八十二段
「羅うすものの表紙は、疾とく損ずるがわびしき」と人の言ひしに、頓阿とんあが、「羅は上下はづれ、螺鈿らでんの軸は貝落ちて後こそ、いみじけれ」と申し侍りしこそ、心まさりして覚えしか。一部とある草子などの、同じやうにもあらぬを見にくしと言へど、弘融僧都が、「物を必ず一具に調へんとするは、つたなき者のする事なり。不具なるこそよけれ」と言ひしも、いみじく覚えしなり。 「すべて、何も皆、事のとゝのほりたるは、あしき事なり。し残したるをさて打ち置きたるは、面白く、生き延ぶるわざなり。内裏造らるゝにも、必ず、作り果てぬ所を残す事なり」と、或人申し侍りしなり。先賢の作れる内外の文にも、章段しやうだんの欠けたる事のみこそ侍れ。 とある草子ってあるから、おっ、清少納言か!?って思ったけど違うっぽいmtane0412.icon 枕草子はワンノブ草子なんでしょうね 増井俊之.icon
製本してるやつじゃなくてルーズリーフっぽいやつらしいmtane0412.icon 綴じてはあるんじゃないの? 増井俊之.icon
巻物と異なり、紙を重ねて綴じた本。
でした。製本と装丁あたりの解像度が低くてまだよくわかってないmtane0412.icon だったら草子という言葉は消えてあたりまえなのかな
兼好と同時代の百首歌は巻子=巻物でのこっているものがあります
つたなき者
つたないで残ってるやつだ
1. 愚かだ。劣っている。
2. 未熟だ。へただ。
3. 運が悪い。
4. 見苦しい。みすぼらしい。
定期的に出てくるゝなんやねん
前の文字の繰り返しやで 増井俊之.icon
おゝきにmtane0412.icon
すべて、何も皆、事のとゝのほりたるは、あしき事なり。
アジャイル上等! の参考文献になるのか 増井俊之.icon 画竜点睛を欠く