授業事例(5/24投稿:基礎線形代数,線形代数Ib・小林正典先生)
本ページの作成日:2020/5/25
本ページの最終更新日:2020/5/25
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投稿日:2020/5/24
科目名:基礎線形代数,線形代数Ib
投稿者:小林正典先生(理学部数理科学科)
【実践内容】
数学の講義です.全員が同じ場所を共有している感覚はなく,「教員対学生」の集まりの感覚ではありますが,学習自体は機能していると思います.
(1)事前
URLをkibaco「資料」「お知らせ(メール)」で通知.(原則として固定)
当日の資料・課題(PDF)をkibaco「資料」「課題」にアップロード.kibacoへのアクセス集中問題のため,講義時間前に見られるよう設定.
(2)講義時間
講義開始少し前にパソコンとiPadの両方でZOOMに入り(待機室は使わない),iPadを共同ホストに設定する.iPad画面をパソコンで直接共有するよりも,端末が2台になる方が便利だった.ZOOMは参加者のビデオ・音声オフ(ただし自分でオンにもできる)に設定してある.パソコンにヘッドセットをつけ,iPadは音声を使わない(ハウリングが起こるため).講義開始の最初と最後だけ自分の映像を映し,それ以外はビデオはオフ.
板書はiPadのノートアプリ(Notability)でリアルタイムに行い,ZOOMの画面共有(ホストのみ共有可)で表示する.講義開始前に,伝達事項や今日の講義の目標など少し板書しておき,学生が見られるようにしておく.最初,伝達事項はパソコン側のPowerpointファイルでやってみたのだが,プレゼンモードが全画面を使うので他のことができなくなり不便だった.そのため,iPadのノートに書いている.
アプリは実は黒板より使い勝手が良いのだが,スクロールで通信上の負荷がかかるのと,画面が狭くて前の部分を参照しにくいのは難点である.教科書のない授業ではあらすじを予め資料として配っている.長時間画面を見続けると疲れるであろうから,途中で手を動かしたり発言する時間を設定する.
チャットを常時立ち上げておき,質問やトラブル対応を行う.
100人規模の講義では,途中,ZOOMのブレイクアウトセッションを用いて学生を6つくらいのグループにランダムで分け,TAと巡回しながら質問対応している.大人数では発言しにくい学生も,ブレイクアウトセッションでは互いに画像を映しながら話している様子が伺える.また,教員も学生と直接話して反応がわかるので,授業をやっている実感が沸く.ホスト2台は,巡回用と全体用に役割分担している.
(3)事後
毎回,課題を設定し,kibacoに提出させている.出席状況を確認する場合は,ZOOMのHPのマイアカウント・記録から,接続記録(重複を除く)のcsvファイルをダウンロードしている.ただし,この課題の評価が案外面倒である.
学生の通信の不具合等があるので,iPadの板書内容は,pdfにして自分にメールで送り(ノートアプリについている機能),講義後すぐにkibaco資料にアップロードしている.
【実施の状況や、学生の反応、教育効果、今後の課題など】
kibacoの課題の評価が,大人数のとき非常に使いにくいです.チェックするにあたり,100人の学生の課題を一人一人画面に映し出して,画面をスクロールして,評価を書きこんで,次の学生に移る,の繰り返しをしなければならないようで,時間的に非常に非効率です.登録学生の課題提出状況の一覧表を出力し,一括ダウンロードした課題(ファイル名の先頭には学修番号をつける)を見ながら評価を加え,再び一括登録できるよう改修をお願いします.それでも紙の場合に比べて何倍も時間がかかりますが.