糸による物ならなくに
糸による物ならなくにわかれぢの心ぼそくもおもほゆるかな
古今和歌集
巻第九、羇旅の部、415番の歌。
作者は
紀貫之
詞書は「あづまへまかりける時、道にてよめる」。
別れ道なんて縒って糸とするようなものではないのに、糸に縒るように心細く思われることだなあ。