部屋探し体験記
山手線沿線で部屋探しを始めておよそ3ヶ月、やっと部屋の契約まで漕ぎ着けられたので知見などをまとめておく。
あくまでもこの時期に自分の条件で探した場合のケースなので、一般には通用しないかもしれないのでその点は注意。
TL;DR; (超要約)
ネットの物件情報あまり信用せずに仲介手数料1ヶ月分払うつもりで何件か不動産屋行くのが一番手っ取り早そう
部屋探し初期
最初の1ヶ月くらいはなんとなく部屋探しポータルSなどで自分の条件に合う物件を探すだけで特にアクションはしなかった。 この時期はそれだけで楽しかったのでいいのだが、部屋に求める条件を詳細化する以上の意味は正直それほどなかったかもしれない。
最終的には某駅最寄り・駅徒歩10分以内・築15年以内・バス/トイレ別・独立洗面台(かつN万以内)あたりの条件に落ち着いた。
12月に入ってからこれだ!という物件Vが見つかったので、ポータルからT社に問い合わせ、内見に出かける時間を作った。
今考えても物件Vは相場に対して明らかに安く、それでいて築浅で設備も整っていた。
良すぎて何かあるんじゃないかと疑ったほどだった。
実際どうだったのか、というところは結局最後まで内見できなかったので定かじゃないが・・・。
問い合わせた物件は申込み済み
問い合わせした物件Vが本命のつもりだったが、アポの時間に不動産屋に行くと当然のように「既に申し込み入っちゃってますね」の返事。
まあ、そんなもんか、ということで条件的に近しい物件を3件ほど内見した。
(内見に行く道中の担当者との会話の無い気まずさってどうしたらいいんすかね。)
最終的にもともとの希望の駅の隣駅で別の私鉄駅も利用可能(むしろ最寄りは私鉄駅)な物件Lを薦められた。
本命の物件Vが無かった時点で即決の意思はなかったので、この日は内見した物件の資料をもらって帰宅。
同僚からダメ出しを喰らいまくる
同僚の家に遊びに行く機会があったのでもらってきた物件Lの資料を見せたところ「微妙すぎる!」ということでその場でシュレッダーされる(笑)。
薦められた物件が木造1階だったのだが、害虫リスクが高すぎるとのことで、それもそうか、と思ってペンディングした物件Lは断ることに。
また、同僚からもっと予算を上げたほうがいいと強烈にプッシュされたので予算を1万上げることに。
それと同時にマンション2階以上を条件に加える。
仲介手数料安めのサービスを併用したが
世の中には仲介手数料無料のサービスもあるらしい、ということでiettyとウチコミ!という2つのサービスを併用してみることに。 iettyはチャット型の物件探しサービス。全物件で仲介手数料0.5ヶ月分という売り文句。
条件を入力するとAIもしくはコンシェルジュが物件を薦めてくれるシステムだが、結局併用した1ヶ月ほどであまりピンとくる物件には出会えなかった。
(今思うとADのカラクリがここにも絡んでいるのではないかと感じる。)
ただし、オンラインでの対面接客の申し込みまでしていればまた結果は違ったかもしれない。
ウチコミ!の方は大家が直接募集している物件に申し込めるため、仲介手数料が無料で済む(こともある)という触れ込みのサービス。
物件Vが載っていたため、既に申し込みが2件入っていたものの試しに申し込んでみることに。
このサイトでのやりとりは実際に大家とメッセージ交換している実感があり、サービス自体の体験は良かった。
結果的に、物件Vを内見→申し込みするチャンスは年明けにやってくるのだが、大家からの返信に数日気づけず、その間に別の法人に申し込まれてしまい爆死する。
(3人目の申し込みだとだいぶ確率低いと思っていたけど案外イケるケースもあるのかな。)
オンラインの物件探しサービスは、最終的にはどちらも契約には繋がらなかった。
再度問い合わせチャレンジ
そうこうしている間に年が明けた。
正月にポータルを覗いたところ、物件Vの別のフロアの部屋が載っているのを見つけた。
どうせ囮物件ではないかと思いつつも見逃したら後悔しそうなので、適当にF社に問い合わせ。
メールで「大人気物件のため早めの来店を!」的な文句と「キャッシュバックします」などの文面を含む案内が届く。
言われたとおり、早めに都合を付けて平日朝に訪問する。
やはり・・・といった感じではあるが、物件Vの部屋は既に申し込みされているとの返事。
また、ネットで見かけて良さそうと思った別の物件3件も伝えたが、いずれもデータベース上にない/成約済みとの返事。
(データベース=ATBBの画面を見ながらだったので、成約済みという情報自体に嘘はないと思われる。)
話しながらいくつか条件に合致するものを見せられるが、正直ピンとくるものはないという状況。
この不動産屋は前述の業者向けデータベース=ATBBを客に見せながら物件を紹介するスタイルで、これ自体はよかった。
興味も無くなってきたしどうやって切り上げたもんかな〜と考え始めたところで、担当者が机脇の書類の束から1枚の物件情報を「そういえば」と言いながら差し出す。
これが条件的にはドンピシャ。
ただ、予算的には数千円足が出てしまうという物件Iだった。
聞けば、別の女性が申し込んだものの審査が通らず、親族名義で再チャレンジしたものの書類不備がありスタックしているとのこと。
今申し込んだらイケるかも、との案内であれよあれよという間に内見→申し込みのコンボが決まる。
出社予定が迫っていたため、こちら側の時間猶予がなかったというのも心理的に大きかったかもしれない。
その後、審査に通り内見から約2週間後には入居することに。スピード感よ。
今思うと書類が出てきたタイミングも見事だったので、担当者に顧客心理を完全に読まれていたのでは!?感もある。
学び / 物件DBの情報格差
ポータルで見た物件をこれだ!と思って持って行っても、だいたい既に申し込み/成約済みなので、条件やイメージを固める以上の意味はない(個人の意見です)。
また、1週間前に不動産屋で薦められた物件はだいたい成約しているので、不動産屋で見た条件の良い物件はどれも一期一会だった。
閑散期や郊外ならまた違うのかもしれないが。
なので、結局不動産屋に赴いていくつか紹介してもらって、これだ!というものがあれば契約する、というのが最短な気がしている。
というか囮物件だかなんだか知らないけど申し込み済み/成約済みの物件がポータルに残りすぎなんだよな。
わたしが入居予定の物件もまだ各サイトに載っていたりするし舐めているのかと思う。
多少はマシなはずのATBBやREINS(ATBBの大元の業者間DB)は一般消費者からは見れないので、そのあたりの情報格差が金を生んでいることをひしひしと感じる。クソが。
学び / 仲介手数料とAD
世の中仲介手数料が0.5ヶ月分あるいは無料という業者も存在するが、後から聞くところによればこれにはAD(Advertisment: 広告料)という仕組みが関係しているという。
要は入居者が決まった際に物件の管理会社/元付から仲介業者に支払うマージン、それがADである。
物件ごとにADの割合は決まっており、だいたいゼロから200%(家賃2ヶ月分)、人気が低い物件ならもっとAD比率が高いものもあるとのこと。
仲介手数料を取らないということはその分業者の利益はAD収入で賄われているということであり、そういった業者はAD付きの物件を積極的に客に薦めることになるはず。
ということは、仲介手数料が安い業者を狙うと、紹介してもらう物件が偏るデメリットを負うということになりそうだ。
このことから、より条件の良い物件を探そうと思うと仲介手数料は満額払う覚悟が必要なのではないかと感じる。
ちなみにわたしの場合、仲介手数料を少し負けてもらったものの、結局契約した物件IはAD100(家賃1ヶ月分)だった。
(担当者の話では人気物件なのでAD満額もらえるかは怪しいとの言だったが・・・)
もうちょっと負けてくれても良かったのでは?とも思うところもないではないが、結果的に求めていた条件通りの部屋を契約できているし、客が満足しそうな物件をドンピシャのタイミングで紹介できるのも手腕かなとも思うわけで、実際それほど後悔はしていない。
そのあとも部屋探しサイトを未練がましく見てみたりしているものの、結局契約した部屋以上の条件の物件はなかなか出てこないので、悪くない選択だったのではないかと思っている。正常性バイアスとも言うが。
そういうわけでまもなく23区民になる予定です。よろしくお願いいたします。
関連リンク (いずれも個人ブログ、信頼性不明)