TH11 -Stein- /TH12 -Copet-
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最近空戦が開かれず、既存機体の改修に取り組めない手持ち豚さんと化してしまったため、久しぶりに新型機を開発。
苦手な旋回戦に挑戦するためにピッチ・ヨー性能高めに調整した、TH11
2,000kph台での一撃離脱運用を想定した超高速小型機、TH12
これら2機を新たにTHファミリーに迎え入れる運びとなった。
のだが、これらはまだ実戦経験が少なく、細かい調整が行き届いていない未完成の機体であり、
それ以前に新しい事に色々チャレンジした結果、色々空回りして既に多くの改善点が見えている為、
TH09・10と同じ第三世代機の枠を抜ける事は無いと思われる。
とはいえ折角作ったので、ガッツリ紹介はしていくつもりだ。多分誰も見てないけど。
TH11 -Stein-
https://gyazo.com/4a5ee67b396e8a792455cc08483ab4cc
前倒し水平ペラを主翼に用いる事で、TH10とは真逆の薄い主翼をデザインしつつ、
ピッチ上げ時に謎加速を働かせて素早く旋回できるように調整した旋回戦機。
速度は控えめであるが、低速域での安定した旋回性能と、機種ブレを抑えた照準の容易さが特徴。近〜中距離からの狙撃運用を想定している。
武装はBullet001(AP)×2、Bullet002(HE)×2、無誘導ミサイル×2、計6門を搭載。
tencho機としては最高火力で、AP×4の弾幕をばらまく従来機とは異なり、一発一発狙いを定めて撃ち抜くタイプの機体である。
https://gyazo.com/4693a3e0c6000bff38be8ab0f02bfcb1
尾翼の一部がエレベーターとなっており、動翼カナードと同時に稼働する事でピッチ操舵を担う。
何気にエレベーターとカナードの同時操舵はTH06以来の機構だが、片方で旋回するのと比較するとやはり段違いによく曲がると感じる。
ヨー操舵は、以前作成した80級プロペラ機・Tm03から得た知見を活用し、ラダーの固定翼にも水平ペラを搭載。
旋回時に外側に謎加速・内側にエアブレーキが働くようにする事で、ピッチと同じく小回りの効く調整にした。
さらに、TH10と同じエンジン構造を採用する事で直進・旋回安定性を確保した一方で、エンジンペラの横倒し角を80°→40°に減らしている。
実はTH10は主翼全体が謎加速配置になっており、高速域では謎加速がメインの推進力となるため、低抵抗の小径ペラを採用した方が速いのだが、
エンジン単体で見ると大体40°くらいの横倒し角が最もパワーが出るため、前倒し水平ペラ主翼で謎加速のない本機ではこちらの方が優秀なのだ。
※その分回転径が広がるため、フレームの幅もTH10より広く取っている。
ランディングギアを完全に排除する事で軽量化も図り、タイマン戦にも挑める攻撃特化の次世代機としてデビューしたTH11……だったのだが。
◆問題点:ロール性能が致命的に低い
謎加速が少なく遅いという問題は、旋回戦向きの機体なので100歩譲って妥協出来るとして、
真の問題は、低速域でのロール性能が極めて低く、旋回戦中にほとんどロールできない点である。
https://gyazo.com/b6554e99d40a0549d75badf135183883
原因は明確で、TH10と同じ向かい合わせの直列双発エンジンを機体内部に収めるために機体中央部が空洞となり、
その分翼端に空力パーツを盛らざるを得ない構造になっているからである。
主翼端に空力パーツが多すぎるとロール性能を阻害するのは飛行部の常識であるが、本機はその特徴的すぎるエンジンのため機体設計の制約が大きく、
加えて遅い速度を補うためにペラの横倒し角を抑えて回転径を確保するため、中央の空洞も広く取っているので、
翼端のスペースも狭くなり、エルロンを仕込むだけの余裕もないため、機体中央付近にエルロンが配置されている点もロール性能の低さに拍車を掛けている。
TH10ではロール性能に不足を感じた事は無かったため、特に何も考えずに同じエンジン構造を採用してみたが、
そもそもTH10は一撃離脱機であり、ほとんどの場合高速域でロールする事になるため、強い空力効果によりある程度の速さでロールが出来ていただけであり、
加えてエンジンの回転径が小さく中央の空洞も小さいため、広く取れる翼端のスペースにエルロンを搭載出来ていた事もプラスに働いていたのである。
以上の問題から、中距離から旋回戦中の機体を狙撃する運用がギリ出来るかも、という中途半端すぎる性能のため、
根本的に一から設計し直さないと、主力機として扱えるようにはならないであろうと思われる。
本機から得られた教訓を礎としつつ、新たな旋回戦機を開発できる時を待つ事としよう。
Stein(シュタイン):片翼を赤く染めた事から「染色」を意味するステインと名付けようとして、スペルを間違えた。何だか頭が良さそうな名前だが、実際には頭悪い。
◆TH12 -Copet-
https://gyazo.com/adb06af23c15072f8b051b6615659586
こちらはTH11とは真逆の一撃離脱機。TH10よりピーキーな超高速機になる事を想定して開発した。
TH11から得た反省点を踏まえて、ロール性能を阻害しないエルロン・主翼配置を導入し、機体フレームも丸太とヒンジで強固に仕上げる事で高速域での信頼性を高めており、
その恩恵でエルロンをエレベーターとしても用いる急旋回スイッチも搭載しているが、
最大の特徴は、高速域での性能が高い錘式エンジンの搭載である。
https://gyazo.com/c2ffbc903d0091f785e97a3f8bb48b0c
TH09を初期型から後期型にマイナーチェンジする際、錘式と二重反転の特性について身をもって学んだのが、
錘式はパワフルだが空力が非対称で操作性が悪い、二重反転は空力が対照的で操作性が良いがパワーはそれなりという事だ。
二重反転はその構造上、エンジンのスペック上の回転数以上にエンジンが回らない為、高速域ではエアブレーキとなるが、
錘式はエンジン自体が自由回転できるため、高速域でもエンジンブレーキが働かず、加速性能が落ちないのだ。
そこで本機は、シンプルな推進式の錘式エンジンを専用に開発し、エンジン配置も至って普通な後ろ付けにした。
これにより、TH10や11のようなエンジン配置制約を無くし(というかこれが普通なのだが……)、機体中央付近に多くの空力パーツを搭載できた。
さらに、元々コンパクトな錘式エンジンと、中央付近だけで空力の確保が容易という特性に目をつけ、小型化も行った。
被弾面積が小さい方が撃ち合いに強いのはAPEXの常識、ヘッドオンになっても一方的に勝てる可能性も上がるのは一撃離脱機にとって大きな意味がある。
ラダーを水平に配置することで縦の面積も小さくし、流れ弾によって破損しないようにした。
https://gyazo.com/16e5848c4dbabd0b95256dfe5fdad0c1
他にも、飛行不能となった際に安全にリスポーンできるよう、ランディングギアにサスとスライダーを用いて強引な着陸を可能にしたり、
機首の照準器を離陸時に自動展開してパイロットのテンションを上げる機能を搭載したりと、
実戦向きの機能が満載の本機だが、こいつにも根本的な問題が存在するのである……。
◆問題点:TH10の方が速い
錘式エンジンのデメリットは、空力が非対称になる事で操舵に変な癖が現れ、操作性が悪化する点である。
特に高速・高回転なエンジンになるほどこのデメリットは顕著に現れ、本機も例に漏れずしっかりと操作性の悪さが問題となっている。
主翼の空力である程度相殺できるピッチはまだしも、ヨー操舵時には左右で機首上げ・機首下げの傾向が大きく分かれ、まともに照準を合わせられない。
そこで、本機はひねりペラを用いて操作性の向上を狙っている。
ひねりペラは前倒し角が強くなるほど加速性能が下がり、最高速度が上がるペラ調整の基本のひとつであるが、錘式においては操作性が上がる効果もある。
理由はよく分からないが、前倒し角が強くなるほど空力の非対称性が現れにくくなり、安定した操作感に近づくのである。
https://gyazo.com/0f462ee903b37b4e49e0e0f3d9474096
本機では40°前倒ししてからひねっており、癖はまだ少し残っているが錘式としては扱いやすい調整となっている……のだが、
前倒しを強くした事で加速性能が下がり、TH10の直列双発エンジンの方が加速性能が高いという本末転倒な事態になっている。
そのため、リミッターが作動するまでの性能は完全にTH10の下位互換となってしまった。
ではTH10のリミッターである1,500kph以上の速度域での性能はどうか。
本機は強固な丸太ヒンジフレームにより高速域でも自壊しづらく、リミッターの設定は1,900kphとなっているのだが、
ただでさえエアブレーキが弱い錘式エンジンを、さらにブレーキの効かないひねりペラにした事で、リミッターを超えた時に全力で逆回転しても減速してくれない。
この速度域でエアブレーキを展開すると負荷で飛んでいってしまうため、エンジンブレーキである程度減速したいところだが、
それをひねりペラ錘式は許してくれないため、うっかりするとすぐに2,500kphとかまで加速してしまい、そのまま旋回しようものなら汚い花火になってしまう。
つまり、ここまでの問題点をまとめると……
・錘式ならではのパワーをペラ空レギュ内で出す為には横倒しにする必要があるが、操作性が悪すぎて扱えない。
・そのためにひねりペラにしてしまうと、同レギュ内で作れる二重反転、直列双発のほうが速いし操作性も段違いに良い。
・さらに高速域ではエンジンブレーキがむしろ欲しくなるので、この点においても錘式は扱いづらい。
という事である。
https://gyazo.com/d4e6b257ac7c9caba8ade5335d924c5f
そんな訳で、TH10と比較して急旋回スイッチの搭載による急ピッチが可能・小型で被弾面積の小さいフォルムという利点はあるにはあるが、
一撃離脱機としての総合性能はTH10に劣るという可哀想な機体になってしまった。
とはいえ、TH11と違い根本的な構造が悪い訳ではなく、錘式エンジンという暴れ馬に振り回されているだけなので、
機体構造をそのままに二重反転に改装するだけでも格段に扱いやすくなると思われるため、
こちらは実戦経験を積んで最適化しつつ、エンジン換装も見据えて改良していく予定だ。
Copet(コペット):初めは錘式エンジン機→すいちゃんという愛称で呼んでいた為、星街すいせい+速い機体という事で、彗星(コメット)という単語と、Copenさんの空飛ぶ顔面から発想を得た展開式照準器を搭載している事から、組み合わせてCopetという造語にした。
◆機体データ
は、まだ調整中なのでそのうち出します。そのうち