク時間)一瞬の時間に、極限まで場所を細分化した(プランク長で構成される立法体)場所で特定された、クマの体を構成する量子が全てある特定の状態にあるクマ」が極限まで条件を特定されたクマということになります。』
ならない、ならない、これは。
あなたはその、あれだよ、量子的な、例えば素粒子とか量子力学が適用されるカテゴリーをマクロの世界、要するにでかい世界に持ち込んじゃってんだよね。
クマってのは、どこにいるか分かっちゃうわけ。分かっちゃうんですよ。で、時間ってのもちゃんと特定されるわけ。この事象、このでかい事象の中では。
もう厳密に言ったら特定されないよ?厳密に言ったら。でも、それはもうほぼOKなのよ。で、それが我々にどう影響するかってのは全然ないわけ。関係ないわけよ。
『ここまで極限まで条件を特定したクマを考えると、厄介なことが起きます。』
何が起きるの?何が起きるのよ!っていうことで、それは次回やりましょう。
vol.468 量子力学が特定できないこと