世の中のSaaS企業は研究開発型になるべき
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人が汗をかいてお金をもらっているのではない
電気が仕事をしているのであって人間は直接価値をデリバリーしていない
わかりやすいのでよくマッサージ屋さんの話するんですが、マッサージ屋さんは典型的なサービス業で不可分性、消滅性、非均一性などといった特徴があってすごくスケールしづらい。
つまり、サービスをする人と受ける人は同時にそこに存在していないといけない制約が強いので生産性が二倍三倍にはならない。さらに、貯めて置けないので大量生産による効率化もできない。
スキルが無形なので俗人化しやすい。大体こういう話です。
ITサービスはどうはどうなっているかというと、お客様はWebサイトを通してぽちぽちするだけなので必ずしも人が相対する必要はありません。
サービスをメンテする企業はWebサイトをどんどん改善すればいいので改善が蓄積します。
サービスはシステムが提供するので均一です。
デジタルはサービス業にスケーラビリティを導入した画期的な歴史的転換点なんですね。 で、お客様にサービスを直接提供しているのはなんなのでしょうか?
それはWebサイトでありサーバであり結局のところ電気なんですね。
人間関係ないんです。
実は人間はもはやサービスを提供していない世界観であることをきちんと理解しないといけません。
人間は電気を効率的にサービスに変える改善活動に注力することがレバレッジの源泉
人間に働かせたらコストと速さで負けます。
人間に働かせるにしても習熟度と設備投資の問題
定型化されて量産体制を敷いている組織に効率で絶対に勝てません。
電気が仕事しやすい環境をいかに整えるかが重要。
行き着くところは実験的な試み
最初はベストプラクティスとか常識的に考えたらこうだよねっていうのでガシガシ改善するんですが、行くところまで行くとパクるものがなくなります。
するとどうするかというと、試すしかなくなります。
よくわからないものを試す世界で一番普及していてわかりやすいフォーマットが研究者がやってるようなやつなんですよね。
すなわち、プロポーザル書いて、研究資金を得て、実験をし、結果を論文にまとめて、カンファレンスとかで発表してノウハウを論文紙として積み上げていく。
必ずしもアカデミックなやり方が良いとは言わないんですが、何百年が続いて洗練されてきた積み上げ方法なんでフォーマットとか価値の評価の仕方とかが安定してて参考になるのかなと思ってます。