クラウドワークスを退職して2年半が経った
そんなに前じゃないと思っていたけれども、最終出社が2016年7月なので、もう2年半前なんですね。早いなー。
これだけ経てば当然僕がいた時とはまるで別物になっているはずなので、以下の話はあくまで昔話として読んでください。
入社時
入社時の僕の経験は、Javaが1年半、Rubyを独学でちょろっとやってたくらいの、プログラミング初心者がちょっとマシになった程度の実力でした。そんなのをポテンシャル採用してくれたのには本当に感謝。
実力自体は本当に期待されてなかったっぽく、入社後の面談で「思ったよりプログラミング出来てよかった」みたいなことを言われた覚えがあります。
僕が入った2015年頭はマザーズに上場したての時期で、人を一気に増やそうとしている時にうまく潜り込めた感じでした。
僕が入社した時は40~50人くらいだったと思いますが、その後も毎週人が増えていって辞める時には100人を超えてました。
給料
知らない奴の昔話だけでは面白くないので、皆さん大好きお金の話。
僕は上記のようにほぼ素人扱いで入ったので、給料は400ちょい下でした。
ただ、前職が300いってたかどうかってところなので「やっべぇ、約100万UPだ!」とか喜んだ覚えがありますし、一番大事なのはSESを辞めてWeb系にいけることだったので、その懐の広さに感謝です。1年半後の辞める時点でも400いってなかったのはどうかと思うけど。
給与査定では「〜すれば評価上げられるけど、〜なので上げられない」みたいなニュアンスの発言を毎回お約束的にされて、その指摘内容自体は事実だったのですが、とはいえ、会社が儲かっていればそんなの関係なくもっと貰えてしかるべきな仕事もできていたと思うので、「台所事情が苦しいんだな」と思った思い出。売上は全てを癒す。
マネジメント・開発手法
僕が入った時期は、それまで意図的に少人数で回していたのを上場を機に一気に人数を増やすぞとやっていた時期なので、なにより大変だったのはマネジメント・開発手法の移り変わりだったと思います。世の中の様々な手法を取り入れては失敗し、チーム改変をやたらと繰り返していました。
これについて詳しく書くとそれだけですごい量になりそうだし何より面倒なのと、世界の開発手法の99%に毒を吐くだけのお話になりそうなので、思い出したことをざっくりだけ。
スクラムはスクラムをやること自体が目的化する
データ分析をしても、分析対象を決める・計算式を考える・分析結果を正しく読み解くのが非常に難しく属人性が高いので、有効活用できる人間は少ない
どうでもいい分析対象を間違った計算式で見て、恣意的な解釈をするとかやりがち
どんな手法も本質を理解されず、自分の行動の正当化に悪用されがち
行動指針がふわっとしがちで、みんなが同じものを見ていない
会社のやってることが会社の掲げるビジョンに合ってない、とか
行動には逆走が存在することを理解していない
ビジョンのない行動の結果、負債が積まれて本当にすべきことから遠ざかる
「前に進もう」とか言い出したら要注意。これは、行動さえすれば前に進んでると思う人が言うセリフ
前に進んだかどうかは「進んだ距離」ではなくて「目標と現在地の距離が縮んだか」で判断しましょう
MVPは言い訳に便利すぎる
「これはMVPだから〜」でなんでも説得力ある風になる
以下の絵の"Not like this...."になってはダメって概念ではわかってるけど、現実的には目に見えない概念の話なので、余程上手くやらないと大体いつのまにかそうなる
https://gyazo.com/4095d49512cbeb8897f8e90bbfa5b4cd
多くのマネジメントは聞きかじったことを手当たりしだいに試す、耳年増マネジメントになるのがつらいですね
技術的負債
プロダクトが売れたらその金で入ってきたエンジニアが初代CTOが積んだ負債を返済して回る、っていうのはよくあることと聞き及んでいますが、クラウドワークスでも例に漏れずやっていました。
これに関しては僕が話さなくてもクラウドワークス Advent Calendarに毎年何らかの形で書かれているので、気になる方は漁ってみてください。すごいよ。
何で辞めたの?
金は2番目の理由です。
1番の理由は超個人的でクラウドワークスと関係ないので割愛。
一番の思い出
僕以外にはクッソどうでもいい話
エンジニアの中でも特に愛されキャラの人がいまして一時期隣の席だったのですが、ある日ふと横を見たら、その人が真剣な顔でコーヒーの滴り落ちるmacbook proを振っていたのが面白くて面白くて、今でも思い出し笑いします。
あの時はエンジニア全員でいじり倒しましたね。
クラウドワークスで働いた感想は?
エンジニアはみんな最高でした。
今、僕がRailsエンジニアとしてやっていけるだけの実力をつけれたのはあの仲間がいたからだし、あのメンツの実力を考えると自分はまだまだカスだなと思う次第で、身が引き締まります。
全体の話をすると正直言葉に詰まりますが、ただ、中にはお世辞抜きに圧倒的な能力を持った人が数名いて、その人たちの仕事を見れたのはそれだけでもすごい価値がありました。
終わりに
採用しているらしいので、興味ある方はどうぞ