自然主義
自然主義とは、この世界の全ての物事や現象は、超自然的な存在(神、霊魂、奇跡など)に頼ることなく、自然的な原因や法則だけで説明できるとする哲学的な考え方。
主要なポイント
👻 1. 超自然的な存在の否定
自然主義の最も大きな特徴は、神や悪魔、霊魂、天国や地獄といった、科学的に観測・検証できない超自然的なものの存在を認めないことです。世界は、物質やエネルギー、そしてそれらを支配する物理法則といった「自然的なもの」だけで完結していると考えます。
🔬 2. 科学的探究の絶対的な信頼
自然的な法則を解明するための最も信頼できる方法が科学であると考えます。観察、実験、論理的な推論を通じて得られる知識こそが、世界を理解するための唯一の有効な手段だとします。
🧠 3. 人間も自然の一部
人間も例外ではありません。私たちの心や意識、感情、道徳観といったものも、脳という物理的な器官の複雑な働きとして、神経科学や生物学の言葉で最終的には説明できると考えます。魂のような非物質的なものが身体に宿っているとは考えません。
「自然の解明」が「森羅万象の解明」になる
自然主義の立場では、私たちが「自然」と呼ぶもの(物質、エネルギー、時空、物理法則など)が世界の全てであり、それ以外に探求すべき神秘的な領域はない、ということになります。
したがって、物理学、化学、生物学といった自然科学を推し進めていくことで、宇宙の始まりから生命の誕生、そして人間の意識の謎に至るまで、森羅万象(宇宙のあらゆる物事や現象)は原理的に解明可能であると結論づけるのです。