校正・校閲
文章の形式的な誤りあるいは内容面の誤りを指摘・修正するプロセスです
誤りの多い文章は読みづらくなってしまうので、校正を丁寧かつ確実に行うことは重要です
執筆基準の作成
文章の書き方の流儀は当然人によって異なります。ただ、複数人の寄稿が掲載される合同誌であればある程度基準を定めることもありえます。
執筆基準の例
敬体(です・ます)・常体(だ・である)を混在させない(本全体で統一 or 記事内では統一)
一人称を混在させない
句読点や約物、文字の表記
カタカナや数字の全角・全角
くだけた表現を許容するかどうか(ら抜き・い抜き・ネットスラング等)
参考文献の書き方
注釈の書き方
いくつかの組織から日本語表記のガイドラインが公開されています。規定の内容に悩む場合は参考にしてください
文法や表記について、何を正式とするか、どこまでを誤りとするかはっきりとは決め難いのが現実です
執筆基準に適合しないとしても、筆者の意図や信念があっての表現・表記かもしれません
どこまで強制的に執筆基準を守ってもらうかどうかも決めておきましょう
校正・校閲作業
文章を普通に読むだけでば、すべてのミスを発見することは困難です
誤りに気づきやすくするための様々な手法があります
文章を受け取る媒体を変える。印刷する、自分で音読する、合成音声で読み上げさせるなど
チェックリストを作成する
時間を空けてもう一度読む
同じ寄稿を複数名で確認する
校正の自動化ツールとして、textlintが開発されています。ルールベースで誤りを列挙するため、形式的なチェックに便利 寄稿者へのフィードバックと反映
現代には様々な文書レビューの仕組みがあります。それらを活用して修正段階の効率化を図りましょう!
1. ファイルにコメントして渡す
Microsoft Word, Adobe Acrobat等で、WordファイルやPDFファイルにコメントを記入できます
各ソフトに紐づくクラウドサービスによってコメント共有するのも便利です
⚠️ 関係者が必要なソフトのライセンスを保有していることが求められます
2. クラウドサービスでコメントする
リアルタイムで共有されるため、指摘の確認や修正にかかる時間を圧縮できます
https://scrapbox.io/files/678c6f9d98a60271a88300ad.webp
主宰と寄稿者の双方がソフトウェア技術に明るければ、GitHubでバージョン管理と同時にフィードバック・修正をしてしまってもよいでしょう Issue機能やPull requestへのレビュー機能が有用です
マスタデータへの変更反映まで同時に完了するため、うまくはまれば時間を節約できるワークフローとなります
CI/CDでtextlintを動作させれば、(過信はできないものの)文章校正自体を自動化できます https://scrapbox.io/files/678c6fe802d6160fecf8b941.webp