中国語の部屋
哲学者ジョン・サールが1980年に提唱した思考実験。
チューリングテストに合格したとしても、その機械が本当に「思考」したり「理解」したりしているとは言えない、と主張している。
思考実験の概要
部屋の中にいる人: 中国語を全く理解できない英語話者が、一人で部屋の中にいる。
マニュアルと記号: 部屋の中には、中国語の質問に対して、どの中国語の記号(文字)を返すべきかが書かれた、非常に詳細なマニュアル(ルールブック)がある。
入出力: 部屋の外から、中国語で書かれた質問が紙で差し入れられる。中の人は、その記号の形をマニュアルと照合し、指示通りに記号を書き写して外に返す。
外からの視点: 部屋の外にいる中国語話者から見ると、部屋の中からは完璧な中国語の回答が返ってくるため、まるで部屋の中に中国語を完全に理解している人がいるように見える。