ジャン=フランソワ・リオタール
ポスト・モダンの条件:知・社会・言語ゲーム』
意見
現代の私たちが直面している社会のあり方を予言した哲学者 リオタール・ディストピアとしてインターネットやAIが普及し、情報が経済の全てを支配するようになる未来を、40年以上も前に正確に言い当てた。 すべてが「効率が良いか・悪いか」という尺度だけで測られる社会で、「役に立つか」「儲かるか」といった経済的な効率が、科学や学問、さらには個人の生き方までも支配してしまう状態。 今、私たちの生活はGAFAMのような巨大企業に依存しており、個人の好みや行動履歴が「データ」として管理・蓄積されています。個人の「知」や「関心」が、最終的には資本(利益)を増やすための材料として利用されている状況です。 かつて学問は「真理を探求するもの」でしたが、今は「いかに稼げるか」「いかに役に立つか」という経済的な目的(産業資本)に直結する研究ばかりが評価されるようになっている現状を指す。
大きな物語」が崩壊することは、必ずしも絶望ではなく、抑圧されていた「小さな物語(多様な文化、個別の言語ゲーム、地域的な真実が復権する。また全体主義的な支配が弱まり、多様な視点が競い合い、共存する開かれた社会の可能性により、個々人が自分自身の真実を自由に語れるユートピア的な未来像と捉えた。