複雑性と向き合う
「難しいことを素人にもわかりやすく説明できるってのが、賢さなんだぜ」というような出鱈目な言説をよく目にすることが多い
確かに、複雑なことを抽象化して概念ベースで説明したり、アナロジーを効かせた具体例を持ち出してなんとなーくの構造だとかをわかりやすくすることは誰にでもできるものではないし、一種の賢さではある
しかしながらこのわかりやすくする過程によって、さまざまな情報が抜け落ち、複雑な物事を過度に単純化し、本質を見失ってしまうことが多いと思っている。
世の中のほとんどは複雑で、簡単には理解できず、単純な因果関係や構造に落とし込めるものではない
人はその複雑さを学ぶことはめんどくさいので、単純化して「わかったような気にさせてくれる人」が重宝される
いわゆるファスト教養的なブーム
そっちの方が、理解する側は短期的に満足感を得られる
事例
コテンラジオ
歴史を単純な因果関係に落とし込みすぎ
第一次世界大戦の原因は国民国家ができたから!フランス革命は印刷があったから!パクスブリタニカは、農地が云々!
細かいところはかなりうろ覚え、3年前くらいにちょっと聞いたくらいなので。。
全然知識がない人の入り口として面白いストーリーにすることはまあいいとは思うけども、断定した形で歴史の複雑性を蔑ろにしていると感じてしまう
僕が一応史学科だったこともあるのかも(学部お遊びレベルのことしかやってないが)
複雑な事業構造に対して、こういう因果があるから、こうすればいいのです!!
ってポジションを取るのはもちろん重要なんだけど、実体はほとんどの場合異なる
コンサル的なバリューの発揮の仕方
高いフィー払って、結局よくわかりませんけど、これをやるのが良さそうですかね。。ではクライアントにキレられるので彼らとしてはしょうがないと思うが
どちらかというと発注元のリテラシーの議論か
別にコンサルのやっていることを否定するつもりは全くない
じゃあどうするか?
複雑性に向き合った上で、こういう可能性があって、こうやるのが現時点では最も確率が高そうだよね。実行しないことにはわからないので、まずはこの可能性の高そうな打ち手をやっていこうね
反論
少数精鋭とかで全員が前項の複雑性との向き合い方をインストールしていればいいが、一般的には単純化する方がラク(説得できる)ので、大きな組織で人をたくさん動かすには、そんな複雑性とかさておき、ポジションを取るしかないのかなー、とも思ったり。
レイヤーでの使い分けもできるよね
つまり、大きなビジョン、ミッションレベルではこうやります!!人類をこうするために、この事業をやる!ってのは単純化した上で、日々の打ち手に関しては、ダメ元というかあらゆる可能性の一つとしてひたすら実行して修正していく的なイメージ