理科のツール別シンキングツールの活用例
理科におけるツール別のシンキングツールの活用例をまとめました
単独のシンキングツールでの活用
ウェビング
小学4年・どの単元でも導入に使用
ノートルダム学院小学校 梅下博道先生
どの単元でもおすすめのシンキングツールアイディアです。
https://gyazo.com/93ae52cd2232f8f2a1b42b42a521c9e7
単元の最初にタイトルからウィビングで子どもたちにタイトルからイメージすることを発散してもらいます。
そうすることで、子どもたちの単元に対しての知識や実態が提出箱から先生が知ることができます。
発散させたあとは、ツールの切り替えをし、YチャートやXチャートで分類したり、回答共有からも子どもたち同士の気付きや新たな発見を見つけてもいいと思います。
情報分析チャート
小学4年・水のゆくえ
ノートルダム学院小学校 梅下博道先生
理科の実験の時、情報分析チャートが便利です。
https://gyazo.com/eef28e4cbe0eb63effd34ad9de447416
どのような実験をするかや予想を子どもたちに思考させ入力させます。
また、結果では端末で自分たちで写真や動画を撮影し、データとして掲載させ、結果を入力し、考察へと実験の流れのワークシートが1枚ものとして完成することもできます。
生徒間通信も可能に設定すれば、子どもたちはグループでそれぞれ実験の役割で実験することも可能、また共有ノートを使用する場合は、理科室の座席ごとにこちらのシートを貼り、同様の実験の結果を入力することも可能でです。
ベン図, Yチャート, X チャート PMI/KWLあ
中学1年 動植物
済美平成中等教育学校 門屋孝明先生
動植物の分類をシンキングツールを使って行いました。
https://gyazo.com/788289e8872541708426f361ee665f89https://gyazo.com/132986931b09d13e5b1b812410ef7a43https://gyazo.com/a028f221a147bd7f989ce0a70696c4d5https://gyazo.com/3b1729a5a19dca8ab8d9d51cbe833ddf
どのシンキングツールを使うかは生徒に選ばせることで、「どのような特徴で分類すればもれなく、かぶりなく分類ができるのか」という条件を考えさせることができます。
座標軸
小学4年・とじこめた空気と水
ノートルダム学院小学校 梅下博道先生
空気鉄砲の実験結果を書くときに、子どもたちから、空気鉄砲の押し棒の押す速さと押し棒の長さが変わる場合があるので、結果の書き方をわかりやすくしたいとの要望から、座標軸を使うことにしました。
https://gyazo.com/52cfa6d61e159645bd2b8be6f2691795
キャンディチャート
小学4年 とじこめた空気と水
ノートルダム学院小学校 梅下博道先生
https://gyazo.com/1e98e90f2e6e379ef2749c0df7d28af1
空気鉄砲での実験の時の予想するときに、キャンディーチャートを使用しました。
4年生では、理科の考え方で関係付けることを大切にしていますので、予想とその理由・根拠をアウトプットできるように今回こちらのシンキングツールを利用しました。
また、ルーブリックを掲載しておくことで重点を置きたい項目について意識することができます。
Yチャート
小学校4年 ものの温まり方
京都市立藤ノ森小学校 竹中 優志先生
主張・結果・結果の分析説明で分類分けをし、実験の考察を行いました。
https://gyazo.com/6dc11c03c56ada7caa5089ea4a9b809a
主張には、単元で立てた学習問題の答えを書き、主張を支える実験の結果を写真、動画や表を挿入し、その結果の説明を立てた主張の根拠となるように説明文を書かせていきました。
論理的思考を育てるための手段として、三角ロジックを参考にし、学習デザインをしました。
小学4年・ものの温まり方
ノートルダム学院小学校 梅下博道先生
単元のまとめに、空気・水・金属のそれぞれの温まり方を言語表現と図での表現でアウトプットしてほしいときに使用しました。
https://gyazo.com/712ed1c6b36cecb7092a1715f9603ecc
中には図だけでしかイメージできない児童もいたが、図で表現することも大切なので、OKにしました。
25分で作成し、その後5分間で回答共有し、その後5分で自分のYチャートをブラッシュアップする計画で授業を進めました。
中学2年・化学変化と原子・分子
横須賀学院 五十嵐司先生
https://gyazo.com/861402e52e68655a49ef81f3c81734a5
物質(単体・化合物・混合物)を3つに分類する際の導入として、扱います。
まずは、個々に自由に分類をしてもらい、その後に単体・化合物・混合物の説明を行い、改めて分類をします。
ピラミッドチャート
中学2年・モーターのしくみ
広島城北中・高等学校 飯盛 聡士先生
中2で扱う単元に、「モーターのしくみ」があります。クリップモーターを作ると生徒は興味をもって取り組むものの、しくみを理解するのは苦手とする生徒が多いようです。ロイロノートを使えば、紙のノートでは実現できない「動くノート」を作ることができます。
https://gyazo.com/1ceaaf0a5dc214be56ca96c6e7ebdd8c
また、ピラミッドチャートを使えば知識を構造化することが可能となります。
今回はモーターのしくみを自分の言葉で説明できるようにすることを最終目標(メインの問い)に据え、基礎的な事象を同チャートの下から積み上げながら上位目標へと向かう展開としました。
知識が構造化されているため、自分がどの部分でつまづいているのかを分解してみることができ、「なんとなく分からない」が「具体的にこの部分が分からない」と言えるようになりました。
中学3年・生命の連続性
横須賀学院 五十嵐司先生
https://gyazo.com/4ef13c81e6d3e277e99dfff6b058768c
食物連鎖の生物どうしの関係を知ったあとに、その生物の増減によっておこる環境の変化を学ぶために利用します。
植物・やぎ・ライオンのカードをコピーしたり、削除したりして数の変化を考えます。"
高2理系・光合成(他の単元、教科や校種でも使えます)
滋賀県立河瀬中学校・高等学校 久保川剛宏先生
光合成の各過程についてピラミッドチャートでまとめました
https://gyazo.com/d718a6de6773ca2a4e52cca060b36d5fhttps://gyazo.com/9ee4dc73e2dc7e493a8a0ecda6f47997
授業の流れ
まずは、単元の教科書を○読み(。で交代)し、音声入力で活字化しています。(活字化するとなかなかカオスな文章ができます。)それを見ながら、再度教科書の文と照らし合わせます。
次に、読んだ範囲の語句を教員がリアル付箋に描いて、生徒の背中に貼ります。基本的に1人1枚です。関連が深い語句に同じアルファベットをふっておきます(例:【A クロロフィル】【A 吸収スペクトル】など)。生徒達はクラスメイトに質問をして自分の付箋に書かれている用語を当てます。ただし、漢字ですか?このページにありますか?といった本質的ではない質問は避けます。この質問内容も振り返りの為音声入力で活字化記録していました。
その後、ピラミッドチャートの最底辺に同じアルファベットのグループの用語をデジタル付箋で貼ります。この用語をピラミッドの上に向かって概念化していき、最後は1文で表現します。個人活動で実施したこともあれば、各アルファベットのグループで作成したこともあります。
最後に相互に成果物をプレゼンし合い理解を深めます。最後に振り返りを実施します。
データチャート
小学5年生 流れる川の働き
世田谷区立池尻小学校 坂本秀一先生
マップアプリで川の上流から中流、下流までの様子を比較してデータチャートにまとめました。
https://gyazo.com/75b6551cd1ce55d6453f218473becb2c
川幅や川原の石の形・大きさなどの観点をもとに比較することで、侵食や運搬などの水の働きがそれぞれどのように働いているかについて理解を深めました。
フィッシュボーン図
中学校2学年・生物のからだのつくりとはたらき
根室市立厚床中学校 氏家 拓先生
https://gyazo.com/9c35ccb5596ae2559abdda2e8aa0adc5
感覚器官のまとめとして、フィッシュボーン図を活用しました。
感覚器官によって、受け取る刺激の違いを整理することができます。
くらげチャート
小学4年・天気と1日の気温
ノートルダム学院小学校 梅下博道先生
百葉箱の特徴について学習場面で、クラゲチャートを使って、子どもたちが自分で情報収集する活動を実施しました。
https://gyazo.com/612f62e2fc2104a9d93315c4f8137d2b
5つの足には、基本的に知識として習得してほしいことを4つ、もう1つは自分で情報収集したことで4つ以外のことを1つアウトプットすることにしました。
こうすることで、子どもたちが集めてくる情報はそれぞれ違い、提出後の回答共有すると、百葉箱について、新たな知識との出会いの場となります。
中学2年・化学変化と原子・分子
横須賀学院 五十嵐司先生
https://gyazo.com/e624d52c7e214df29e9ec03ab4f92ef5
酸化銅の還元の実験における結果のまとめに利用しました。
反応したのかどうかを選択して、その後にどのような反応をしたのか、なぜ反応したのかを化学反応式などを用いて考えていきます。
複数のシンキングツールでの活用
くまでチャート+くらげチャート
中学校理科または、高校物理基礎:力と運動の法則 力のつりあい
日本体育大学柏高等学校 熊井 允人先生
力のつりあいについて、くまでチャートとクラゲチャートでまとめました
https://gyazo.com/f043738bef36b94c89c2adddf6648aef
授業の流れ
まずは、力のつりあいの問題の例題問題を教師が解説します。
生徒は黒板をそのまま書き写すのではなくシンキングツール(くまでチャート)に解法の手順表を作成、注意点をクラゲチャートに作成します。
次に自分が作成したシンキングツールを使用し問題演習に取り組みます。
この問題演習中に作成したシンキングツールを訂正していきます。シンキングツールを訂正したら再度提出を繰り返します。
この繰り返しで思考を可視化して自分の理解したと思われるポイントを理解できるようになります。
よく理系科目が苦手な生徒が行う意味がわからないまま、板書するという行為は極端に減ります。またケアレスミスが多い生徒もより丁寧な深い学びができる様になります。
データチャート→フリー
中学1年 動植物
済美平成中等教育学校 門屋孝明先生
動植物の特徴をデータチャートにまとめました
データチャートにまとめた内容をもとに、フリーのチャートで樹形図を作成します
https://gyazo.com/2f6f90e698053574de031804f7f7022fhttps://gyazo.com/14020b41748b1f46546b5b22a601dbda