コーアクティブ・コーチング
4つの土台
①クライアントは本来、創造的であり、資質や人的資源に富み、欠けるところのない存在である。
②コーアクティブ・コーチングはクライアントの人生全体を扱う
③主題はクライアントからもたらされる
④コーチングの対人関係は計画性のある協働関係である。
次に「コーチングバイブル」では「傾聴」「直観」「好奇心」「行動学習」「自己管理」というコーチングの5つの背景が説明されている。
傾聴
「傾聴」は「聴覚」とは異なる。
「聴覚」は受動的な作用で、音波が鼓膜を振動させ、脳が音を認識した時に起こる。
「傾聴」は能動的な活動で、傾聴を行うときには意識を集中する。また、傾聴には様々なレベルがある。
・レベル1
レベル1の傾聴は、全ての事を個人的な事柄として扱う。ここでコーチが聞く内容は、コーチの連想や内的対話と絡み合う。
「私にとってこれはどういう意味があるのだろう?」というのが、このレベルの傾聴でコーチが行う唯一の質問。
「このクライアントに対して、次に私はどんな素晴らしい質問ができるだろう?」というのが、このレベルの傾聴でよくコーチが考えていること。
・レベル2
レベル2は、焦点を絞った傾聴。コーチは、クライアントに焦点を絞る。またクライアントが話す内容やその時の話し方にも注意する。コーチはクライアントのリードに任せる。
・レベル3
レベル3は、包括的傾聴と規定される。コーチはクライアントの話を傾聴して状況を認識し、また自分自身の感情や感覚も意識する。このレベルでは、コーチは、そこでのあらゆることを受け入れる開かれた態度を取る。
コーチは不安を感じることがありますが、このことによってレベル2よりもさらに直観が働くようになる。
レベル2では、無意識からのメッセージを受け取るメンタル・スペースはない。
傾聴のレベルが深まると、コーチはクライアントに何が起こっているかを明確に表現できるようになる。
明確に表現するとは、クライアントが心配していることを簡潔に指摘すること。それに対して何かを行うのは、クライアントの仕事。優れた傾聴を行うと、コーチはクライアントの話を理解しやすくすることができる。
クライアントの多くは、自分で頭の中に張り巡らせた蜘蛛の巣にとらえられて、いつまでも同じ考えを巡らせている。
あるいは、情報を捨てて結論を急いだり、早計な判断を行ったりすることもある。コーチは、クライアントが自分自身をより正しく理解するように、物事を明確にする。またその過程で、コーチはクライアントの話をより正しく理解できるようになる。
直観