給与は頑張るより構造の問題
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お給料は、「その業界のお金の流量」「人材の差による利益の変動幅」「人材の希少性」「その業界の人材の需給」「人材の流動性」とかで決まるように思える。 労働者が頑張るとか経営者の努力とかでは、局所的短期的にしか解決しないんじゃないかなぁ。 例えば、「売り上げが1000億ある会社で、誰を雇うかで利益が500億ぐらい変動して、しかもレア人材で、油断すると競合他社に速攻でヘッドハント」という状況では、お給料をガンガン高くする合理性が生まれる。シリコンバレーのエンジニアやCEO、スポーツ選手、トレーダーとかの給料が高いのはこのせい
逆に、「業界が貧乏で、誰を雇っても売り上げ変動がほぼなく、補充がすぐできる」とか「一度雇うと解雇できない」とかだとお給料は高くならない。搾取とか悪意とか関係なく、給料を上げることに、悲しいかな合理性が発生しない。
大事なのは「合理性を発明する」こと。「合理性がなければ賃上げしないのか!?冷血漢め!」と思うのは間違い。合理に逆らうのは、重力や熱力学第二法則に逆らうような勝ち目のない戦い。なので「どうすれば賃上げに合理性が出るよう、ルール設計やハックするか?」と考えるほうが、建設的かなぁと。
/emoji/twitter.icon 上場前後のベンチャー企業の執行役員は株持ってなくても1,000万円台前半が報酬の中央値だけど、これは外銀新卒2年目と同じくらい。もちろん前者の方が平均的な能力は遥かに高いが、それでも後者が同等の待遇なのは、金の流通(融)に近いから。
金融の給料の高さは能力ではなく業界構造に依っている。