遺伝学研究を使ってすべきことは、「アンチ優生学」の立場で遺伝学を積極的に平等の実現に利用すること
遺伝学が人間を階級づけることに利用され、その階級づけといううヒエラルキーが、自由、資源、福祉の配分における不平等を作り出すために利用される。
何をすべきではないか、を中心に見てきた。
遺伝の影響を決定的なものだと解釈してはならない。
社会政策による平等の実現を諦めてはならない。
社会的に価値づけられた成り行きを、人間の価値と混同してはならない。
では遺伝学研究を使って何をすべきなのか。
臭いものには蓋をするように、遺伝学をなかったことにする?
ゲノムブラインドな立場。
遺伝的な不平等が自然なものとして捉えられてしまい、優生学の思う壺。
ゲノムブラインドではよろしくない。遺伝の研究を無視するのではなく、それを利用したいかなければ。
アンチ優生学の立場に立つ必要がある。
優生学の立場は、遺伝の影響を、不平等を自然化するものと位置付ける。
ゲノムブラインドな立場は、遺伝データを社会平等の敵とみなし、研究や政策立案のために使ってはならないとする。
アンチ優生学の立場は、遺伝の知識を積極的に、自由、資源、福祉の配分に不平等をなくそうとする。