platex + dvipdfmx 環境において latexdiff-vc を使って差分あり/なしの PDF を出力する方法
from latexdiff-vcでGit差分に基づく変更箇所を示した原稿PDFを出力
問題
Git 管理下の LaTeX 文書について、特定のコミットとの差分を含む PDF(差分あり)と、通常の PDF(差分なし)を生成することを目的とする。
解決策
latexdiff-vc は差分用 .tex ファイルの生成には有効だが、--pdf オプションは pdflatex を前提としており、platex + dvipdfmx の環境では使用できない。そのため以下の方針を採用する。
1. latexdiff-vc により差分用 .tex ファイルを生成する。
2. 通常ファイルと差分ファイルの両方を platex + dvipdfmx によって手動でビルドし、PDF を作成する。
手順
1. 差分用 .tex の生成
比較対象コミットを指定して latexdiff-vc を実行する。
code:bash
latexdiff-vc --git --force --revision=<commit> file.tex
実行後、差分入り LaTeX ファイル
code:_
file-diff-<commit>.tex
が生成される。
2. 通常版 PDF(差分なし)の生成
file.texをコンパイル
code:bash
platex file.tex
dvipdfmx file.dvi
3. 差分版 PDF(差分あり)の生成
file-diff-<commit>.texをコンパイル