心理的安全性
「心理的安全性」とは、「サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)」を日本語に訳した心理学用語
1999年にハーバードビジネススクールのエイミー・C・エドモンドソン教授によって提唱
“A shared belief held by members of a team that the team is safe for interpersonal risk taking.”
(このチーム内では、対人関係上のリスクをとったとしても安心できるという共通の思い)
Edmondson (1999) Administrative Science Quarterly. 44(2)
心理的安全性が不足している環境では「4つの不安」が生じる
① 無知だと思われる不安
「こんな簡単なことも分からないのか」「こんな用語も知らないのか」と思われる不安があると、不明点があっても質問をためらうようになってしまいます。その結果、いつまでも分からないままにしていたり、相談しなかったことで重大なミスを起こしたりする可能性があります。
② 無能だと思われる不安
「こんなこともできないのか」「また失敗したのか」と思われる不安があると、能力不足やミスを隠したり、間違いを認めなかったりしてしまいます。のちにミスが発覚し、より重大なトラブルに発展する可能性があります。
③ 邪魔をしていると思われる不安
「あの人のせいで議論が脱線した」「いつもミーティングを長引かせる」と思われる不安があると、発言を控えるようになってしまいます。新しいアイデアが出てこなくなり、議論の停滞を招いてしまうこともあります。
④ ネガティブだと思われる不安
「あの人は否定的な意見ばかり言う」「せっかくのいい流れを妨げる」と思われる不安があると、たとえ改善に寄与する前向きな意見であっても、否定的な発言をちゅうちょするようになります。問題の早期発見や解決が難しくなるかも知れません。
D&I推進の土壌となる「心理的安全性」