一行見出しの作り方
意味のエッセンスをつくる場合に、ひじょうに大切なことがある。それは、過度に抽象化しすぎないことである。むしろ、できるだけ柔らかい言葉で、発言者のいわんとした要点のエッセンスを書きとめるのがよいのである。たとえば、お酒を飲むことについて、それを好意的に論じた発言があったとしよう。それを一行見出しに圧縮するのに、「飲酒効果の是認的発言」などと書くよりも、「酒はの飲むべし」と書いたほうがよい。
『発想法』
(
川喜田二郎
) p.79 ~ p.80