自己啓発的なものの排除は実践する力を奪う

（倉下）そういうなんかこう、自己啓発書だからダメだというような切り取り方って、どう言ったらんいいかな、一見聞こえは良いんですけど、その人の生き方を実は助けることになってないんじゃないかなと思うんですよね。つまりそういう情報に触れなくなることで、得られなくなる情報ってのがあると思うんですよ。

（倉下）たぶん自己啓発的なものはダメっていう毛嫌いの仕方。で、人文的なものの見方の豊かさだけを取り上げてしまうと、何ていうかな、実践する力っていうのが落ちていくような気がするんですよ。これはまあ非常にシビアな問題なので、簡単には言えないんですけど。僕としてはそういう感じがずっとありますね。だから自己啓発書っていうのは自分の中でもアンビバレントな気持ちがあって、のめり込むのもまずいけど、知らないのもまずいんじゃないかっていう感じがいつもありますね。