ゲームデザイン
年次大会
なし?
Game Agent Framework
レベルデザイン
Game Design Framework
約3500円でPDF版が購入できる
概要
コンピュータゲームのデザインに関する研究は多くされている。
コンピューターゲームのデザインはプレイヤーの感情に影響を与えられると多くの研究者は述べている。
この研究中の論文はコンピュータゲームのデザインのためのフレームワークについて議論を試みている。
このパイロット研究(試験的研究)では、提案されている分析や回復?が被験者の主観でみて必要とするゲームデザインのタイプに当てはまっているかどうか確かめている。
Google発のプロジェクト
ターン制のゲームの状態を管理するフレームワーク
目標
特定の手を打った時どのようにゲームの状態が変化するか説明するような一連の簡単な関数に対して、ゲームの考案者がルールを本質的に落とし込めるようになること
手番のスキップを考慮できる
ネットワーク通信やバックエンドのコードを書かなくてよい
特徴
状態同期: 自動的にクライアント、サーバー、ストレージとシームレスにゲーム状態が同期される
クロスプラットフォームマルチプレイヤー: 1つのゲームに接続する全てのクライアント(Web / Android / iOS)はリアルタイムに同期される
UI Agnostic: React, React Native, プレーンJS用のクライアントAPIがある
ターン: ターンごとに異なるゲームルールが適用できる (手番を変えたとしても)
不完全情報: 不完全情報ゲームに対応する
プロトタイプ: ゲームをレンダリングする前であっても着手をシミュレーションするデバッグ用のインターフェースをもつ
棋譜(ログ): ゲームのログが出力できる (単純な状態の盤を見られる)
構成要素のツールキット: 6角形の格子、カード、トークン用のコンポーネントがある (React用)
ゲームデザインの「良さ」
様々な科学、地域、時代、プレイヤーの経験など多くの要素により成り立つ
ゲームデザインの構成要素
サイエンス: ゲームはどのように人に影響を与えるのか?
実験、統計学など客観的なデータを元に分析された証明部分
哲学: ゲームとは何か?
物語として: ナラトロジー
ゲームとして: ルドロジー
主にコンピュータゲーム
製作手法: ゲームはなぜ面白いのか?
既存ゲームの構造を解析、体系化する
より「面白い」ゲームを作り出すことを目的にしている
デザイナーの勘を体系化
構造化IRFモデルと自動ゲームデザインの未来
MDAフレームワーク
ルール(Mechanics) 展開(Dynamics) 面白さ(Aesthetics) の三層で構成
面白さの分類に根拠はない
構造化IRFモデル
面白さの要素をInfluence, Reward, Fictionalityに理論的に分類
ゲーム全体の目標の構造と結びつけたモデル
Automated Game Design
AIによる自動ゲームデザイン
バランス調整
レベルデザイン
メカニクス生成
AGDにより生み出されたゲーム
楽しさを網羅的に分類する「主体性構造モデル」
「遊び」の分類
アゴン(競争)
社交的楽しさ
アレア(偶然)
報酬的楽しさ
ミミクリ(模倣)
虚構的楽しさ
イリンクス(めまい)
受動的楽しさ
主体性構造モデル
ゲームの楽しさを8つに分け、さらに19のサブタイプに分ける
主体的「楽しさ」
行為とフィードバック
ゲームがプレイヤーに与えるもの
目標
入力を行うための手段
フィードバック
報酬的「楽しさ」
目標から生じる楽しさ
1. 強化の楽しさ
自分の影響力を強化する
2. 発見の楽しさ
問題を解き明かす
3. 自尊の楽しさ
自分の能力を誇らしく思う
4. 実益の楽しさ
現実の生活に有用な財物や能力を得る
相互作用的「楽しさ」
入力・フィードバックから生じる楽しさ
1. 操作的楽しさ
実際のゲーム状態へ直接影響を与える行為から生じる
2. 社交的楽しさ
他のプレイヤーを通してゲームに影響を与える行為から生じる
3. 思考的楽しさ
自分の思考を通してゲームに影響を与える楽しさ
虚構的楽しさ
ゲームのフィクション面の状態変化から生じる楽しさ
1. 没入の楽しさ
プレイヤーの行為がフィクション面に強く結びついて感じられる
2. 展開の楽しさ
プレイヤーの行為によって物語を展開させる楽しさ
3. 愛好の楽しさ
フィクション面で、プレイヤーの好きな対象に影響を与える楽しさ
主体的楽しさ以外の楽しさ
受動的楽しさ
プレイヤーの主体感に直接起因しない
1. 陶酔の楽しさ
自身の感覚や意識が混乱する楽しさ
2. スリルの楽しさ
恐怖感・緊張感を抱く楽しさ
客観的楽しさ
プレイヤーの参加感に直接起因しない
ゲーム内部の事物に起因する
1. 鑑賞の楽しさ
ゲーム内部で表現される 映像、音楽、文芸などの美しさを 客観的に鑑賞する楽しさ
外部的楽しさ
雑談の楽しさ など
楽しさ構造の図的表現
目標
明目標
開始と終了が明確
暗目標
開始と終了が明確でない
主目標
最も長い時間意識する
統合
目標同士の関係
楽しさ
目標または統合に結びつく
相互的楽しさ -> 統合
報酬的楽しさ -> 目標
自動ゲームデザインへの応用
思考的、社交的楽しさは定量化しやすい
虚構的、鑑賞的楽しさは定量化しづらい
UOSモデル
Unified Objectives Structure
ゲームデザインを、目標が階層化された構造として捉える
意味ある遊び (目標の達成とそのための行為、思考から生じる面白さ)について分析する
意味ある遊びを構成する要素
統合から生み出されるジレンマ
統合の強弱はゲームの方向性を大きく左右する
目標の魅力と認識しやすさ
統合
進化型構造 (弱い統合)
子目標がゲームから与えられる
子目標の達成過程が他に及ぼす影響は限定的
創発型構造
子目標はプレイヤー自身が設定
子目標の達成過程が他にあまねく