クラウド
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【クラウドってなんですか】
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二死満塁 2022/02/12
クラウドとは、色んな悩みごとがなぜ起こるのか、ちゃんと考え、書きあらわすための図です。
また、この図を使う事で、悩みを解き明かす方法を考える事がでできます。
蒸発する雲、対立解消図といった呼び方もされています。
「誰かと誰かが喧嘩している(対立)」
「右に行くべきか左に行くべきか、、どっちに行くか悩む(ジレンマ)」
「困った事の原因になっている対立」
「誰にどのぐらい任せて良いのか悩む」
といった色々な悩みごとに使われます。*1
クラウドは、図1のように5つの箱と線で書かれます。
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Dに一方の「行動」、D'に「対立する行動」が書かれます。
BにD行動したい「願いごと」、Cに逆の行動をしたい「願いごと」が書かれます。*2
そして一番左のAのところに、BとCをしたい共通の目的が書かれます。
線の意味は「目的」←「手段」の関係をあらわしています。
この図を書くことで悩みがきれいに整理できます。
この図を創ったエリヤフ・ゴールドラットは、下のようにこの図を説明しています。*3
分かり易く書くと「私たちは、よく悩んでいるが、よくよく考えてみれば色々な思い込みが悩みを引き起こしている、その中の間違った思い込みを変えられれば、悩みを解き明かすことができます」という事です。
この図を使ってちゃんと考えていけば、悩んでいたことが『雲が「ぱーー」と消えていく』ように解き明かすことができるのです。
この思い込みを出すために、それぞれの線の裏にある思いを出していきます。
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そうすると、「あれ?これって正しいかな?そもそもこれって対立していないのでは??」と考えられ悩みを解き明かす事ができるのです。
さて、ここには、色んな人が作った。クラウドがのっています。まずは色々みて自分が作るときの参考にしてください。
最後にここを使うときの注意点を書いておきます。
この図を創ったエリヤフ・ゴールドラットは「どんな対立でも解消できる*4」と言っています。どんな対立も、間違った思い込みを変えれば解決できると。
と言うことは、この事例集に集められているクラウドは全部間違っています。
どういう意味かわかりますか?
もし完璧に正しいクラウドが書かれていたら対立を解消できなくなりますよね。
「そんな事はありえない」と図を創った本人が言っているので、どんなに頑張ってクラウドを書いても正しくなりません。
「全てのクラウドは、まちがったクラウド」なのです。
ですので、「それぞれのクラウドのどこに間違いがあるのだろう?」と「間違い探しゲーム」をするように見ると楽しめると思います。
みんな色んな事になやんでいます。すごく難しい悩み事に出くわすこともこれからあるかもしれません。けど、その悩みは必ずとける!
クラウドに正解はありません。楽しんで、どんどん、見たり、書いたりしましょう。
nisimanrui.jp.icon二死満塁
引用元・参考資料
*1 Evaporating cloud TOCICO Dictionary Second Edition2012 TOCfEでのクラウドは主に「誰かと誰かが喧嘩している(対立)」の場面で使われることが多い。
*2 to achieve whatを「願いごと」と日本語訳した
Mistakes and Difficulties in Working with TOC Logical Tools /Jelena Fedurko2014
*3 週間ダイヤモンド 2001年9月15日号エリヤフ・ゴールドラットインタビュー
社会科学では対立が起きると妥協の道を探そうとする。自然科学では妥協はしません。 そもそも自然科学は「現実には対立は存在しない」を信念としているからです。 対立が起きるとすれば、それは私たちが現実に対して、間違った前提条件を考えているからです。 それを改めれば対立は解消することになります。<
*4 エリヤフ・ゴールドラット著 ザ・チョイス2008
対立は全て取り除くことができる