TENCHOS:巡航ミサイル型ジェット戦闘機
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ミサイル発射ァ!!
◆開発コンセプト
垂直離陸するミサイルorロケットを空戦で飛ばしたい。
しかし真上を向けると、バウンディングボックスをはみ出してしまう。
そんな訳で、横向きに設置されたミサイルをシミュ開始後に持ち上げ、真上を向かせて射出できる発射台を開発。
見た目も楽しいミサイル型戦闘機として、TENCHOS(テンチョス)は誕生しました。
現在、2021年4月に初号機《01》と、10月に次世代機《02》の二機が制作されています。
性能面において02は01の完全上位互換なので、ここでは02をメインに紹介します。
◆発射台
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TENCHOSシリーズ最大の特徴である発射台は、ステアリングヒンジを用いたジャッキ構造になっており、
スライダーとコグの噛み合わせによって、ジャッキアップ時の剛性を獲得しています。
この発射台の基本構造は、01も02もほとんど同じです。
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ジャッキ部分と固定用アームは動力コグで接続されており、TENCHOS本体を鉄棒のように回す事ができます。
しかし、加速値を最大にした動力コグでも、ブレーキは完全には働かずゆっくりと自由回転するため、固定部分より若干後ろに重心があるTENCHOSは、何もしなくても自動で上を向くようになっています。
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アームと本体はデカップラーで固定され、エンジン始動時に自動で切り離します。
同時に、ジャッキ根本のステアリングヒンジが起動して、発射台がVの字に開くような形で外側に倒れ、本体の邪魔をしない仕組みになっています。
また、根本の回転軸となっているバラストには固定用のピンを仕込んであり、切り離し操作と同時にピンを外すようになっています。これにより、発射前の剛性と発射時の柔軟性を両立しています。
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実は根本のステアリングヒンジは、直接ピン留めせず大コグの根本接続で固定しているため、三次元的な回転も可能になっています。
これはジャッキアップ中に本体が上を向き切っていない状態で素早く発射した際に、もし本体の一部が発射台のアームに当たってしまっても、その衝撃を逃がすことで本体の破損を防ぐための構造です。
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また、01の発射台は大コグを直接ピン留めしていたのですが、02の発射台からの変更点として、
基部となる大コグを直接ピン留めせず、反転埋め込みした自動回転ホイールの根本で接続判定を掴み、ホイールの方をピン留めしています。
これはジェット機特有の世界ホイール論対策で、発射台基部の自由回転機構を保ちながら大コグがゆっくりと自動回転する、見た目もちょっとカッコいい機構に仕上がりました。
(でも実は世界ホイール論はシミュ開始後に少しでも回転ブロックが回れば良いらしく、アーム根本の動力コグが本体の自重で勝手に回る際に解決しています。なのでこの構造は完全にロマンです。)
◆本体
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TENCHOS本体は4翅の尾翼と固定翼とし、機体中央の動翼カナードで操舵、機首に4門の機銃を配置したジェットエンジンミサイルです。
左右・上下対照なので操作性は良い……はずなのですが、01は揺り戻しが大きかったり、カナードの基部がスイベルだった為か歪みにより直進性が悪化する欠陥品でした。
02は主にカナードの構造を見直し、重心と空力バランスも改善した事で、操作性はかなり良くなりました。
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まずは重心について。
ジェット機特有の問題として、推進式エンジンのため機体後部に配置される一方で、結構な重量があるため重心が後ろに下がってしまいます。
本機では16機の水砲を使用していますが、機首にこれまた重いBullet002A(HE砲)を4門使用する事で重心を前寄りに修正し、
固定翼も後方に多数設置する事で、比較的安定寄りのバランスに仕上げています。それでも重心は結構後ろにあります。
https://gyazo.com/cb86a008f328c811002de33917e080f7
次に動翼カナード。重心と空力中心がかなり後ろにあるため、カナードと言いつつ機体ほぼ中央に位置しています。
水平カナードは、丸太フレームに完全に埋め込んだスピニングブロックに接続し、スピニングは動力と加速値を切ってステアリングヒンジを一緒に埋め込む事で稼働させています。
垂直カナードも基部のブロックは同じですが、埋め込まずに上下別々に稼働できる構造にし、互い違いに動かしてロール・同方向に動かしてヨー操舵の両方を担います。
https://gyazo.com/c1824eb1f20fc76e8a83c5153d9bdb2b
この埋め込み水平カナードは、プロペラの接続判定が思いっきりスピニングと丸太に跨っています。
一般的には、接続判定が複数の被接続判定に重なってしまうと、シミュ開始時のグローバル座標や角度に応じて接続先が変わってしまい、想定外の破損が起きる事がある為、避けるべきとされていますが、
接続判定の範囲内に回転ブロックがある場合、座標や角度に関係なくその回転ブロックに最優先で接続されるという仕様があります。
本機の埋め込み水平カナードはこれを利用して、プロペラの接続判定が丸太にも被るリスクを無視する事が出来ます。
更にプロペラ自体の当たり判定と接続判定の中心が結構離れているおかげで、当たり判定が丸太に被らない範囲でプロペラを大胆に埋め込む事も可能です。
この仕様はku-ronさんのこの動画で解説されているので、省パーツでスマートな動翼を作りたい方は是非観てください。 (ただし、回転ブロックの機構系根本がプロペラの根本接続を無効化してしまう効果を持つため、それらが重ならないよう配置する必要がある点に注意)
https://gyazo.com/7eb2f0313e4918eafd5c37e71091ea9f
最後に機首武装について。
01の武装はAPでしたが、本機はHE4門を搭載しており反動がかなり大きいため、弱装にしたとしても一発で空中分解してしまいます。
そこで、01の頃から採用していた特殊な反動吸収機構を更に改造し、機体全体で反動を受け止める構造に仕上げています。
https://gyazo.com/f682f11bc0ac08c0a6d699236178be7e
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それがこの、サスー4ピストン機構です。
3倍サスペンションに4つのピストンを反転設置し、それらを補助サスとする事で強力な反動を吸収します。
このピストンはすぐ後ろにある垂直カナードのステアリングヒンジの頭接続に重ならないよう、少しスペースを空けて設置していますが、
シミュ開始時に自動でピストンを伸ばし、ステアヒンジの当たり判定も使って中央のサスを張る構造にしてみました。
これ、効果があるのかよく分かりませんが何かカッコいいので搭載しています。TENCHOS自体が元々ロマンミサイルですからね。
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また、反動自体はこれで抑えられるものの、本体と機首の接続がサスの根本1本では流石に貧弱すぎて、旋回時に機首がどこかへ行ってしまうため、
機体後部に更にサスを設置し、ブレースで機首と接続する事で最低限の歪み耐性を獲得しつつ、機体全体で反動を受け止めるこれまたカッコいい構造(自画自賛)になっています。
とは言え、この構造は縦置きブレースが反動吸収にそもそも向いていない為、サスはあえて柔らかくし、機首の歪み防止をメインの目的としています(このサスが3倍だと簡単にブレースが折れる)。
https://gyazo.com/c7917cc1fbf58b9fb9acc383613c9a00
そしてこのサスは、発射台のアームで固定される連結部としても機能します。
ここを固定する事で、発射前にエンジンを吹かして遊んでも、エンジンの反動をこの機構が吸収してくれる為、アクロバティック逆上がりなどのパフォーマンスも披露できる一石二鳥の構造です。
(しかし、02では発射台への負荷軽減の為、エンジン始動と発射台展開を同じキーに当てているため、このパフォーマンスは残念ながら出来ません。画像は撮影用の特別仕様です。)
◆TENCHOSカチカチ問題
さて、ここまで紹介してきたTENCHOSですが、実はモラル的な問題をひとつ抱えています。
それが、発射台がHPを保持しているため、本体のHPが減りにくいという問題です。
発射台は多数のコグや丸太を使用しているため、これ自体がHPを持っており、しかも発射後はその場に置き去りとなる為、
飛行する本体に攻撃を喰らっても、HPの総量が減りにくい為、たまに墜落してもHPが3割近く残ったりする事があります。
https://gyazo.com/04e9787d5e05e296eaa83abefa3c186a
プロペラ空戦レギュに関しては200パーツ上限とは別に、飛行する本体が150パーツ以上という下限が設定されていますが、
ジェット機はこの制限が存在せず、発射台だけで80パーツ以上あるTENCHOSも、約110パーツの本体を飛ばせてしまいます。
そのため、このような所謂「HP塊」を置き去りにして本体を擬似的に硬くするというレギュの穴を突くことが出来るのです。
初めはカッコいい発射台から射出されるロマンを求めて作った機体でしたが、意図せずとはいえ実質レギュの悪質な利用に当たるのではないかという葛藤があり、
操作性も火力も悪かった01はともかく、いろいろ改善されて普通に戦える02だと、パイロットの腕の無さを加味してもやはりズルいような気がしています。
しかしこのメカメカしい発射台なくしてTENCHOSは作れない……うーむ🤔
そんな訳で、しばらくこの機体で空戦に参加してみて、他の空戦民の方々の意見も可能であれば聞きつつ、
問題が大きそうなら、発射台の規模縮小か、発射後に発射台を自爆させてHPを減らす等の対処を入れるかもしれません。
◆まとめ
https://gyazo.com/94c05c0dcbadf89c249ecd0082df7a49
以上が本機・TENCHOSの解説でした。
レギュの不正利用疑惑という問題を抱えてはいますが、発射台から垂直射出できるミサイル型戦闘機というロマンもあり、
TH10などの主力機体の箸休めとして、ちょくちょく空戦に出して楽しんでいるお気に入りの機体です。
変形機や可変翼機などはまだまだハードルが高くて作れませんが、店長製では貴重なギミック枠のユニーク機体という事で、宜しければぜひ遊んでいって下さい。
◆機体データ
《修正履歴》
21.10.30 垂直カナードの基部が下側のみスイベルになっていました。現在は上下ともにスピニングに修正されています。
table:キーコンフィグ
ピッチ ↑↓ or テンキー85
ロール ⇄ or テンキー46
ヨー ZX or テンキー79
エンジン始動 右Shift or テンキーEnter
(+発射台切り離し) 始動・停止を切替
(初回始動時に発射台が切り離され射出します)
機銃 C ※Bullet002A
HUD起動 左Shift
カメラ切替 F or G or テンキー0
(トラッキングカメラ・一人称を切り替え)
※ 例によって上キーで機首が上がります。これは絶対に譲れない。
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