ドナルド・ジャッド
"意図していようがしていまいが空間というのは生じるものであり、意識していようがしていまいが空間の意味というのは生じるものなので、ニュートラルな空間など存在しないのだ。これが私の作品の周囲に関する関心の始まりだ"
"3次元は現実空間である。それは[2次元平面に描かれた絵画において、3次的な奥行きをもった空間を認識してしまうような]イリュージョニズムの問題、それから絵具の軌跡や色彩の内や周辺にあるリテラル(即物的)な空間の問題を取り除き、ヨーロッパ美術のなかでもっとも顕著で不快な遺物を追放するのだ。絵画の限界の幾つかはもはや存在しない。作品は考えられるかぎり強力でありうる。実際の空間は平坦な表面上にある絵具よりも、本来的に力強く、かつ明確である" Specific Objects 1964, JUDD
このテキストがジャッド自身の作品の解説ではないことに留意しながらも、ジャッドが3次元の立体作品に期待していたのは、イリュージョンや演劇性が発生しない、物そのものが空間のなかにあらわれるという点にありました。
ワタリウム美術館のジャッド|マーファ 展のテキスト
ワタリウム美術館のジャッド|マーファ展はコンパクトながらテキストと構成がよかった。
ニューヨークの再開発を巡る政治闘争から距離をおいてマーファに移住。
物そのものが在ることに焦点を当てるためで、コンポジション、寸法、空間の在り方、塗装、素材すべてがそのために設計され選択される。純粋性が帯びてしまう白・輪郭が曖昧になる黒を避けて、輪郭が明確になる赤をよく用いた。工業製品を用いるのは、自分で作るとラフになり作家性を帯びてしまうので避ける。また単なる素材でしかなく具体的であるため。
ジャッドの書き物
https://juddfoundation.org/donald-judd/writing/