第八世代型戦闘機(シン・リミテッド空戦レギュ対応型戦闘機群X-157~TK-167)
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2022年3月中旬、機体性能のインフレを阻止するため、空戦常連向けにシンリミテッド空戦なるレギュレーションが提唱された。
レギュレーションにはプロペラ空戦に加えて以下のものが追加されている。
・エンジンプロペラにおけるピッチ角を25°以内とし、ひねり・横倒しなどの行為を禁止。ペラ枚数は60°で固定とする。
・進行方向に対して15°以上の角度で設置されたプロペラ(通称正対配置ペラ)を計40枚以内とする。
・動翼の動作角度は基本20°以内とし、制御カナードと尾翼エレベータを併用する場合やピッチ・ヨー旋回に3つ以上の動翼を使用する際は10°以内とする。なお動翼はステアリングヒンジ1つにつき一個とする。
これらの制限により過去の多くの機体はレギュレーション範囲外となった。
また、重心設計などの都合上無理やりレギュ範囲内に収めてもほとんど曲がらないなどの問題が発生。
よって新たに機体を設計する必要性に駆られた。
・制式採用機
(1)TK-158 "震電Ⅳ”
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「せっかく速度域が下がったなら見た目もレシプロ機っぽくしたほうが良くない?」
ということで開発された機体。以前開発した震電Ⅲ(TK-133)の後継機ということで震電Ⅳとした。
名前に震電とついているが、主翼形状やコックピット前の反射防止塗装などはどちらかというとスカイクロラの散香に近い。
レギュレーションの都合上、カナードを駆動させるメリットよりデメリットのほうが大きいと判断したため固定カナード機としており、不足するピッチ旋回性能をヨー旋回で補うためヨーの安定性を意図的に崩壊させ急速旋回を可能とした。
また低翼機特有のヨー旋回の癖は主翼に下反角をつけることで調整した。
運用としては比較的不安定なロールを使って敵機をヨー旋回平面上に誘導、ピッチで調整しつつ敵機の移動に合わせてヨーを切ることで射線上に敵機をとらえ続け撃墜する「薙ぎ撃ち」を主軸に据えた格闘戦を仕掛け、危うくなったら速度性能で逃走する。といったもの。
実戦では本環境下でトップクラスのヨー旋回性能で格闘戦において多くの機を撃墜することに成功した。
しかし、そのヨーの不安定性により操作性は低くヨーの操作キーを一度押すと逆向きのキーを押すまで旋回が止まらない。
さらに、ピッチ旋回性能は低めなので機体上方、下方に回り込まれると反応が遅れる。などの問題点があり、後継機の雷華の登場以降退役した。
(2)TK-160 "雷華(ライカ)”
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震電Ⅳのコンセプトを引き継ぎつつ、運動性能をさらに引き上げた機体。
本来エンテ型推進式機ではピッチ方向の運動性能を上げることは難しい(空力中心および重心が一般的な牽引式機と比べて後方にあるため動翼との距離が短く、効率的に旋回しづらい。ペラ空戦ではカナードとエレベータの両方を操作することで無理やり機体を旋回させることができたが、動翼制限によりこれが難しくなっている。)が、機銃を機首集中配置にしたり、機体後方の軽量化などを行うことで機体重心・空力中心を前方に移動させて主翼後縁のエレベータと重心の距離を離し、牽引式機と遜色ない運動性能の獲得に成功した。
機体特性としてはTK-158の強化型といったところで現状格闘戦で押し負けたことは無い。また、TK-158で弱点となっていたピッチ旋回についても十分格闘戦に対応可能なレベルまで改善されている。
問題点としては重心の補正をエンジンを上に傾けることで解消しているためエンジンを吹き飛ばされると強烈な機首下げ傾向が発生することなどが上げられる。
各所に余裕を持った設計がしてあるため改修が容易であり、長く運用できる仕様となっている。
※諸元(初期型)
最高速度:720km/h
始動加速度:11G
ピッチ旋回率:138deg/s
ヨー旋回率:163deg/s
ロール旋回率:436deg/s
総パーツ数:161(カメラ、ピン除く)
機体重量:75.7
正対ペラ枚数:38
謎加速ペラ枚数:28
武装:
Bullet001×2門、Autocannon×2門
※改修経歴
Mk-A:初期型
Mk-B:
(3)TK-161 "氷雨(ヒサメ)”
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双発牽引式の高速戦闘機。
高速で接近してBullet001×4門の弾幕をばらまく一撃離脱運用を主軸とした運用を想定している。
造形を損ねない程度に大幅に軽量化した機体に双発エンジンを載せ、謎加速ペラを効率的な配置で多く盛ったことで高速かつ高い加速性能を得ることができた。
※諸元(初期型)
最高速度:1030km/h
始動加速度:11G
ピッチ旋回率:147deg/s
ヨー旋回率:152deg/s
ロール旋回率:404deg/s
総パーツ数:156(カメラ、ピン除く)
機体重量:67.4
正対ペラ枚数:40
謎加速ペラ枚数:38
武装:
Bullet001×4門
(4)TK-162 "雷華Ⅱ”
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雷華の後継機として開発されたエンテ型単発機。
機首前寄りに配置されたカナードと細い主翼が特徴的だが、機体強度が雷華と比べて圧倒的に低く空力的にも不安定であったため速い段階でお蔵入りとなった。
(5)TK-163 "吹雪(フブキ)”
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対ジェットの対抗手段がないことを危惧して開発された初のシンリミジェット機。
また、初めて実戦で長期間運用された当局初のジェット戦闘機でもある。
主翼懸架式のジェットエンジンにより空力特性を維持しており高い運動性能を持つが、自機の旋回負荷に機体が耐えられないという欠陥をもつ。
(6)TK-164 "雨燕(アマツバメ)”
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単発牽引式シンリミペラ機。
今までエンテ型に拘った機体製作を行っていたが、牽引式のほうが操作性と運動性能の両立が容易であることに気づき、以降シンリミ時代の間は主力の座は牽引機が持つこととなる。
(7)TK-165 "鵺(ヌエ)”
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いろいろとトチ狂った三発機。
旋回性能こそ高いものの機体旋回時にエンジンプロペラが負荷に耐えられない欠陥を持つ。
しかし、エンジンが分散して配置されていることにより生存性は極めて高かった。
(8)TK-166 "花鶏(アトリ)”
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シンリミ機として当局初の錘式エンジンを搭載した牽引機。
加速が鈍く格闘戦には向かないが上空からの急降下時の速度の乗りが良いため奇襲に特化した運用がなされた。
(9)TK-167 "氷華(ヒョウカ)”
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錘式のエンテ型機。
もはやシンリミでエンテ型を作る理由がロマン以外になくなっており、極めて不安定な機体となっているがヨーとピッチの旋回特性差を利用したトリッキーな機動を用いた戦闘が可能。
(10)TK-168 "夜雀(ヨスズメ)”
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TK-166花鶏の後継機。
花鶏の問題点である、低速域の加速の弱さと急降下耐性の低さをカバーしつつ、Bullet001縦列モーターカノンを搭載するべく双発串型のエンジンプロペラ配置となった。実験的に第六世代エンジンを改修したものを搭載しており、第七世代直列双発エンジンと同程度の推力を保ったまま小型化に成功している。
上下対象のラダーや比較的安定性の高い空力配置により、高い操作性をもつ。
(11)TK-169 "夜鷹(ヨタカ)”
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TK-164雨燕の後継機。
二重反転型牽引式機だが、機首にACM仕様縦列モーターカノンを配置している。(後側をBullet002に置き換えることで弾丸の出現位置がエンジンプロペラと重ならないようにした。)よって高速域でも大火力を維持することが可能となっている。
空力配置は全体として極めて不安定であり、バックで飛ばしたほうが安定する(何故)。それゆえに運動性能は過去最高クラスとなっており、鋭角的な機動が可能。また二重反転エンジン故に速度性能も兼ね備えている。
しかしながら機体の耐久性とエンジンの安定性に問題があり、急激な機動でエンジンが自壊するという問題があるためお蔵入りとなった。
(12)TK-170 "青嵐(セイラン)”
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TK-163吹雪の後継機。
水砲数は合計40個と機体重量(115.4)の半分以上を占めており、大質量を飛ばすために大推力エンジンを搭載とかいうトールギスのような設計思想となった。なお、尾翼にはTK-169夜鷹のパーツが流用されている。
TK-163吹雪と比較すると圧倒的に操作性が改善されており、無操作で直進が可能。
旋回時に空中分解しないよう、ブレースも多めに張られている。
が、主翼のペラが急激な旋回に耐えられずもげる案件が多発した。
(13)TK-171 "雪華(セッカ)”
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氷華の後継機。
空力特性を念入りに調整した結果、シンリミエンテ型機の中で最高クラスの運動性を持つ。
しかし、牽引式には及ばない上に操作性が犠牲となっているためお蔵入りとなった。
(14)TK-172 "鎌鼬(カマイタチ)”
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無尾翼ジェット戦闘機。
その特異な形状や機体質量にも関わらず高い運動性能を持ち、レシプロ機と互角程度に戦うことができる2022/10時点において当設計局最高スペックのジェット戦闘機。しかしながら操作性はお世辞にも良いとはいえず、激しい揺り戻しがあるため癖を把握している人間でなければ乗りこなすことが難しい機体となっている。
また、例によって機体強度が運動性向上のための犠牲となっているため少しでも翼端に被弾すると空中分解する。
(15)TK-173 "鸊鷉(ヘキテイ)”
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複葉化により旋回時の主翼負荷の分散を図った機体。
単純な矩形翼故に効率的な旋回が可能となった。
(16)TK-174 "水鶏(クイナ)”
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鸊鷉の後継機。
空力的により洗練し、運動性と強度を両立しているが機体重量がかさんでおり持久力に乏しくなっている。
(17)TK-175 "鶺鴒(セキレイ)”
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パラソル翼とすることにより上向きのピッチ旋回性能を向上した機体。
空力の偏りにより化け物じみた旋回が可能となっているが操作性が大きく犠牲となっている。
(18)TK-176 "翡翠(カワセミ)”
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当設計局最後のシンリミテッド空戦機。
格闘性能を追求していった結果極めて不安定となり、直進して飛行させることが不可能となっている。(エンジンを逆回転させて後ろ向きに飛行すると旋回半径が大きくなるほど。)故に旋回率は最高クラスだがパイロット負荷が極めて高い機体で、体調が良いときでなければ操縦するだけで酔う。
この機体を最後として以降当設計局でシンリミテッド空戦機は開発されていない。
・実験機
(1)X-157
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第七世代プロペラ戦闘機用に開発していた機体を急遽シンリミテッド空戦仕様に転用したもの。
造形に第七世代機らしい面影が残るがカナードが丸ごとオミットされている。
性能が微妙だったうえ、レギュの動翼制限の厳格化によってピッチ性能が低下。
また見た目が速度域にそぐわないということで完全に没機体となった。
(2)X-159
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不慣れな単発牽引式機の造形に慣れるために開発した機体。
全体的にはまぁまぁな性能の機体となっており、突出した性能が無いため空戦に出すことは無いがシンプルな構造故に空力などの実験をしやすい。
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※X-159-G
オートジャイロ化したもの。
操作性は極めて高いが、速度性能が低く、かつ元の機体強度が低いため被弾で即空中分解するためお蔵入りとなった。