自分のことを百武照だと思いこんでいる一般異常成人の話。
百武照はフィクションであるし、一般異常成人もフィクションであってほしい。
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https://gyazo.com/3eb7e9e46b23c7c3782c9cd2c5dbcb2e
――生きることは
https://gyazo.com/f10ac4f8c3f481f7b4518d0d57290276
全てエゴだと私は思ってる
何かを消費し誤ちを犯し誰かを傷つける
https://gyazo.com/b95c8f8dab3b51ca2c4cecbb3c859feb
誰かの為に行動し誰かと一緒に人生を歩もうとする
ああいう在り方が
私には恐ろしくて
妬ましいんだ
(『ステラのまほう』7巻のP.73より)
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☆今こそ百武照の話をしよう。
百武照とは、まんがタイムきららMAXで連載中の『ステラのまほう』に登場するキャラクター。
主人公らの部活動のOGとして登場するキャラクターであるが、そもそも諸悪の根源であったり、物語を引っ掻き回したり、闇が深かったり、所謂きららっぽくない印象が個人的には強いキャラクターです。
公式的なキャラクター紹介では、「後輩達を気にかけており、今でもたまに部を訪れる。明るく振る舞っているが、意外なほどにニヒリスト」。
自称「何でもできるテルさん」。「まずはできる!って見え張って行動してみる」みたいなモットーなので、行動力はある系の後輩を謎の渾名で呼ぶ謎な先輩な立ち位置の序盤から、闇深系な過去を匂わせつつ「私の生きる理由はただ死ぬためなんだ」「私にできることをできる分ただ楽しんで終わりたいだけなんだからさ」など、まあイチイチ突き刺さるような発言をして去っていくあらゆる意味で目が離せないキャラクターになっていきます。
『きららファンタジア』で知った時はこんな闇が深いキャラクターだとは思ってなかった……
合同同人誌も出ていたりしたので作中大人気キャラクターなんだと思います。
☆一般異常成人の好きな百武照。
以下、『ステラのまほう』各巻から引用。
https://gyazo.com/6a2a23a16eef5f5fb56eace722303059
https://gyazo.com/ba2bc56879d80e2c51323b1871020b61
https://gyazo.com/76e2dce5ed31c66ebf01ab4804190749
https://gyazo.com/2a91d5d049f1ef6fe03571f55a6bb1f9
https://gyazo.com/5a21439395550d50897227896cae29ef
https://gyazo.com/c01cb2ee25e0cf979c4b67fe996f49d7
https://gyazo.com/333a0e357a163c2f3f7c21135b58d225
☆生きているのが辛くなると「百武照さんもああ言っているし!」に頼るのは楽だけど悪い傾向だと思う。
問い: 自分を百武照だと思ったのはどんな瞬間?
答え: 誕生日を祝われることがそんなに得意じゃないと自覚した時。
いや、普通に祝われるのは嬉しいですけどね!!!
ただ他人の誕生日を祝ってほしい/祝われなくて辛いという気持ちを聞くと。そのモチベーションとか、誕生日への思い入れに触れてしまうと。
「正しい人間だなぁ 私とは違うんだって窮屈な気持ちになっちゃうっぽい」みたいなことを思っている自分に気付いてしまって。
それを掘り下げていくと、やっぱり「私は誕生したくなかったからね」まで行き着いてしまうのかな?って思うんだけど、やっぱりこれは良くない考えだと思うですよね。
衣食住は十全に揃っているし、ちゃんと働けているし、周りの人は良い人ばかりだし、辛いことはあっても苦なく生きているし、普通に毎日楽しいし。いや、普通に毎日が楽しそうなのは百武照も同じか。同じなのか……
https://gyazo.com/dc369c527e8f148b292f11863613a496
フィクションのキャラクターに対して、自身と重ね合わせて「闇が深い」って評するのも、逃避の一種だって話。
いや、逃げても良いけど、その逃げ方を多用するのは良くないって。せめて現実の方向を向いて逃げなきゃって。
高いハードルをくぐるだけのプレイングを続けてしまうとそもそもの跳び方を忘れてしまう、みたいな。
結局、何が言いたいんだって話をすると、百武照の話をする時は大体精神やられているので、慰めて!というオチです。HELP!
☆きららマンガは後悔することを肯定してくれるから優しいよねって話。
人生には、岐路だとか選択肢だとかがあるから後悔して当たり前なんですよ、ってことを、きららマンガは良く肯定してくれる気がします。
『うらら迷路帖』の最後の選択とか、『棺担ぎのクロ。~壊中旅話~』の緑玉色の都の話とか。
https://gyazo.com/7439f152a85e6d12fd2a7fd409fd4b38
「たった一度きりの人生、後悔しない生き方を」なんて言葉もあるような気がしますが、後悔を許容しないというのは、間違えることを許さないってことだと思うんですよね。間違えたって良い、後悔したって良い、そんなきらら作品の優しさが好きなんだと思います。
百武照だって、自分の人生について後悔しているしね。良いのか悪いのかは別にして。
☆百武照の未来に幸あれ
以下は余談。
まんがタイムきららのフォーマットを思うときっと幸せになってくれると信じている百武照ですが、これがカゲロウデイズの文脈だと1周目はつまらない日々を殺すように手を染め『一人』を選んでほしいし、竜騎士07作品だったら挽き肉になってほしいし、西尾維新作品だったら恵まれない人間が恵まれないままでそれでも生きていけるのでワンチャンスある。
兎も角、百武照の最期を見るまで私は死ぬことは出来ないよな、なんて思うので、やっぱりマンガってのは生きる理由になり得るんですよね!
☆本の紹介(BOOK☆WALKERアフィリエイト付きなので買うと私がコインが貰える感じです。)
ステラのまほう 1巻
⇒まずは、最初から読む派の1巻
ステラのまほう 5巻
⇒百武照RTAであれば、多分ここからが一番早いと思います。
ステラのまほう 7巻
⇒次は自分のことを村上椎奈母だと思っている一般異常成人の話をしたい。
うらら迷路帖 7巻
⇒何だかんだ、ミスプラムが好き。
棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ 3巻
⇒選択肢を選ぶ時、何度この巻のエピソードに救われたことか。
カゲロウデイズ 1巻
⇒で、結局ループの脱出条件は何だったの?
うみねこのなく頃に散 Episode7:Requiem of the golden witch 1巻
少女不十分
⇒うみねこRTA最適解EP7の流れを汲むと、西尾維新作品RTAだと、この作品から読むの正解か????
デリバリールーム
⇒新境地なんだけど、いつもの西尾維新作品の読み味なので、西尾維新さんの1巻完結モノだと『少女不十分』の次にオススメ。今年読んだノベルの中だと、『全てのアイドルが老いない世界』との2強。(そもそも数を読んでない。)(2020/11/15時点)