vol.427 世界最高のポエム
2025-02-20
・まんだらけ海馬というジャンル
・「20億光年の孤独」は世界最高のポエム
・宇宙の大きさ=人間の認識範囲
・現代技術が可能にした原子の視認
今度ね、今ほら人間の感覚・認識っていう話で、量子力学の限界はそこにあるっていう話を前回してましたよね。
今度のまんだらけが発売する「まんだらけZENBE」の中にですね、「海馬」というジャンルがあるんです、海馬っていうのはあれなんだっけ、
かわかつ)
サブカルチャー?
サブカルだ。サブカルのジャンルがあって、そこで20億年の、20億年の孤独かな?「20億光年の孤独」だ。「20億光年の孤独」って知ってる?
かわかつ)
谷…川…
そう谷川俊太郎かな?のデビュー、デビューかなこれ確か。とにかく有名な、こんな小さな本なんだけども、すごいいい本なんですよ。内容もすごくて、傑作だよね。世界最高のポエムじゃないかねこれはね、おそらく。それをまんだらけが特集してるんですよ。それの初版が出てるんですね、いい本だよ。セロハンで包まれてんだけど、セロハンってのは薄〜い薄いね、今で言うとビニールみたいなもんだけど、でもビニールじゃない、紙なんだ。紙なんだけど透明な紙で、昔からあるんだ。セロファンってのは、すぐ簡単に破けちゃう。それが全部残ってて、カバーにセロファンが巻いてて帯があってってあるんだけど。帯は中にセロハンの中にあったけども、その初版だとそういうふうな装丁になってるわけ。
それが見つかってまんだらけで特集することになったんだけども。20億光年というのは当時1950年代にですね、谷川さんが作った詩なんだけども、その当時の宇宙の大きさっていうのは、20億光年だったんすよ、実は。今は500億光年とか1000億光年言われて、宇宙全史ではもっと遥かに何兆光年だよねでかいよね。だけども、谷川俊太郎さんが1950年代に作ったときは20億光年だったんだよ。
だからね、宇宙の大きさっていうのはね、人間の認識に従って大きくなってんだよ。つまり人間の認識というよりも認識範囲だよね。つまり望遠鏡がだんだん優秀になってくると、「もっと遠くも見えるわ」ってなってくるわけよ。ハッブル望遠鏡ができたときは、「あれ?100億光年ぐらいあるんじゃねえか」って「50億光年ぐらいあるんじゃないか」なったわけよ。ハッブルができたのは2000年ぐらいだったっけな。なんかよくわかんないけどここにちゃんと正確な数字が出ますよ。
(※ハッブル宇宙望遠鏡は、1990年4月24日にスペースシャトル・ディスカバリーによって打ち上げられました。)
その頃はだから宇宙の大きさっていうのは50億光年ぐらいだって言われたわけよ。「え?そんなでかいの?嘘でしょ」とかになってたわけだけども、今現在はハッブルよりももっといい望遠鏡、なんていうかな?その名前も出てくるけど、今ここに出てくるでしょ?出てるでしょ出てるよね、かわかつ編集長。
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡
(JWST)
打ち上げ 2021年12月25日
性能: 赤外線観測に特化し、
宇宙初期の銀河や系外惑星の
大気分析を可能にする高解像度
望遠鏡。 ハッブル望遠鏡の後継機。
XRISM
(X線イメージング・分光ミッション)
打ち上げ: 2023年9月7日 (JAXA)
性能: X線観測によりブラックホール
や銀河団の高エネルギー現象を
分析し、宇宙の進化を解明。
前から宇宙全史では言ってるけどもその望遠鏡ができて、ひょっとしたらビッグバンがないんじゃないかっていうふうに観測されだしたのはその望遠鏡のせいなんですよ。
だから人間の認識っていうのは、望遠鏡の発達に従って大きく広がってくる。あるいはですね、最近ね、原子が撮影されたんですよ。原子が見えたっていう、あれ電子顕微鏡かな?多分電子顕微鏡だと思うんだけど、それもちゃんとここに出ます。大変だね、編集長忙しくて。
https://scrapbox.io/files/67b8588142b12f49ed8b8cf6.png
(2021年、 コーネル大学の研究チームが世界最高解像度の電子顕微鏡技術を開発し、原子レベルの撮影をさらに向上させました。
これにより、個々の原子の配置だけでなく、原子間の結合や電子の分布も詳細に観察できるようになり、材料科学やナノテクノロジーの飛躍的な進展が期待されています。)
だからね、我々はもう昔も、だいぶ前、何、十年以上前もやっぱり原子が見れたってあったんだけど、なんかそれ曖昧になっちゃったけどね。今はっきりとその原子が見れるんですよ。原子が見れるってすごいですやっぱりそれは。
だから人間の感覚では不可能なことが、文明の利器が発達するに従っていろんなことが見えるようになってくる。今後はもっともっと進化してくよ、AIがその電子顕微鏡とか、あるいは赤外線電波望遠鏡、あるいはβ波望遠鏡とかいうのにこう接続されてですね。あるいはもっとすごいの、なんだっけ、あるよね。今古川くんがふと考えただけだけども、素粒子望遠鏡だね。例えばニュートリノ望遠鏡、ニュートリノ望遠鏡できたらすごいよ。何でも多分わかっちゃうと思う、ほぼ何でもわかっちゃうと思う。
だから人間の認識が広がっていけばいくほど、いろんな人間の原理原則ね、限界が変わってくると思う。つまり。
これ言うと。また広がっちゃうからもう時間が来たら今日はここまでですね。はい。お疲れ様です。