vol.453 戎崎研子と申します
2025-03-18
・戎崎研子さんからのお便り①
・はじめてのお便り
・存在と非存在に関するイメージ
・潜在意識と顕在意識
・珍しい名前
はい今年ですね1月20日ですね。えびすざき…のりこさん?けんこさん?研究の研って書いて子供って書くね。ここに読み仮名が出ます。(※研子:きよこ)
『古川先生、目風様、スタッフの皆様、いつもありがとうございます。』
研ナオコって昔いたよね、今でもいるけど。知ってる?
かわかつ)
目の大きい、口が大きい人
『はじめまして、戎崎 研子(えびすざき きよこ)と申します。』
あ、きよこって書いてあるわ。あ、これできよこって読むのね、ふーん。
勉強になるな。
https://scrapbox.io/files/67db9c95f1a335aff2479008.png
『0、A、−A、についてですが、』
これあれだね「存在と非存在」の話の時だね、以前喋った。
『0は無限にある状態、Aは顕在意識で認識している範囲、
−Aは無意識で認識している範囲というイメージが浮かびました。』
いいですね。
『宇宙全史のお話は私には難しすぎてくじけそうですが、』
頑張って!
『20年後の地球に残りたい、という思いがあって御祭舟の漫画や動画を見させていただいております。
今回は少しでも宇宙全史の内容を理解するきっかけになればと思って(小心者なのでドキドキしながら)
投稿させていただきました。
よろしくお願いします。』
そうだよね大体そんな感じでいいんですよ。0という点があって、そっからX軸上でAという任意の点、それから、それのちょうどシンメトリー、反対側に−Aという点がある。で、その関係性は存在と非存在。
で、研子さんがおっしゃるには、Aは顕在意識、我々が今考えているこの世界ですね。で−Aっていうのは、潜在意識であり、非存在だとおっしゃってますね。
なかなかいい発想ですけども、ちょっと難しい面があって。
今言ったのは、単純なX線上の任意の点のAと−Aで、存在と非存在って言いましたけども。人間の潜在意識と意識っていうのはやっぱややこしいんですよ。時間も入ってくるし、時間的な流れもありますし、なんていうんだろう?量的にもいろんな複雑な問題があるよね。
まず対称じゃないじゃないですか。A点とB点ってのはもう対称でしょ?はっきり言って。ところが、潜在意識と顕在意識ってのは全然別なもんが入ってるわけです。全然別じゃないんだけども、対称じゃないですよはっきり言って。だから、物質・反物質みたいな、全然反対のものかって言ったらそうでもないですよね。そこはちょっと問題になってくると思う。
潜在意識と顕在意識というのは割とね、影響し合うんですよ。顕在意識が何かショックを受けると潜在意識もショックを受けるけども、時間的なタイムラグがあるでしょ?潜在意識に落とし込むまでに時間があるわけよ。だからバランスが全然違いますよね。
潜在意識ってのは膨大な量があるわけよ。で、顕在意識っていうのは、はっきり言って今だけの意識なんだよ。今だけではないんだけども、潜在意識が反映してるっていうこともあるんだ、記憶とかが反映しているのもあるんだけども、やっぱだいぶ違うもんなんすよね。だから一概に潜在意識と顕在意識は同じだということは言えないですね。
ただ発想は面白いですよね。人間の精神性を、存在と非存在に持ってくるっていうのは、その発想は多分何かね、ヒントになるかもしれませんね。皆さんのヒントになるかもしれないし、古川くんのヒントにもなるかもしれないね。これは良いお便りいただきました、ありがとうございます。今後もね、またちょっと気づきが、お気付きがあったらですね、送っていただくと助かります。
戎崎さんって珍しい名前だね、あんまり居ないんじゃないかね。戎さんの戎…だよね、きっとね。めでたいお名前でした。
戎崎さんの論点を整理してまとめてみました。
存在(ある)と非存在(ない)という観点から、顕在意識と潜在意識を対比させる場合、以下のような概念的枠組みが構築できます。
1、意識を「存在」とする観点
・顕在意識は自分が明確に知覚・理解・認識できる「明らかな存在」です。
・「存在」としての顕在意識は自我が知覚でき、言語化可能で、現実の主体性を生み出します。
2、潜在意識を「非存在」とする観点
・潜在意識(無意識)は「存在するが意識には直接認識されないもの」つまり「隠れた存在」「未顕在」「潜在性」という意味での「非存在」と位置づけられます。
・潜在意識は直接言語化できないために「存在していないかのように」感じられるが、実際には心理や行動に大きく影響を与えています。
3、存在と非存在の相互作用(対立と統合)
・顕在意識(存在)と潜在意識(非存在)は相互に影響を与え、絶えず交流しています。
例えば、夢や無意識的な衝動は潜在意識(非存在)から顕在意識(存在)へと入り込みます。
・ユングの考え方で言えば、この「存在」と「非存在」の対立を超え、相互の融合や統合を目指すことで「自己の全体性(セルフ)」が形成されます。これが心理的成熟や自己実現のプロセスにあたります。
4、存在論的概念としての意識の拡張
・「存在」と「非存在」を対比することで、潜在意識の中にある潜在的可能性(非存在的なもの)を顕在意識(存在)に顕現させるプロセスが明らかになります。
・このプロセスが『錬金術』における「卑金属を黄金に変える」過程の比喩となり、心理的には個人の内面に眠る可能性(非存在的)を明確な自己の意識(存在)へと転換する働きとして表現されます。
(ユングは錬金術に興味を持っており、心理学に錬金術の概念を組み込んだ本を書いています。そのユングの考え方に近いものを戎崎さんはお寄せいただいている感じですね。しかしユングはあくまでも「心理学」のカテゴリーにある学者さんで(偉い人ですが)もう一歩踏み込んだ次元にまでは手が届いていなかったようです。)
vol.454 本当の存在と非存在