リヴァイアサン、あるいは教会的及び市民的なコモンウェルスの素材、形相、及び権力
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トマス・ホッブズ著
イギリスの清教徒革命を受けて新しい国家理論の基礎づけ、新たな政治秩序を考察した政治思想書(岩波文庫から出版の水田洋訳)
リヴァイアサンはヨブ記40.41章に登場。人間の力を超えた極めて強い動物
素材と創造者はどちらも人間である
いかにして、どのような信約によってそれは作られるか、主権者の諸権利及び正常な権力、権威とは何か
キリストのコモンウェルスは何か
暗黒の王国は何か
技術は人間を模倣する
政治について
主権
(全体に生命と運動を与えるので)人工の魂
公平と法
人工の理性と意志
コモンウェルス
独立した共同体(民主政治、或いは統治形態ではない by ロック)
王政と合議体
権力の保有する寵愛者の存在により、臣民が所有の全てを握られるリスク
王政にも合議体にもあるが、合議体には助けを与える力がない
非難は、弁明よりも弁少なく遂行できるものである
有罪認定は赦免よりも正義に近似する
継承権について
君主が継承を処置する権利を持つ
生命の人工的永遠性を持つ秩序が存在することが重要
慣習
自然法を成立させるために、信約を機能させるための正当な権威(畏怖≒リヴァイアサン)がいるよね、人間は自然状態だと戦争状態なので!
人にされて嫌なことを人にするな話
個人的な欲求が善悪の尺度である限り、人は常に自然状態にある話
人間について
想像と判断
感覚の残骸
すぐれた詩においては(中略)、想像が卓越しなければならない
すぐれた歴史においては(中略)、判断が卓越しなければならない
方法、真実性、利益ある諸行為の選択に依存するから
意志
どこへ、いかにして、何をという思考に依存する運動
信頼+信仰
物事のそれ自体、自然的理性の諸原理
預言者を介して真理を黙従する原理
宗教
原因を知ろうとする意欲
原因の原因を深く追求した結果、永遠の原因である
原因がわからないものは未知の恐怖である
全ての物事の第一機動者=神を想定
物事の始まりの考察
物事のなりゆきについての観察
自然権(第13章)
自身の自然、すなわち自分の生命を維持するために力を行使する権利
平等から不信が生じ、不信から戦争が生じる
各人のベクトルが闘争に向いている状態が既に戦争であり、それ以外は平和ですよ
各人の各人による戦争状態がデフォ
自由
外的障害のない状態
外的障害は自由の一部を取り去るが、判断と理性の指示にしたがって自由を行使することを阻止はできない
自然法
平和を求めそれに従うべき
取れる手段全部使って自身を防衛すべき
信約
信頼を生ずる契約であり、権利の相互的な譲渡を行う根拠
自然状態ではあらゆる人があらゆるものに権利を持っている
宣誓の目的
各人の約束(宣誓)破棄から帰結する恐怖はあてにできる
宗教なら神の慈悲を受けない、とか、自身に復讐するように神に求めることになる
とはいえ人に対しての恐怖は、力の不平等として顕れるが戦闘の結果によってでしかわからない
だから自然法が要る
cf アダム・スミス「正義論」
商人は評判を落とすことを恐れて、全ての約束を確実に守る
当事者の上に社会的権力がないケースは信約ではない cf イタリア(ギリシャ)神話
サトゥルヌスSaturne(クロノス)がユピテル(ゼウス)を飲み込もうとしたが、妻レアが助ける。その後、ユピテルはサトゥルヌスの腹を切って兄弟を助ける
不正義は「信約の不履行」
正義
信約を実行すべき
行為の正しさについて
交換的正義
契約された物事の価値の等しさの中にあることの正しさ
配分的正義
同等の値打ちある人に同等の価値を配分することの正しさ