ある人種における遺伝的差異が別の人種においてもある、とする主張にはなんの科学的基礎がない
行動特性などの諸々について、ある人種における結果が別の人種においても遺伝的差異があるとする主張は、すべて科学的基礎がない、ということになる。
祖先が違えば差異は意味をなさないのだから。
生態学的誤謬という科学的立場に立てば、人種間の遺伝的差異をめぐる憶測は、今日の科学に立脚していないし、そういう問いを発していること自体が、それを差異があるという結論ありき(しかもそれは誤り)で物を言っているだけというのがわかる。 「今日の」科学ではそうだが、果たして今後もそうと言えるのか?遺伝的に差異があることを支持する結果が出ると言っているものもいるが、著者は懐疑的。予見できるかのように語る者に対しては。なぜなら、科学はいつでも驚きに満ちているから。