残る松さへ峰にさびしき
冬の来て山もあらはに木の葉降り残る松さへ峰に寂しき
新古今和歌集、巻第六、冬歌の五六五番。
作者は祝部成茂はふりべのなりもち。
冬が来て、山も地肌がはっきりと見えるまでに木の葉が散った。葉の残る松も、峰に寂しく残っていることだ。
初出は元久元年(1204)に行われた春日社歌合。落葉という題を元につくられたそうです。