コミュニティ ハラスメント対応マニュアル草案
このマニュアルは、コミュニティ内でハラスメント事案が発生した際に、運営チームが取るべき行動を定めたものです。これにより、迅速かつ公平な対応を可能にし、被害者の保護とコミュニティの健全な維持を図ります。
ハラスメントについては行動規範の内容を参照してください。 1. 初期対応フロー(報告受付から事実確認まで)
ハラスメントの報告を受けた場合、まず以下の4つのステップに沿って対応します。
1. 被害者の安全確保
最優先で被害者の方が安心して話せる環境を確保します。イベント中であれば、人が少ない静かな場所に誘導し、オフラインイベントであれば、飲食の提供や心理的な負担を軽減する声かけも検討します。決して被害者を一人にせず、信頼できるスタッフが同伴します。
2. 聞き取り
被害者の同意を得た上で、何があったか、誰が関わっているか、いつ・どこで発生したかなどを、できる限り詳細に聞き取ります。この際、被害者の感情に寄り添い、決して非難するような態度は取らないことが重要です。聞き取った内容は、後から確認できるようメモに残します。
3. 被害者の希望を聞く
被害者がこの後どのような対応を望んでいるか、慎重に確認します。「加害者との接触を避けたい」「加害者に直接伝えないでほしい」「追放してほしい」など、具体的な希望を聞き取ります。運営チームは、被害者の希望を最大限に尊重しつつ、コミュニティの公平性と安全性を考慮した上で、対応方針を決定します。
4. 情報共有
初期対応の責任者は、聞き取り内容を運営チーム内の指定されたチャネル(例:専用のプライベートDiscordチャンネル)で共有します。この情報は、許可された少数のメンバーのみがアクセスできるようにします。なお、被害者から内密にして欲しい要望を受けた場合はこの限りではなく、被害者に寄り添った上で対応します。
2. 対応の決定と実施
情報共有後、運営チームで迅速に対応方針を決定します。
事実確認
必要に応じて、加害者本人や目撃者から話を聞きます。加害者への聞き取りは、被害者と接触させないよう注意深く行います。
警告・措置の決定
行動規範(CoC)と照らし合わせ、事案の深刻度に応じて以下の措置を決定します。 口頭注意:軽微な違反の場合、再発防止を促す口頭での注意を行います。
イベントからの退出要請:コミュニティへの悪影響が認められる場合、イベントからの退出を求めます。
アカウントの停止・追放:悪質なケースや繰り返される違反の場合、コミュニティからの永久追放を決定します。
所属組織へのアプローチ
被害者の希望があり、かつ加害者の行動が社会的にも容認されない深刻なものである場合、必要に応じて加害者の所属組織に連携を働きかけることを検討します。ただし、この措置は慎重に判断し、弁護士など専門家への相談も視野に入れます。
措置の実施
決定した措置を、毅然とした態度で加害者本人に伝えます。この際、なぜそのような措置が取られるのかを明確に伝えます。
被害者へのフィードバック
措置の実施後、被害者の方に速やかに連絡を取り、決定した対応内容とその理由を伝えます。これにより、被害者の方が「報告してよかった」と思えるような、透明性の高い対応を目指します。
記録と報告
一連の対応内容(報告日時、事案の詳細、対応措置、その後の状況など)を記録し、今後の再発防止策に活かします。また必要であれば被害者の了承を得た上で事案を公表します。公表時には被害者、加害者ともにプライバシーに配慮した客観的な文章で公表します。
3. 被害者へのフォローアップ
問題解決後も、被害者へのケアを継続します。
事後連絡
事案解決後、被害者の方に連絡を取り、状況を報告します。コミュニティへの復帰意向を確認し、安心して戻れるようサポート体制を整えます。
継続的なサポート
被害者が引き続き不安を感じている場合、必要に応じて専門家(カウンセラーなど)への相談を促す情報を提供します。