自分の論文にコメントを付ける (前半)
以下は、自分の論文に論文の内容や執筆の経緯などについて、自分でつけたコメントのリスト。以前に自分のホームページに掲載していたのだが、あるときに、ホームページを新しくする際に削除してしまった。今回、昔のファイルを見つけ出してきて、ここに再掲する。研究室・指導教員を選んだり、研究テーマを探している学生の参考になれば嬉しい。今(2024年2月)より10年ほど前に書いたものなので、自分で読んでいて青臭い文章にも思えるが、修正・加筆はしないことにした。
古いものから新しいものへという順番に並べている。執筆の順番であり、出版の順番ではない。このコメントが書かれたのは、おそらく最後の論文以外は2013年9月で、最後の論文「Wilder McKay correspondences」のコメントは論文をarXivに掲載した2014年4月頃に書かれたものと思われる。それ以降の論文にもコメントを付けて近いうちに公開したい。
Twisted jets, motivic measures and orbifold cohomology, Compositio Mathematica, 140, 396-422 (Mar., 2004).
記念すべき最初の論文。修論の片割れ。現在(2013年9月)まで続く研究。主結果はK同値なオービフォールドは等しいオービフォールド・コホモロジーを持つというRuanの予想の証明。最初は、被覆と貼り合わせを使おうと思っていたが、貼り合わせの計算が複雑でつまずき、Deligne-Mumfordスタックを使う方法に方向転換した。Denef-Loeserのモチーフ積分を使った、McKay対応へのアプローチをスタックを使い一般化。モチーフ積分のDeligne-Mumfordスタックへの一般化は2013年9月現在も続いている。
Dimensions of jet schemes of log singularities, American Journal of Mathematics, 125, 1137-1145 (Oct., 2003).
修論のもう半分。ジェット・スキームを使いKLT対やLC対を特徴付けるというMustataの結果の拡張。当時Mustataの手法は斬新で、双有理幾何(極小モデル)とモチーフ積分を勉強した自分にはぴったりのテーマだった。彼はambient spaceが非特異の場合を扱ったので、それを特異な場合に一般化。
Mustataの計算方法を真似しようとして、モチーフ積分から食い違い係数の情報を取り出そうと頑張っていたが、いろいろな項が混ざっていて上手く取り出せなかった。しかし、積分範囲を各部分スキームに沿ったオーダーごとに分ける(最近はcontact lociと呼ばれることもある)ことで、この問題を解決した。
Jet schemes, log discrepancies and inversion of adjunction, joint work with L. Ein and M. Mustata, Inventiones Mathematicae, 153, 519-535, (Sep., 2003).
ジェット・スキームによる食い違い係数の評価を使い、Shokurovの逆同伴予想や食い違い係数の半連続性を特別な場合に証明。
修士課程を終えてすぐ、イギリスはケンブリッジに4ヶ月ほど研究滞在した。その時、ケンブリッジでは数理物理と代数幾何のspecial yearだった。Mustataもケンブリッジに来ていて、修論の結果を彼に話し、いつの間にか共同研究をすることに。もう1人の共著者EinはMustataが電話で議論していたらしい。
研究人生の早い時期に良いジャーナルに論文を載せることが出来たのは、その後有利に働いたのだろう。共著者に感謝。定職を得た今では、あまりどのジャーナルに載せるかは気にしなくなったが。
Motivic integration over Deligne-Mumford stacks, Advances in Mathematics, 207, 707-761 (Dec., 2006).
博士論文の主要部分。"Twisted jets, motivic measures and orbifold cohomology"をより一般化した。具体的には、以下の項目を一般化した。
基礎体を完全体にした。
Gorenstein(SL)条件を外した。
DMスタックと因子のKLT対に対し、弦理論的(軌道体)不変量を一般化した。
一般の固有双有理射にたいし、弦理論的不変量の等式を示した。
単に行けるところまで一般化しただけなのだが、技術面ではかなり苦労し、時間と労力がかかった。出版のアクセプトを得るのにも時間がかかった。しかし、苦労して一般化した(特に基礎体を完全体に一般化した)のが後々役に立った。
Higher Nash blowups, Compositio Mathematica, 143, 1493-1510 (Nov., 2007).
博士号を取りポスドクになってから最初に書いた論文。それまでは、周囲に認められるために、必死に目の前の問題に取り組んだのだが、博士号で一段落したところで、他人の後追いでは無く、オリジナルなことをしたいと思い、いろいろ模索した結果がこれ。
映画や本のビューティフル・マインド、そしてゲーム理論なので有名なNashが考えたNash爆発という双有理変換がある。(実はSempleという数学者が、Nashより前に同じ概念を考案していたことを、後になって知った。なんか、Nashはこういうのが多い。独創的な数学者の特徴かもしれない。)それの高次版を考え、1次元の場合に、それで特異点解消が出来ることを示した。それから、いつn次Nash爆発が非特異になるかを、モノイドの言葉で完全に決定した。nが1,2,3,...と増える際に、飛び飛びに非特異になったり、特異になったりするが、最終的には全部非特異になるのが面白いと思っている。
残念ながら、当初意図した高次元への発展はあまりできていない。しかし、素敵な小作品として、そしてオリジナリティーを追求した最初の一歩として、この論文には愛着を持っている。ちなみにメールアドレスにあるhighernashはここからきている。
Non-adic formal schemes, International Mathematics Research Notices, 2009, 2417-2475 (Feb., 2009).
代数多様体の一般化であるスキームを更に一般化した形式スキームというものがある。しばしば、Noetherかつadic(特に後者)という仮定の下で研究されるのだが、この仮定を外そうという試み。
なんだか、長ったらしくgeneral nonsenseを書き連ねたような論文になってしまったが、元々はもっと短かった。高次Nash爆発を、最初は葉層構造の特異点に対して考えていたのだが、その研究の中で、葉層構造の特異点から、Noetherやadicでない形式スキームが現れることに気がつき、その現象を指摘するだけの論文だった。しかし、査読の仮定で、どんどん長くなってしまった。
長い論文を書くと、記法の統一とか、指数関数的に大変になるんだけど、もっと長い論文をばんばん書く人はどうやってるんだろう?僕の書き方が下手なんだろうか。
Flag higher Nash blowups, Communications in Algebra, 37, 1001-1015 (Mar., 2009).
高次Nash爆発の定義を少し修正して旗高次Nash爆発を導入した。これは良い関手性(スムーズ射、積と可換)を持つ。このころまでは、高次Nash爆発が高次元でも綺麗に振る舞うと期待していた。
Universal flattening of Frobenius, American Journal of Mathematics, 134, 349-378 (Apr., 2012).
高次Nash爆発の正標数類似であるF爆発を導入し研究した。高次Nash爆発の1次元の場合は片付いたので、次は2次元だ、ということで2次元トーリック特異点の高次Nash爆発を、CoCoAというソフトでGroebner扇を計算することで計算していた。(僕はMacaulay2を主に使うが、その当時は出たばかりのIntel Macを購入したところで、Macaulay2がIntel Macに対応していなかったのでCoCoAを使った。)すると、簡単なA_3特異点で既に病的な振る舞いをすることが分かってしまった。とてもガッカリしたが、高次Nash爆発のアイデアを捨てるのはもったいないので、類似物の計算をいろいろしていると、2次元トーリック特異点の最小特異点を与えるものが見つかり、これは何だろうということで調べ始めたのがF爆発。
やっているうちにG-Hilbertスキームと関係することが分かった。それから、2次元トーリックで最小特異点を与えることの証明で、中学でやるような初等幾何(補助線を引いたりするやつ)を使ったのが面白かった。この結果は、原伸生さんにより「2次元F正則特異点の十分高次のF爆発は最小特異点解消である」という形にまで一般化され、この方向では最終的な形の定理が得られた。
この論文は、リジェクトされたり、投稿したまま長いこと放置したせいで、出版まで随分時間がかかってしまい、後続論文と順番が逆転してしまった。
On monotonicity of F-blowup sequences, Illinois Journal of Mathematics, 53, 101-110 (May, 2009).
特異点がF純なら、F爆発の列が単調増加になる、という気がつけば自明な事を指摘した論文。(最初はF特異点について何も知らなかったので、気がつくまで少し時間がかかった。)主結果はもう少し一般化されていて、それはそんなに自明では無い。いずれにしろ、F爆発とF特異点が関連していることが分かった。
Noncommutative resolution, F-blowups and D-modules, joint work with Yukinobu Toda, Advances in Mathematics, 222, 318-330 (Sep., 2009).
F爆発と非可換代数幾何と関係していそうだったので、戸田幸伸さんの協力を得て書いた論文。van den BerghがG-Hilbertスキームと非可換特異点解消の関係を明らかにしたが、それと同様の結果が正標数でもなりたつことを示した。そこでは、F爆発に対応する非可換特異点解消は微分作用素の環となる。
Frobenius morphisms of noncommutative blowups, Singularities in Geometry and Topology, Strasbourg 2009 (IRMA Lectures in Mathematics and Theoretical Physics 20), 269-283 (Dec., 2012).
標数pの可換環はfをf^pに送るフロベニウス写像という、特別な自己準同型をもち、これが正標数の可換環論や代数幾何で活躍する。しかし、非可換環ではこの写像は準同型にならない。そこで、代数多様体の非可換爆発に対し、フロベニウス写像を環の自己準同型としてでは無く、加群の圏の自己関手として定義した。Kunzの定理によると、代数多様体が非特異であることと、フロベニウス写像が平坦であることが同値だ。そこで、非可換爆発に対し、このフロベニウス関手の平坦性(完全性)により非可換爆発の非特異性を定義すると、任意の代数多様体は非可換特異点解消を持つことがde Jongのオルタレーションから従う(任意標数での広義の特異点解消)。まあ、これは言葉遊びみたいなもので、全然深い結果では無いし、フロベニウス関手の完全性は、可換の場合と違い、それ単独ではあまり良い条件ではなさそうだ。
F-blowups of normal surface singularities, joint work with Nobuo Hara and Tadakazu Sawada, Algebra & Number Theory 7-3, 733--763 (Aug., 2013).
原伸生さん、澤田宰一さんと一緒に、F正則で無い有理2重点や単純楕円特異点のF爆発を詳細に調べた論文。原伸生さんの結果により、2次元F正則特異点のF爆発は最小特異点解消となることが分かっていたので、F正則で無い場合にどうなるかが問題だった。原さんと澤田さんの以前の論文により、F正則で無い場合にはF爆発が必ずしも最小特異点とならないことも分かっていた。しかし、「F正則で無いと必ず最小特異点解消にならないか」、「2次元正規特異点のF爆発は常に正規か」、「F爆発は最小特異点解消で支配されるか」などの問題が残っていた。この論文で、これらは全て否定的に解決された。
著者3人の得意分野がそれぞれ違って面白かった。自分はMacaulay2での計算、プログラミングで主に貢献した。
Pure subrings of regular local rings, endomorphism rings and Frobenius morphisms, Journal of Algebra, 370, 15-31 (Nov., 2012).
可換環や代数多様体に対し、非特異性の様々な特徴付けがある。そのうちの2つが、フロベニウス写像の平坦性と(ホモロジー代数的な)大域次元の有限性だ。そこで、非可換爆発に対し、フロベニウス関手の平坦性と大域次元の有限性の関係を調べた論文。
実は、この論文の前にトーリックの場合に似たような論文を書いて研究集会の報告集に投稿したのだが、査読者に致命的な間違いを指摘され、arXiv上のプレプリントも取り下げる、というガッカリな出来事があった。フロベニウス関手の平坦性を上手く応用するには、他にもいくつかの条件を満たす必要があるのだが、それらの条件は可換の場合には自明に成り立っている。それを見落としていた。
取り下げた論文には、間違っていない面白いアイデアもあると思っていたので、セッティングを少し変えて考えてみたのがこの論文。この研究の副産物として得られたのが次の結果(ちょっと不正確だが):非特異代数多様体Yの有限群Gの作用による商多様体Xを考える。Gの位数が標数 で割り切れ、商写像Y→Xが余次元1でエタールなら、Xは強F正則ではない。もっと不正確だが、短く表現すると「弱い仮定の下で、野生商特異点は常に悪い」と言える。論文では、この結果の証明はとても回りくどい。それを目的としていたわけではないので。原伸生さんにこの結果を知らせたところ、ずっと簡単な証明をつけてくれた。
この副産物は、しかし、研究の方向を変える転機になった。このころやっていたフロベニウス写像、非可換環、加群の圏のホモロジー代数などでは、正標数の典型的な特異点である野生商特異点は捕らえられないことを、この結果は示唆しているように思えたのだ(斬新なアイデアがあれば別だが)。そこで、院生のときにやっていたモチーフ積分に回帰することになる。
The p-cyclic McKay correspondence via motivic integration, Compositio Mathematica, 150, 1125-1168 (Jul., 2014).
「野生McKay対応」第1弾。論文"Pure subrings..."で得た「野生商特異点は常に悪い」という結果を受け研究を方向転換し、院生のときにしていたモチーフ積分に戻った。モチーフ積分を使った商特異点へのアプローチは、正標数に一般化するにあたって、原理的な障害は無いことに気がついたのだ。博士論文を書き終え、さて次に何をするかというときに、当然、野生的な場合への一般化という問題があることは分かっていた(誰でも分かる)。しかし、当時は正標数にあまり興味が無かったし、それは筋の悪い研究で、その方向にはなにも綺麗な理論はないと思っていた。これは、大きな間違いだった。「宝探しの旅に出たけれど、実は宝は一番身近なところにあった」的な話。
もちろん「原理的な障害は無い」と「実際に出来る」の間には大きなギャップがある。何が起こるか全く分からないので、計算できる状況として素位数巡回群の場合を考えることにした。この群の線形表現は具体的に分かる。それから、ベキ級数体のガロア拡大を計算する必要があるが、素位数巡回群の場合はArtin-Schreier理論で計算できる。(Artin-Schreier写像は通常Weierstrassのpで表すのが慣例だが、この記号を知らず、TeXでどう打てば良いのかわからなかったのでTwitterで教えてもらった。)
得られた結果は次のように表現できる。
ベキ級数体のArtin-Schreier拡大を数え上げると商特異点の弦理論的不変量がえられる。この系として、標数pで位数p巡回群による商多様体のクレパント特異点解消はオイラー標数がpであることが分かる。師匠(川又雄二郎先生)の還暦記念への献辞を書いていたのだが、出版前の校正段階で何故か抜け落ちてしまい、自分もそれを見落としていた。しかし、論文のウェブページには下の方に献辞が残っている。謎だ。この次の論文を還暦記念研究集会の報告集に載せるので、許してもらおう。
この論文の内容について阪大の数論セミナーで発表させてもらったところ、伊吹山先生と安田正大さんから、Serreの量公式(mass formula)との関連を指摘してもらった。これは、後の研究にとても役立った。
Higher Semple-Nash blowups and F-blowups, Clay Mathematics Proceedings, Vol. 20, 327-340 (Jan., 2014).
高次Nash爆発とF爆発についてのサーベイ。2012夏にObergurgl, Austriaで行われたClay Summer Schoolで行った連続講演の内容に加筆したもの。SempleがNash以前にNash爆発と同等のものを考えていたことを知ったのでSemple-Nashと呼び方を変えた。
Toward motivic integration over wild Deligne-Mumford stacks, Higher dimensional algebraic geometry, Advanced Studies in Pure Mathematics, 74, 407-437 (2017).
一般の有限群に対する野生McKay対応を予想として定式化した。院生時の論文"Twisted ..."と"Motivic ..."を野生的な場合に一般化する試みでもある。技術的な困難があるので、この論文のほとんどの主張は予想として述べてある。しかし、技術的な困難は近いうちに解消されると思う。主予想は、素位数巡回群の場合を一般化して以下のように表現できる。
有限群Gの線形作用に対し、局所体のG拡大を数え上げると付随する商多様体の弦理論的不変量がえられる。
"The p-cyclic ..."について京大の代数幾何セミナーで発表したときに向井先生と話をしていて「一般の有限群の場合には、まだ良く分からない」と言ったのだが、大阪への帰路で、どうすればいいか大体分かった。
川又先生の還暦記念研究集会でこの内容を講演した。(論文はその報告集から出版される。)講演中に、Miles Reidさんから「何か奇妙だ。野生商特異点はCohen-Macaulayじゃないし気持ち悪い」という趣旨のコメントをもらった。本人にそういう意図は無かっただろうが、僕にとっては最高級の褒め言葉で、このコメントをもらったのは僕の自慢だ。何もないと思われているところから面白いものを見つけ出すことが、僕にとって一番の楽しみだから。
野生McKay対応予想は数論的な数え上げにより、野生商特異点の不変量が計算できると言っている。この方法で不変量を計算し、その値が病的であることを確認することで、特異点解消の反例が見つけられないか、という問題が研究の動機の1つになっている。前の論文執筆中も、その後も、何度も反例を見つけたとぬか喜びをしたが、よくよく計算を精査すると計算がどこか間違っている。結局は不変量が綺麗な性質(双対性、関数等式)を満たしてしまうのだ。とても不思議だ。
Mass formulas for local Galois representations and quotient singularities I: a comparison of counting functions, joint work with Melanie Matchett Wood, International Mathematics Research Notices, 2015, 12590–12619 (Jan. 2015).
伊吹山先生と安田正大さんからの指摘により、野生McKay対応がSerreの量公式と関係しそうなことが分かった。Serreの量公式は最近Bhargava, Kedlaya, Woodにより一般化されていて、その一般化されたバージョンは、かなり野生McKay対応と関係してる事も分かった。何しろ、野生McKay対応と同じものを数え上げているのだ。しかし、数え上げに使う重み関数の間の関係が不明だった。KedlayaとWoodに"Toward..."のプレプリント送ったところ、二人からコメントをもらったが、Woodとより詳細な議論がスタートして最終的に論文になった。この論文で、野生McKay対応に出てくる重み関数と、数論で使われていた判別式や導手の関係が明らかになった。野生McKay対応の1つのバージョンとして、局所体の剰余体が有限の場合(狭い意味での「局所体」)に、クレパント特異点解消の点の数と、局所体の拡大の重み付けかぞえアゲの間の等式として定式化した。このバージョンの特別な場合として、Bhargavaの量公式と点のHilbertスキームが結びついた。
二人とも忙しく、なかなか会うことができなかったので、結局一度も会ったことが無いまま、メールのやりとりだけで論文が完成した。
Wilder McKay correspondences, Nagoya Mathematical Journal, 221, 111-164 (Mar. 2016).
野生McKay対応をより一般の場合で考察した。具体的には以下のような状況への一般化を考えた。
有限群が作用する多様体が特異点を持つ場合。
有限群作用が(局所的にも)線形で無い場合。(野生的な作用は線形化出来ない。)
置換作用でない線形作用の場合。(複雑な群の場合には置換作用でないと、重み関数の計算の仕方が分からなかったのだが、置換作用で無いある種の線形作用でも計算できるようになった。)
少し技術的な内容だが、野生McKay対応の等式の両辺を独立に計算し、何度も計算間違いをした後、ぴったり計算が合ったときは嬉しかった。