第25章 労働
現在のトルコに含まれる古代ローマの属州ビチュニア出身の大理石職人は、帝国全域に名をはせていた。インカ帝国のルカナ人は皇帝の輿をかつぐ仕事を与えられていた
日本の古墳時代でも氏姓制度があって、職掌によって氏が名付けられていたのを思い出した
このへんは名字の由来とあわせて調べると面白いですよね。
ゆる言語学らじおでおもしろかったのは、「高橋」は神職だったとか。神様と現世をつなぐ橋の役目みたいな。
ちなみに、富山の新湊には面白い苗字の人が多いです。名字の多くは新湊独自のもので、江戸時代の商家が明治になって戸籍に登録する際、扱っている商品をそのまま名字にしたとのこと。
民族のなかの多くの人々が、他にはほとんど従事する人のいない職業に移っていけば、軋轢が減る。反対に、優位集団が好む仕事を少数派の人が選ぶと、報復を受けることがある。こうした理由で、好ましい仕事についている人は、たまたま少数派の一員であれば、競争相手としていっそう否定的に評価されるのだ
以前話していた多数派, 少数派という点が影響するという話が出てきたなあという印象です。逆転した世界がどうなるのか気になる
これはほんとうにそう。差別がひどいアメリカからDEIがでてくるのはこういうバランスがどんどん崩れている(少数派の率がふえている)からなのかなーとか妄想。
米国の総人口に占める人種・民族グループの構成は、2020年時点で白人の割合が57.8%と引き続き最大だ。しかし構成比は、2010年の63.7%から5.9ポイント低下した。3番目に多い「黒人またはアフリカ系米国人」も、10年前の12.2%から12.1%とわずかに減った。対照的に、シェアが拡大したのが、白人に次いで多い「ヒスパニック系またはラテン系」で、同期間に16.3%から18.7%へ上昇した(図2参照)。
戦時中になると少数派をとりこんで役割を与えることもあれば、もっと悲惨なことになるっていう紹介があったけど、後者しかイメージがなかった。前者ありえるのか。。。?奴隷として使い倒すイメージしかない。。。こういうのがバイアスなんだろうけど。
技能をもった移民は、あまりにも貧しくて立ち行かないような社会からやってくる例が多いのだが、なり手のいない立派な職業に就くことができた。技能のない人間が、誰の領分も侵さずに卑しい仕事を始めるのと同じように。いずれの場合も新入りは、同じ民族の住民に頼って、仕事を始める手助けをしてもらうだろう。
少数派でもやっかみはあるかもしれないけど、技能があれば権威から認められて重要な仕事につくことができたという感じか。現代日本も移民をどのように考えるべきか難しい問題ですね。冒頭に出てきた「最適弁別性」をうまく理解できれば、アメリカのようにより上位のアイデンティティでまとまることができるのだろうか(実際にはアメリカ人のアメリカに対する感覚はどうなんだろう?イタリア人は州にしかアイデンティティを感じていないみたいな話をチラッと聞いたけど..)