授業事例(5/22投稿:基礎ゼミナール・近藤伸彦先生)
本ページの作成日:2020/5/25
本ページの最終更新日:2020/5/25
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投稿日:2020/5/22
科目名:基礎ゼミナール
投稿者:近藤伸彦先生(大学教育センター)
【実践内容】
基礎ゼミナールの初回授業をZoomで実施しました。自分なりに行った工夫と、その結果についてまとめたいと思います。
【Zoomを使用した環境】
研究室にて、ノートPCと外付けディスプレイの2画面で実施しました。
ディスプレイを画面共有用とするものとし、外付けWebカメラをディスプレイの上に設置しました(顔がカメラに向くようにするため)。マイクもこのWebカメラのものを使っています。
バーチャル背景を用いるために大きめのホワイトボードを椅子のすぐ後ろに(カメラに映る範囲をすべて覆う位置に)置きました。
【行った工夫】
授業開始前には、「ミュートにしておく」「カメラはOFFでOK」「基礎ゼミナール第2回 14:40から開始」といった注意事項や授業のルール等をあらかじめ書いておいたPDFを画面共有しておきました。
バーチャル背景は、自分で撮った都立大のキャンパスの写真を使用しました。まだキャンパスライフを送れない新入生に少しでも雰囲気が伝わればと…
画面の大きなディスプレイは画面共有用として用いて、Zoomのメインウィンドウや手持ち資料等はノートPCの画面上で管理する形としました。チャットのウィンドウは縦長にして画面共有用ディスプレイの邪魔にならない位置に配置することにして、常に確認できるようにしました。(画面共有している画面にチャットのウィンドウを配置しても、受信側にはこのウィンドウは映らないようです。)
画面共有すると、学生側は全画面表示になります。これの解除の仕方がわからないと「Zoomを見ながらPCで調べ物はメモをする」のような並行作業ができなくなるので、解除の仕方を最初に図を用いて説明しました。
顔出しはしなくてよい(カメラOFFでよい)こととし、授業中の意見はすべてチャットとしました。聞き取れなかったりわかりにくかったりしたら、気兼ねなくチャットに書くよう最初に強調しました。また、聞きっぱなしにならないように、10~15分ごとくらいに質問を投げかけて、チャットに書いてもらうようにしました。
基礎ゼミなので自己紹介の時間を設けましたが、これも(時間の都合もありましたが)チャットに書いてもらうこととし、私が適宜内容を拾い上げて反応する、という形にしました。
【実施の状況や、学生の反応、教育効果、今後の課題など】
【やってみた結果】
すでに1週間授業を受けていたこともあると思いますが、学生のZoomの使用は全く問題ありませんでした。チャットも、こちらの投げかけに対してちゃんと反応が返ってきますし、途中わかりにくい点があればきちんと書き込んでくれたので、すぐに疑問を解消することができました。対面授業だとなかなか発言できないと思うので、仮に対面になったとしても、こうしたオンラインでの意見表明の方法を取り入れると効果的だろうと思います。チャットの書き込みを適宜拾い上げることで、それなりの場作りはできる感触でした。
教員は画面共有用の画面を見ていることがほとんどなので、この画面上にチャットのウィンドウを置いておくと、チャットの見逃しがなくなると思います。
チャットで質問したところ、この授業においては、すべての学生がPCでZoomを立ち上げていることがわかりました。全画面表示解除のことを最初に教えたからかどうかはわかりませんが、Zoomの画面を見ながら別のWebサイトを見たりGoogleフォームで回答したりということはかなりスムーズにやれていました。
今回使用したWebカメラのマイクは、悪くない音質だったようです。マイクによっては音質が悪いこともあるようで、その場合は学生も少ししんどいようです。現在品薄の状況ではありますが、動画やWeb会議において音質はかなり重要という話もありますので、マイクはある程度しっかりチェックしたほうがいいかもしれません。
【まとめ】
総じてスムーズに授業が進められたと思います。スマホのみでZoom参加している学生もいなかったので、スマホ用に資料を調整したりすることはあまり考えなくてよい感じでした。これは授業ごとに異なると思いますので、授業ごとに環境調査しておくとよいのかなと思いました。
授業が4限だったこともあると思いますが、授業の最後に出した課題に、授業後すぐ取り組んで、その日のうちに7~8割の学生が提出していました。これは例年では考えられない状況です。(もちろん、アルバイトやサークル、通学等の時間がないということも大きいのですが…)
今回はチャットのみで双方向授業を行いましたが、次回からはグループワークを始める予定で、ブレークアウトルームなども使用しようと考えています。すでに他の授業でブレークアウトルームを使っている学生も多く、学生自身も経験とスキルがついてきているものと思います。対面とはまた異なる、オンラインならではの場作りを試していこうと考えています。